16日、明治安田生命J1リーグ第27節のサンフレッチェ広島vsヴィッセル神戸エディオンスタジアム広島で行われ、ホームの広島が2-0で勝利を収めた。

ホームの広島は4試合負けなしの7位で代表ウィークに突入。前節のサガン鳥栖戦は2-0の勝利で終えていた。より高みを目指すなら首位相手にも勝利を飾りたいところ。今節は川村が累積警告で出場停止、代表帰りのピエロス・ソティリウがベンチスタートとなり、ドウグラス・ヴィエイラや野津田が先発起用された。

対する神戸もリーグ戦は4試合負けなし。優勝を争う横浜F・マリノスがつまずいたこともあり、前節・京都サンガF.C.戦の勝利で首位に返り咲いた。川崎が2試合連続のスタメン入りを果たし、新加入のフアン・マタやバーリント・ヴェーチェイもベンチに入りした。

序盤からペースを掴んだのは広島だった。4分には左サイドの志知を起点に、マルコス・ジュニオールとドウグラス・ヴィエイラコンビネーションで神戸の最終ラインを突破。オフサイドではあったものの、マルコス・ジュニオールがシュートまで持ち込み、早速決定機を作った。

押し込む広島は勢いそのままに先制をゲット。7分、右サイドの中野が対峙したDFをスピードで振り切りクロスを上げると、ボールはファーの志知へ。胸トラップから冷静に左足ボレーシュートを決め、スコアを1-0とした。

その後も主導権を渡さない広島は31分にさらにリードを広げる。中野が右サイド深い位置まで持ち込むと、ボックス手前右の満田へバックパス。右足から精度の高いクロスが上がり、加藤がヘディングでゴール右隅に叩き込んだ。

神戸は最前線の大迫を中心に攻撃の形を模索するも、全くシュートまで持ち込めない。一方の広島は41分にも満田の強烈なミドルシュートで神戸ゴールに襲いかかったが、ここはGK前川にセーブされた。

前半アディショナルタイムにはボックス手前のゴール正面という絶好の位置でFKを獲得した神戸だったが、大迫のシュートは相手に当たって大きく枠を外れる。前半は広島が16本のシュートを放ったのに対し、神戸は2本のみに終わった。

後半に入ると、このまま終われない神戸が頭から選手を2人交代。汰木と川崎を下げ、佐々木とマテウス・トゥーレルを投入。広島に合わせて3バックに形を変えた。

3点目を奪って試合を決めたい広島は54分に交代カードを切る。ドウグラス・ヴィエイラに代えてピエロス・ソティリウ、プレーの中で少し痛めた様子の野津田に代えて東をピッチに送り出した。

交代により少しずつリズムを掴み始めた神戸は、64分に飯野、71分にヴェーチェイを起用し、攻勢を強める。さらには80分にフアン・マタを投入。マタとヴェーチェイは厳しい状況でのJリーグデビューとなった。

その後も押し込む神戸だが、引いて守るようになった広島相手に決定機を作ることができない。カウンターでとどめの一撃を狙う広島は、終盤に入ると相手陣内に攻め込んでも焦らず高い位置でボールをキープ。確実に時計の針を進める。

結局、神戸は最後までゴールに迫れず、首位固めに失敗。勝利した広島は5試合負けなしとし、勝ち点を「44」に伸ばした。

サンフレッチェ広島 2-0 ヴィッセル神戸
【広島】
志知孝明(前7)
加藤陸次樹(前31)