伊東四朗一座と熱海五郎一座による合同公演「喜劇 日本映画頂上決戦~銀幕の掟をぶっとばせ!~」が、9月24日(日)夜6時30分よりBS松竹東急(BS260ch/全国無料放送)にて放送される。伊東や三宅裕司をはじめ、渡辺正行、ラサール石井小林幸子などの豪華キャストが出演する2009年上演の舞台だ。

【写真】舞台「こんにちは赤ちゃん」に出演する伊東四朗と三宅裕司

■毎月1作品ずつ放送の「伊東四朗一座・熱海五郎一座セレクション」

BS松竹東急では「日曜ゴールデンシアター」と銘打って、毎週日曜日の夜に歌舞伎作品や舞台・演劇作品などを放送。2023年7月からは、「伊東四朗一座・熱海五郎一座セレクション」と題して、「伊東四朗一座」「熱海五郎一座」の舞台作品を毎月1作品ずつ放送している。無料チャンネルとしては、テレビ初放送となる。

伊東四朗一座」は、東京の喜劇である“軽演劇”を上演したいという思いから、伊東座長のもとへ第一線で活躍中の喜劇人が集結し、2004年に旗揚げされた。当初は「旗揚げ解散公演」と題した1度きりの公演を予定していたが、あまりの反響に2005年「急遽再結成公演」が行われることとなる。

その後、2006年に三宅裕司を中心とした「熱海五郎一座」が旗揚げされた。“伊東”ではなく“熱海”、“四朗”ではなく“五郎”、あわせて“熱海五郎”と、ネーミングにもシャレが効いており、伊東が公演に参加できないときには、三宅を中心とした「熱海五郎一座」として公演を行っている。

■映画制作会社のメンバーが繰り広げるドタバタ喜劇

9月24日(日)放送の「喜劇 日本映画頂上決戦~銀幕の掟をぶっとばせ!~」は、2009年5月に東京・青山劇場で上演された伊東四朗一座と熱海五郎一座による合同公演を収録したもの。映画が国民の最大の娯楽であった1950年代を舞台に、生き残りをかけた映画制作会社のメンバーが繰り広げるドタバタ喜劇だ。

映画制作を再開させたばかりの東活映画社長・堀田久(三宅裕司)と監督の井上松之助(東貴博)は、ライバルの日日映画が東活潰しのために企んだ「五社協定」に苦しめられていた。「役者は1つの映画会社にしか出演してはいけない。監督やスタッフも同様」という厳しい内容であったため、東活にはボンクラ役者の獅子錠児(渡辺正行)くらいしか主演男優がいないのだ。

倒産寸前に追い込まれた東活は、数少ないドル箱歌謡映画の女優・滝野屋水江(小林幸子)の発案に乗って、日映の金庫から五社協定の契約書を盗み、トップスターの旭圭四郎(伊東孝明)を引き抜いて映画を作ろうと企む。

そして日映の金庫の番号を知っているという、スターを夢見て田舎から出てきた大館物太郎(伊東四朗)の協力で、契約書を盗み出すことに成功した東活。その後、とある大物監督(春風亭昇太)がメガホンをとり、撮影を開始するのだが…。

■“息もつかせぬ掛け合い”に絶賛の声

ネット上では、「キャストが最高」「伊東四朗と三宅裕司の息もつかせぬ掛け合いが最高に面白い」「観客全員で笑いを共有しているような一体感が生まれる」「テンポが良くて最高」といった声が寄せられている。ベテラン喜劇俳優たちによる息もつかせぬ掛け合いに、思わぬタイミングで爆笑に包まれていく会場の様子が伝わってくるようだ。

同作は全編を通してドタバタの喜劇ではあるが、ハラハラするような展開からも目が離せない。あっけなく作戦を成功したかに思えて、その後も一波乱が待っている。さらに、ゲスト出演の小林幸子が作品に華を添えている点にも注目。

ドル箱歌謡映画の女優役を見事に演じ、歌謡界のスターである彼女が放つオーラと、コミカルに展開するストーリーとのギャップが見どころの1つになっている。

■三宅裕司のコメント

伊東四朗一座、熱海五郎一座は軽演劇的な東京の喜劇です。軽演劇的な笑いというのはその時代の笑いなので、その芝居が創られた時の日本の状況を思い出しながら観て頂くとより楽しめると思います。

去年より今年、今年より来年と常にお客様に楽しんで頂くことだけを考えて座員一丸となって創り上げた作品です。より沢山の人に観て頂けることを大変嬉しく思っています。

「喜劇 日本映画頂上決戦~銀幕の掟をぶっとばせ!~」より/(C)アミューズ・オルテ企画・アタリパフォーマンス