着実に作業段階が進んでいます。

豊崎ICまで先行開通めざす

大阪市阪神高速道路が建設を進めている「淀川左岸線」第2期区間の工事が、順調に進んでいます。

東大阪線に代わる大阪の新たな「東西軸」を担う淀川左岸線。開通済みなのは北港JCT~海老江JCTで、そこから大阪駅北側を経由し新御堂筋に接続する「豊崎IC」まで延伸予定。

そこからさらに東進し、近畿道の門真JCT第二京阪へ直結すると全通を迎えます。最後の工区(豊崎~門真)も2017年度に事業化。全通に向けて準備が進められています。

そのうち、いわゆる「2期区間」である海老江~豊崎では、難工事となる海老江JCT・豊崎ICの2か所で工事が先行して進められています。8月時点での現場の様子が、阪神高速から公表されました。

●海老江JCT周辺

ここでは、舞洲方面から来た本線が、地下へ潜っていきます。トンネル手前では路面の床版が仕上がっていて、3号神戸線と接続するランプの高架橋も橋桁が着々と伸びており、竜のように曲がりくねった姿が見えます。

トンネル本体部は、ある工区ではコンクリート打設が進められ、別の工区ではその前の地盤完了といった形で、地道に進んでいます。

●豊崎IC周辺

ここはずっと本線は地下のまま。新御堂筋の北摂方面へ出入りするランプだけが地上に出てくる形です。

8月現在で、まずは「ランプの高架橋の橋脚」「新御堂筋をくぐる部分の擁壁」「換気塔・受電所の基礎」などが中心に工事が進んでいます。現場では大掛かりな鉄骨が姿を現していますが、これは掘削部が崩壊しないように土壁を押さえる「支保工」です。

御堂筋交差部では、6月まで鉄筋組みが行われ、それからずっと底部(路面)のコンクリート打設が続いている状況です。

開通見込みですが、2026年度末という当初目標の達成は厳しく、最大で8年遅れる見込みだと明らかになっています。ただ、2025年の大阪・関西万博でシャトルバスのみ通行させる「暫定開通」を目指す方針は変わっておらず、「トンネルの床板だけ完成させてバスを走らせる」という状況になる可能性もあるとしています。

工事が進む阪神高速淀川左岸線の海老江JCT(画像:阪神高速)。