株式会社創元社(所在地:大阪府大阪市、代表取締役社長:矢部敬一)は、『世界で一番美しいエンジン図鑑』を2023年9月13日に刊行いたしました。

『世界で一番美しいエンジン図鑑』書影

  • 「しくみ」を偏愛する著者の新しいテーマは「エンジン」

世界的ベストセラー『世界で一番美しい元素図鑑』で、だれも見たことのない美しい写真とユーモアたっぷりの語り口をあやつり、元素の世界を探訪したセオドア・グレイ。かれの最新作である本書は、「エンジン」が主役です。蒸気機関、ガソリンエンジンなどの内燃機関、電気モーターなど、数多くの動力源を著者独自の視点で解説し、機械への愛を爆発させます。

  • 私たちが「エンジン」にどれほど依存しているか、考えたことはありますか?

1人の人間が1日に使う動力は、平均すると馬12頭が1日24時間×7日間働き続けるのと同じだけ(電力に換算すると約10キロワット)です。どんなエンジンも、何らかのエネルギー源(電気、太陽光、ガソリン、天然ガスなど)からもたらされたエネルギーを力強い運動に変換することに使われます。エンジンにはさまざまな種類がありますが、どれもすべて魅力いっぱいです。本書ではそんなエンジンの内部を深く観察して仕組みを学び、その外側や周囲に目を向けて、エンジンがどれほど世界を変えたかを学んでいきます。

第1章:蒸気機関 蒸気機関は最初のエンジンであり、いかにも機械らしい音やにおいを振りまく大きな装置が好きな人にとっては、今も最高のエンジンです。過去の遺物に思えるかもしれませんが、蒸気機関やその親戚は、現代世界でも非常に重要な存在です。

第2章:内燃機関 内燃機関は、他のどのエンジンよりも、私たちの世界を変えました。地球表面のうち50万平方キロメートルが、内燃機関のために舗装されています。

第3章:電気モーター 用途の多彩さで電気モーターに勝るものはありません。バスくらいの超大型から細菌並みのサイズまでさまざまなモーターがあります。一般家庭でも何十個ものモーターが仕事をしています。

第4章:エンジン――知恵と工夫 しばしば私たちはモーターに、単にシャフトを回す以上のことを望みます。私たちの希望を叶えるのに必要とされる複雑な動きを形にするために、実にさまざまなメカニズムが使われています。

  • 監修者序文より

 本書は「エンジン」について書いています。エンジンという言葉を聞くと私たちはガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機関を想像してしまいます。もちろん、本書でもそれらの内燃機関(発動機とも呼びます)も取り上げています。しかし、本書で「エンジン」という言葉は、もっと広い範囲を表しています。本書での「エンジン」の意味するところを何とか日本語にすると「動力源」です。専門用語では「原動機」と呼んでいます。つまり、本書の「エンジン」は、何かを動かすための動力を発生する機械すべてを表しています。

(中略)

 本書の著者であるグレイさんは、しくみを知るために、すぐに機械を分解して中身を観察します。実は、これがなかなかできないのです。開け閉めするようになっていない蓋やケースをきれいに外すのはかなり難しいのです。それを壊さずに開けてゆくのです。しかも、しくみがわかるように段階的に分解して、きれいな写真で示してくれています。しくみの説明はイラストで見ることが多いのですが、実際の写真で見ることができます。これはメカ好きにはたまらないと思います。

 本書では、動力の源となるすべての「エンジン」の原理やしくみだけでなく、さらに、それらを使った機械のしくみも説明されています。数多くのきれいな写真と著者の経験に基づく楽しい解説をぜひ楽しんでください。解説には一癖あるかもしれませんが。

(日本語版監修者 森本雅之)

  • 著者略歴

[著]セオドア・グレイ

カリフォルニア大学バークレー校の大学院を中退後、スティーヴン・ウルフラムとともにウルフラム・リサーチを創業。「ポピュラーサイエンス」誌のコラムなどでサイエンスライターとしても活躍する。元素蒐集に熱中し、周期表テーブルで2002年にイグノーベル賞を受賞。2010年にウルフラムを退職し、アプリの制作会社を立ち上げ、共同創業者兼チーフ・クリエイティブ・オフィサーとして活動している。主な著書に『世界で一番美しい元素図鑑』『世界で一番美しい分子図鑑』『世界で一番美しい化学反応図鑑』『世界で一番美しい「もの」のしくみ図鑑』(以上創元社)などがある。

[写真]ニック・マン

写真家。黒をバックにした美しい写真の撮影を得意とする。『世界で一番美しい元素図鑑』シリーズの写真で知られる。大手自動車メーカーで品質管理部門に勤務した経歴をもつ。

[監修]森本 雅之(モリモト マサユキ)

東海大学教授。工学博士、電気学会フェロー。三菱重工業にて産業機械や電動車両などの研究開発に従事したほか、電気学会にて論文誌編集長・副部門長、自動車技術会の英文論文誌アソシエイトエディター、技術士試験委員、電気主任技術者試験委員などを歴任。国土交通省防衛省、NEDOなどの研究審査評価委員も務める。

主な著書に『モーター、マジわからんと思ったときに読む本』(オーム社)、『マンガでわかるモーター』(オーム社)、『交流のしくみ』(講談社ブルーバックス)、『電気自動車』(森北出版)、『入門インバータ工学』(森北出版)などがある。

[訳]武井 摩利(タケイ マリ)

翻訳家。東京大学教養学部教養学科卒業。主な訳書にN・スマート編『ビジュアル版世界宗教地図』(東洋書林)、B・レイヴァリ『船の歴史文化図鑑』(共訳、悠書館)、R・カプシチンスキ『黒檀』(共訳、河出書房新社)、T・グレイ『世界で一番美しい元素図鑑』シリーズ、J・ラーセン『微隕石探索図鑑』(以上創元社)などがある。

※著者紹介は書籍刊行時のものです。

  • 書誌情報

書籍名:世界で一番美しいエンジン図鑑

著者:セオドア・グレイ 著 / ニック・マン 写真 / 森本 雅之 監修 / 武井 摩利 訳

判型:A4判変型

頁数:240頁

定価:4,180円(税込)

発売日:2023年9月13日(水)

発行所:株式会社創元社

商品ページ:https://www.sogensha.co.jp/productlist/detail?id=4701

  • シリーズ紹介 セオドア・グレイの本

https://www.sogensha.co.jp/special/theodoregray/

大好評既刊『世界で一番美しい元素図鑑』

1892年創業。大阪は御堂筋の近く、本町と淀屋橋の間にある出版社。東京支店は神保町。C・G・ユングや河合隼雄などの心理学書、自己啓発書の原点と言われるD・カーネギー『人を動かす』、マニアック図鑑の先駆けである『世界で一番美しい元素図鑑』、世界一ユニークな単語集『翻訳できない世界のことば』など、人文書から自然科学系まで幅広いジャンルで出版活動を行う。https://www.sogensha.co.jp/

  • 会社概要

商号:株式会社創元社

創立:1925年(大正14年)

代表者:代表取締役社長 矢部敬一

資本金:1,800万円

事業内容:出版事業、セミナー事業、学会事務局運営、書籍販売

所在地:〈本社〉〒541-0047 大阪市中央区淡路町4丁目3-6

〈東京支店〉〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1-2 田辺ビル

URL:https://www.sogensha.co.jp/

配信元企業:株式会社創元社

企業プレスリリース詳細へ

PR TIMESトップへ