
親は我が子をサポートする存在であるべきだが、世の中にはそうでない親もいる。
海外掲示板人気スレッド「自分って嫌なやつ?」に、自身の親のことで相談を寄せた17歳の投稿主は、自分がアルバイトをしながらコツコツ貯めてきたお金を母親に発見され、全額を渡すよう要求されたという。
親に貯金を渡すことを拒否し、家を出た投稿主は、「自分は間違ったことをしたのか?」とネットユーザーに問いかけた。
【画像】 大学の進学資金にとコツコツ貯金をしていた17歳少年
今回、自分の行為が間違っているのかどうかを「自分って嫌なやつ?(Am I The Asshole)」に尋ねたのは17歳少年だ。この投稿主を仮にAさんとしよう。どの国に住んでいるのかは不明だが、Aさんの投稿は次の通りだ。
私の国では、大学に行くのにそれほど高額な費用がかかるわけではないですが、両親に負担をかけさせたくないという思いから、これまで学業のかたわらバイトをしてコツコツ貯金をしてきました。
最近では、Aさんの叔父にあたる人物がアシスタントとして雇ってくれたことで、割といいお金を稼ぐことができているそうだ。
Aさんとしては、少しでも両親を助けたいという気持ちがあったのだろう。
私は、両親にバイト代のことを話し、家に食料品などを購入するためのお金をいくらか入れるよと伝えました。
ところが、これが裏目に出てしまったようだ。
Aさんは自分の銀行口座を持っておらず、自室にお金を保管していた。ある日、Aさんが仕事から帰宅すると、母親が勝手に部屋に入っているのを発見した。
お金を貯めてた箱を母親が勝手に発見
ショックを受けたAさんは、母親にお金と箱を返すように言ったところ、母親はこのように言い返してきたという。
こっそり貯金なんかしてお金を自分だけのものにして、親のことなど気にかけてもいないんだろう。家賃の半分を負担しなさい
Aさんは母親に向かって、「これは大学進学のための貯金だ」と説明した。
ですが、母親は「あんたはすでに仕事を持っているから、進学なんて気にする必要なんかないじゃないの」と言ってきたのです。
「後で行くこともできるし、行かなくても我慢すればいいだろう」と。私は怒って、母からお金を奪い返しました。

全額渡さないなら家を出ろと言われ、家を出ることにした少年
その後、母親は父親に電話をし、この1件を伝えた。すると、父親は母親の意見に同意したという。
Aさんは「家賃も払おうとしない自分は、やはり強欲なのか」と、気分がとても塞ぐ思いがした。
私は母に「じゃあ貯金の25%を渡すから」と伝え、お金を無理やり取り返したことを謝りました。
結局のところ彼女は私の母です。その母に「頑固な息子」と言われ、貯金を全額渡すよう要求されたのです。
もし、それができないのなら家を出て行ってくれて構わないとも言われました。だから私は家を出ました。今、叔父と一緒に住んでいます。
私がしたことは間違っているのでしょうか。
ちなみにAさんによると、父親は叔父よりもお金を稼いでいて母親は専業主婦。お金に困っている家庭ではない、ということだ。

18歳未満の子供は家の家賃を払う必要はあるのか?
親が子供に経済観念を身に着けさせるため、一時的にお金を預かり、お金の使い方を指導するというのならわかるが、今回の問題は、我が子がコツコツ頑張って働いて貯めたお金を発見したことで、親が全額を要求してきたことだ。
子供に家賃や光熱費を払ってもらうことで、大人としての生活の準備を整えることは可能だ。
しかし、それは子供が稼ぐ額によるだろうし、どのような場合であっても、子供が苦労して稼いだお金を、親が一方的に取り上げようとするべきではないだろう。
子育て相談ウェブサイト「Parents Plus Kids」では、18歳未満の子供には家賃を支払う必要がないことを指摘している。
家賃を払わなくても、子どもたちは両親の代わりに、たとえば皿洗いや食料品の買い出し、料理、ゴミ出し、掃除機をかけるなど、家事を手伝うことで貢献できる。
子供が法的に成人するまでは、同居する親にお金を支払わなければならないというプレッシャーを感じることなく住む場所を確保した方がいいとアドバイスしている。
おそらく、大学前のAさんの「バイト代」の月収入はそこまで高額ではないだろう。仮に、それに近いお金を稼いでいたとしても、全額を差し出せと要求するのは望ましいことではない。

ネットユーザーの反応は?
母親に部屋に踏み込まれる前は、Aさんはいくらかは食費の負担をする意思があり、そのように両親にも伝えていた。
親に迷惑をできるだけかけないようにと、大学費用を自分で貯金していたのだから、多くのユーザーが「あなたは何も悪いことなどしていない」と擁護の声を寄せるのはもっともだろう。
Aさんの両親のあまりにも利己的な行動は、ユーザーらを愕然とさせたようで、このような反応が寄せられている。
・君のお金を寄こせというのは単に泥棒に過ぎない。
・今すぐ銀行口座を作ってお金を預けて!
・17歳の君に家賃を払えって?どっちが貪欲なんだよ。
・おじさんの家に移って、おじさんに食費を払った方がずっといいと思う。だから、あなたは正しいことをしたよ。
・まだ18歳になってないんだから、親は子供の面倒を見る義務がある。君は親に食費を払うと伝えていたんだから、良い息子だよ。
・家賃を払ってほしいと、ちゃんと話し合いのうえで両親が君に言ったのならまだしも、勝手に君のいない間に部屋に入って、お金を手にしてたのは間違いなく窃盗だよ。
・頑張って貯めたお金は、君のものなんだから、これからも誰にも盗られないようにちゃんと隠しておいたほうがいい。
・両親は、あなたに貯金を渡せなんて要求する権利なんてないよ。ほとんどの場合、家が苦しければ子供たちは助けているだろうけど、親に家賃を払っている未成年はいないと思う。
もしAさんが言っていることが全部本当ならば、一旦家を出て正解かもしれない。だが彼がこうやって相談しているのは、やはりまだ子供だし、親に対する愛情と期待があるのだろう。
叔父さんが少年を住まわせてくれたということは、もしかしたら家庭環境に何らかの問題を抱えている可能性もある。
だがどこの国なのかはわからないし、国によっては価値観や育て方などに違いがあるので、なんともいえないなが、なんとも切ない話だ。
References:“If I Didn’t Agree, I Could Leave”: Teen Moves Out After Parents Try To Claim Their Money / written by Scarlet / edited by parumo

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