
天気と気温のまとめ(9月10日~16日) 秋雨前線活発化 9月中旬でも猛暑
■気圧配置の特徴
10日、沖縄の南海上の熱帯低気圧がほとんど停滞した。低気圧が北海道の東海上を東進した。11日、沖縄の南海上の熱帯低気圧は引き続きほとんど停滞。千島近海を低気圧が北東進した。12日、アリューシャンの南に中心を持つ高気圧が本州付近に張り出した。沖縄の南では熱帯低気圧がゆっくり南西進。13日、高気圧の中心が沿海州付近を東へ移動。秋雨前線が大陸~東シナ海にのびてきた。14日、秋雨前線が大陸から日本海側を通り、北日本にかけて停滞。前線上に低気圧が発生し、午後は東北付近を通過した。沖縄の南海上の熱帯低気圧は午後に不明瞭となった。15日、日本海側にのびる秋雨前線は、西日本の日本海側は北上傾向。一方、東北南部付近にある前線は午後にかけて関東へ南下した。16日、秋雨前線は再び東北付近へ北上した。
■降水
10日、西日本を中心に局地的に雨雲が発達。高知・清水で64.5mmなど非常に激しい雨が降った。11日、湿った空気が流れ込んだ東海~中・四国を中心に雨の降りやすい天気となった。局地的に非常に激しい雨が降った。1時間降水量は愛知・豊橋で75.0mm(9月の1位の値を更新)、滋賀・土山で60.0mm(観測史上1位の値を更新)など観測した。12日、北海道空知地方・沼の沢で67.0mm、胆振地方・洞爺湖温泉で45.0mmの1時間降水量を観測し、ともに観測史上1位の雨量となった。13日、不安定な空模様が続き、北海道空知地方・沼の沢61.5mm、高知・中村57.0mm、宮崎・赤江56.5mmなど非常に激しい雨が降った。14日、午前7時に長崎南部で線状降水帯が発生。15日、長崎北部で線状降水帯が発生し、猛烈な雨が降った。午後は関東甲信で局地的に激しい雨や雷雨となり、警報級の大雨となった。16日、午後から大気の状態が不安定となり、西日本から東日本の山沿いを中心に激しい雨や雷雨となった。
■気温
10日、真夏日は500地点を超え、5日ぶりに猛暑日となった所があった。11日、日本海側はフェーン現象によって気温が上昇。最高気温が全国で最も高い秋田・横手は36.7℃まで上昇。9月として観測史上1位の記録を更新。12日、東京都心は32.0℃と今年80日目、仙台は31.7℃で60日目の真夏日で年間最多記録をさらに更新。13日、関東を中心に暑くなり、群馬・桐生で34.9℃を観測。14日、さいたまで過去、最も遅い猛暑日となった。さいたまの猛暑日は9日ぶりで、最晩記録となった。北海道は秋雨前線の影響で雨が降って気温が上がらず、札幌の最高気温は22.4℃。15日、甲府で35.4℃。そのほか名古屋で35.2℃、京都・京田辺で35.1℃など10地点で35℃以上の猛暑日を観測。16日、最高気温が全国で最も高くなった京都で36.4℃まで上昇。そのほか、名古屋で35.7℃、奈良で35.5℃、甲府で35.4℃など、34地点で35℃以上の猛暑日を観測。京都や奈良、名古屋などは観測開始以来、最も遅い猛暑日となった。
■今期間(9月10日~9月16日)の天候のまとめ
平均気温は、全国的に平年より高くなった。特に北日本から東日本で高く、北海道から関東、北陸にかけて、広い範囲で平年より4℃以上高かった。南西諸島はほぼ平年並みとなった。降水量は、秋雨前線の影響で、北海道の日本海側を中心に大雨となり、平年を上回った。東北から九州、沖縄にかけては、局地的に平年を上回ったが、広い範囲でみると、平年を下回った所が多かった。日照時間は、太平洋高気圧に覆われ、関東甲信や東北を中心に平年を上回った所が多かった。一方、秋雨前線の影響を受けた北海道や湿った空気の影響で、中・四国、九州は平年を下回った所もあった。

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