髙山は二軍で83試合に出場。打率.238、9本塁打という成績を残したが一軍には呼ばれなかった(C)kentaHARADA/CoCoKARAnext

 18年ぶりの優勝を飾った阪神。圧倒的な投手力もさることながら、両リーグトップの518得点を稼いだ打線も驚異的だった。大山悠輔近本光司といった主力に加えて、森下翔太前川右京など若手も躍動。固定された選手もそうでない選手も、出場すれば何かしらの働きをした。多くの野手が得点に絡む活躍を見せた一方、今シーズン20歳前後の若手ではないにもかかわらず一軍に出場していない選手は少なくない。

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 2016年新人王の髙山俊。当時の球団新人最多安打をマークしたヒットメーカーではあるが、二軍で83試合に出場して打率.238、9本塁打という成績。阪神はレフトとライトを固定せず、外野手を流動的に起用していた。それでも、一軍にお呼びがかかっていない現状、今シーズンの成績を鑑みると、厳しいシーズンオフが待っているかもしれない。

 次は2016年にレギュラーとして122試合に出場した北條史也。北条は徐々に出場を減らし、今シーズンは2014年以来となる一軍出場なし。二軍では69試合に出場して打率.241、1本塁打と厳しい数字だ。ショートは木浪聖也小幡竜平が競っている状況であり、木浪は恐怖の8番として定着。小幡も打率.290をマークしており、この争いに割って入ることは容易ではない。

 内野手で言うと山本泰寛も一軍出場がない。2021年に巨人から金銭トレードで加入した山本は、内野を全ポジション守れるユーティリティプレイヤーとして、2021年に69試合、2022年に86試合に出場。貴重なバックアップ要員としてチームの勝利に貢献してきたが、山本は高山や北条とは異なり、オープン戦でも一軍のグラウンドに立っていない。

 高山、北条、山本はベテランとくくられるにはまだまだ早く、一軍経験も十分にある選手だ。今後、チャンスは与えられるのか、岡田監督の采配に注目したい。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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