現在テレビ東京系にて放送中のドラマ「晩酌の流儀2」。いよいよ22日放送の最終回を前に、シーズン1のコミカライズ版「晩酌の流儀」で作画を担当した漫画家の小石川カナリさんに、ドラマをコミカライズする際の工夫や「晩酌の流儀」キャラクターの魅力を聞いた。

【漫画】お酒にぴったりなメニューが続々と登場する「晩酌の流儀」

テレビ東京系にて放送中のドラマ「晩酌の流儀2」。毎週の放送後は、栗山千明演じる伊澤美幸の晩酌が「おいしそう!」「真似したい!」という声がSNS上に上がっており、今回も美幸の飲みっぷりが気持ちのよい作品となっている。

「晩酌の流儀2」はいよいよ9月22日(金)に最終回が放映されるが、昨年放送されたシーズン1にあたる作品、「晩酌の流儀」全8話はコミカライズされている。そこで今回は、漫画化という作業を通して「晩酌の流儀」のキャラクターをよく知る漫画家の小石川カナリさんに、登場人物の魅力や、コミカライズの工夫について聞いた。

■「役者さんのどの表情を切り抜くかに悩みました」

――ドラマ「晩酌の流儀」のコミカライズで、実在の俳優さんが演じたキャラクターを描く際にこだわった点や難しかった点を教えてください。

「晩酌の流儀」は、ドラマの公開後に漫画掲載がスタートしたんです。そのため、私を含め視聴者の中で、作品に対するイメージが既に固まっているだろうと思い、可能な限りドラマに寄せて描くようにしました。ドラマでは、数秒の間に役者さんがいろんな表情をされます。漫画ではコマ数の制限もある中で、どの瞬間を切り取るのがいいか、ドラマをコマ送りのようにして毎回悩みましたね。

――職場ではクールで仕事ができる人、晩酌に対しては並々ならぬ情熱を注ぐ主人公・美幸ですが、コミックの作中で、お気に入りの表情やシーンなどありますか。

美幸さんって表面的にはクールな表情でも、心の中は雄弁でアップダウンも激しいんですよね。職場の後輩二人のお願いにほだされて残業しちゃった回や、ジムで好みのタイプのイケメンと張り合ってるところなどはかわいくて、描いていておもしろかったです。

――そのほかに、描いていて楽しかったシーンや人物はありますか。

美幸さんと職場の皆がキャンプに行く回は楽しかったです。描いているこちらはほぼ引きこもりなので(笑)、自分もキャンプに行く気分で描きました。どの人物も楽しく描きましたが、7話に登場する漫画家の「雫先生」は同業なこともあって、思い入れがすごくありました。切ないけどラストがとても素敵で大好きな回です。

――作中には、生姜焼き台湾まぜそば、トマトすき焼きなど食欲をそそる料理が多数登場し、それらを食べるシーンもとても魅力的に描かれていらっしゃいますが、食事シーンで最も意識されたことは?

漫画はドラマと違って色がないので、どうにかして美味しそうに見えるようにトーンワークに力を入れました。湯気やビールの泡なんかは特にこだわりポイントです。

――作品に出ているメニューで実際に真似してみたものはありますか?

1話のしめさばカルパッチョと麻辣ニラ玉、8話のコンビーフマカロニサラダは簡単だったので公式のレシピを見ながら作ってみました。どれも美味しくできましたよ!次はシーズン2のパエリアに挑戦してみたいです。

『晩酌の流儀』/(C)「晩酌の流儀」製作委員会/小石川カナリ