本日9月16日(土)より東京・天王洲 銀河劇場にて、舞台「チェンソーマン」ザ・ステージが開幕。初日に先駆けて9月15日に行われた公開ゲネプロ・初日前会見の模様をレポートする。(公演の内容に触れる記載があります)

【写真】血まみれでも美しい…平野綾演じるマキマ

■「面白くない瞬間がない演劇を作りました」

原作は累計部数2400万部超、テレビアニメ化もされた大人気コミック。貧しい生活を送るデビルハンターの少年・デンジは、ある日裏切りに遭い殺されてしまうが、相棒のチェンソーの悪魔ポチタと契約し、悪魔の心臓を持つ「チェンソーマン」として蘇り、公安退魔特異課のデビルハンターとして仲間と共に悪魔と戦うことになる…というダークファンタジーだ。

初日前会見には主演・デンジ役の土屋直武、早川アキ役の梅津瑞樹、パワー役の甲田まひるマキマ役の平野綾、脚本・演出の松崎史也が登壇。

初日を前にした思いを尋ねられた松崎は、「キャスト、スタッフが全員素晴らしくって、どうしても全員褒めたくなる。全員が全力でこの演劇にかけてくれている。2.5次元演劇を次のフェーズに進める狼煙になる作品だと思っています」「原作が面白すぎて、面白くない瞬間がないので、我々もそういう、面白くない瞬間がない演劇を作りました」と自信のほどを見せた。

作品の見どころについて、平野は「大がかりなセットで、映像も照明もすごいですが、実はかなりマンパワー(人力)でやっていて。裏ではスタッフさんや一部のキャストさんが走り回ったり、出ていないシーンでセットを動かしたりもしています。細かい部分までしっかり見ていただけたら、皆のがんばりも報われるんじゃないかな」と語り、梅津も「いろんなものがあふれてやまない舞台になっていて。場当たりをしていて、銀河(劇場)が妙に狭く感じるというか、そのくらい舞台上の熱量や周りに伝播していく力がものすごい」と述べた。

土屋は「アニメやドラマと同じで、続きが見たくなる。一幕の後、二幕はどうなるんだろう、ワクワクが止まらない。早く続きをやってくれ!と思うような作品になっている」と期待値を上げ、甲田は「私の役は笑うシーンが多いので、登場して皆さんに笑っていただけるように頑張ろうと思います」と気合を見せた。

■各キャストを褒めたいところは?

会見最後には、松崎が「各キャストを一言ずつ褒めたいところは?」という質問に答えて熱く語った。

「(甲田演じる)パワーちゃんは、初舞台なんですけど度胸があって、ずっとパワー。それは彼女が表現者として培ってきたものの上に、パワーという役とチェンソーマンという作品をすごく愛しているからだと思うので、観る方全員に伝わると思っています。(梅津演じる)アキくんは、ウィッグ被ってなくてもアキくんで、こんなに美しい男がいるのかと日々思ってますが…(笑)、それ以上に素晴らしいのは、すごく演劇と表現が好きだということが演技の端々から伝わってくるところ。その魅力が出る作品で出会えてよかったです。

平野さんは、本当に役柄への理解度が常人じゃない。(マキマは)いくつもの道を究めてこられた平野さんが今表現するのにふさわしい役柄だったなと強く感じています。土屋くんは…本当は見せたくないくらい、自分たちのものにしておきたいくらいデンジ。でもそれは彼自身がデンジらしいからではなく、すごくクレバーで身体能力も高くて、その上で演出意図をわかって周りの俳優とセッションしている。近年類を見ないくらい能力の高い俳優なので、これからの土屋くんに要注目です」と皆に太鼓判を押した。

■原作の過激なバトルを徹底再現

作品タイトルを映し出した幕がチェンソーで切り裂かれる鮮烈なオープニングから開幕。鉄パイプの3階建てセットと各所に設置されたスクリーン、アンサンブルキャストが操るパペットの大胆な相乗効果で、原作の過激なバトルを舞台上に表現していく。

デンジが変身するチェンソーマン役はアクション俳優の夛田将秀とダンサー仲宗根豊が入れ替わりながら、そこに土屋もシンクロする形で演じており、それぞれの強みを生かしたアクション表現に見ごたえがある。また、マキマが神社で儀式を行うシーンでは、平野の演技と紗幕を使った演出が強烈な迫力を見せていた。

舞台「チェンソーマン」ザ・ステージは9月16日(土)〜10月1日(日)まで東京・天王洲 銀河劇場にて、10月6日(金)〜10月9日(月・祝)まで京都・京都劇場にて上演される。上演時間は約3時間10分(休憩20分を含む)。

「チェンソーマン」ザ・ステージが開幕/撮影=WEBザテレビジョン