羽生さんの結婚相手の実名報道について様々な意見が噴出している(C)Getty Images

「表現の自由」と言われれば、それまでなのかもしれませんが-。

 8月4日の深夜に自身のSNSで結婚を発表した羽生結弦さん。このタイミングで一部のメディアがお相手の「実名報道」に乗り出し、様々な声が噴出しています。

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 本来なら一歩踏み込んだ報道には称賛の声が相次いでも良さそうなものですが、ネット上の反応を見る限り、「それってどうなの」という意見が大多数を占めているのです。

 スポーツ紙のデスクが解説します。

「羽生さんサイドは結婚発表時にお相手のプロフィールを公開しなかった。ならばプライバシーの見地から、『そっとしておいてあげよう』とするのが我々の流儀です。いくら有名人といっても、平穏な日常生活を過ごす権利はあります」

 そして、こう続けるのです。

「羽生さんクラスは別格、とする考え方もあるかもしれない。しかし、国民的な人気を誇る元メジャーリーガーに対しても、我々は本人の意向を大切にすることを貫いています。確かにこのご時世、記事はバズらせたいですし、目の前のPVは取りに行きたい。気持ちは分かるのですが、『そのエネルギーを他に向けたら、世の中をよくする報道ができるのでは』とも考えてしまいます」

 あるネットニュース関係者は今回の実名報道の『第一報』が地方メディアだった点に注目して、こう言います。

「お相手の故郷の地方紙が『第一報』を報じたことを免罪符のようにして、在京のネットメディアが二の矢、三の矢で稼ぐという構図もどうなのかと思います。確かに真実かもしれませんが、真実なら何でも書いていいのかという論点もあります」

「報道の自由」は確かに大事だが、報道される側の立場も尊重されなければならない-。

 情報を受け取る側も、報道サイドの「姿勢」をしっかり見届けていきたいものです。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

羽生結弦、結婚相手「実名報道」に違和感を覚える理由