2023年9月21日~24日にかけて、千葉の幕張メッセでは東京ゲームショウ2023が開催中だ。

 

新型コロナウィルス感染症の流行によって2019年以降は規模が縮小していたが、今回は4年ぶりに全館を使用。1~11までの各ホール、イベントホールに国際会議場まで、幕張メッセすべてがゲーム一色に染まっている。

 

本稿では、セガのブースで試遊できた「ソニックスーパースターズ」、「龍が如く7外伝 名を消した男」、「龍が如く8」、「ペルソナ3 リロード」のプレイレポートをお届けしよう。

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ゲームタイトル
ソニックスーパースターズ
龍が如く7外伝 名を消した男
龍が如く8
ペルソナ3 リロード

セガブース

懐かしの2Dアクションを楽しめる「ソニック」シリーズ最新作「ソニックスーパースターズ」


本作は、音速のハリネズミことソニック・ザ・ヘッジホッグが登場する「ソニック」シリーズの最新作。巨大な生物が生息する神秘の島「ノーススター諸島」を舞台に、巨大生物の捕獲を目論むDr.エッグマンファングの野望を止めるため、ソニックたちが立ち向かう。



事前に用意されたいくつかのステージから、筆者は「BRIDGE ISLAND ZONE」を選択。水平線まで見える広大な海を背景や、ヤシの木々が生い茂る大自然が特徴のステージだ。

 

高速で駆け抜ける疾走感が印象的な「ソニック」シリーズらしく、本作のスピード感はかなりのもの。左スティックor方向キーによる移動を始め、○および×ボタンのジャンプ、左スティックか方向キーを下に押しながら○/×で発動するスピンダッシュと、求められる操作も少なく、試遊が始まってほどなくして操作に慣れることができた。



一回転しながら進むコースや、障害物を飛び越えられるスプリングなど、スピード感を加速させるギミックが満載。ジャンプが攻撃も兼ねているため、敵を倒す際にいちいち立ち止まる必要もない。

 

今作は2Dアクションということで、基本的に左から右にコースを進んでいくことになるが、ときには障害物を登りながら左右へ移動したり、激しい高低差を駆け抜けたりと、コースはメリハリのついた構成になっていた。あまりのスピードのために筆者の腕が追いつかず、ジャンプのタイミングを間違えて行けなかった場所があったり、攻撃しようとしたらそのまま飛び越えてしまった敵もいたが、とにかくスピード感気持ちいいのであまり気にならない。



一回転しながら進むコースや、障害物を飛び越えられるスプリングなど、スピード感を加速させるギミックが満載。ジャンプが攻撃も兼ねているため、敵を倒す際にいちいち立ち止まる必要もない。

 

今作は2Dアクションということで、基本的に左から右にコースを進んでいくことになるが、ときには障害物を登りながら左右へ移動したり、激しい高低差を駆け抜けたりと、コースはメリハリのついた構成になっていた。あまりのスピードのために筆者の腕が追いつかず、ジャンプのタイミングを間違えて行けなかった場所があったり、攻撃しようとしたらそのまま飛び越えてしまった敵もいたが、とにかくスピード感気持ちいいのであまり気にならない。



機械仕掛けの巨大な魚に追いかけられたりして手に汗握るシーンもあったが、プレイ自体は順調。道中に現れたエッグマンを倒したところで試遊は終わった。昔ながらの「ソニック」を思わせる2Dベースのアクションが楽しめただけでなく、移動やジャンプ、加速だけで遊べるシンプルな設計による快適さが感じられる1作だった。

 

オープンワールドで描かれた3Dアクション「ソニックフロンティア」の完成度の高さも記憶に新しいが、シリーズの原点とも言える2Dアクション「ソニック」も、ぜひ会場で楽しんでみてほしい。


桐生一馬の知られざる物語を描く「龍が如く7外伝 名を消した男」


「キャッスル」と呼ばれる船にヘリで移動してきた桐生だが、扉を開けた先に広がっていたのはネオンサインのまぶしい歓楽施設。キャバクラから賭場、闘技場まで揃っており、ここが船上であることを忘れそうな光景だった。



キャッスルに入って早々、チンピラとの戦闘へ。チュートリアル用のバトルだが、ここでは桐生の新たなバトルスタイルである「エージェント」を試せた。

 

エージェントは、ドローンを始めとする各種ガジェットを使ったスタイルで、シンプルな格闘戦が主体の「応龍」とは大きく違う。戦闘では、ワイヤーのようなものを使って複数の敵をまとめてなぎ払ったり、ドローンに自分を補助させたりと、トリッキーな戦い方ができる。△ボタンでドローン呼び出し、○ボタンでワイヤー攻撃という具合に、ボタンごとに攻撃方法は分かれていた。加えて各種ガジェットにはレベルがあり、武器職人に依頼して強化すると、発動時間や発射数などが増えるようだ。



その後はキャッスル内で自由に過ごせるようになる。まずは闘技場に行ってみた。闘技場では、さまざまな敵とのバトルが楽しめる。1対1の一騎打ちや、大人数同士のチーム戦などもあったが、今回試せたのは1対多数で戦う「ZIGOKU RUMBLE」のみ。

 

1対多数とはいえ、“堂島の龍”と呼ばれていただけあって、桐生の強さは相当なもの。ザコ戦にはガジェットが使えるエージェント、中ボス的な相手には格闘戦特化の応龍という具合に使い分けていき、すべての敵を蹴散らした。後々わかったことだが、桐生だけでなくほかのキャラクターも使えるようで、忍者の姿をした男やおむつ一丁の組長など、個性の強いキャラクターが揃っていた。



試遊時間のリミットが迫っていたので、最後に賭場へと急ぐ。花札を使う遊びが中心で、「おいちょかぶ」と「こいこい」を体験できた。合計値の一の位が9に近いほど勝ちになるというシンプルなルールのおいちょかぶと比べて、自分と相手の手札を見ながら役を作っていくこいこいはやや難しい。とはいえ、本作の場合は選択中の手札に対して組み合わせられる場の札が赤い枠で示されるため、ルールを知らない人でもすんなり遊べそうな印象だった。



桐生一馬と春日一番のダブル主人公が活躍する「龍が如く8」


おなじみの桐生一馬から春日一番に主人公がバトンタッチしたほか、バトルシステムがアクションではなくRPG風のコマンドバトルに変更されるなど、挑戦的な要素を多数盛り込んでいた「龍が如く7 光と闇の行方」の続編となる「龍が如く8」。ハワイ伊勢佐木異人町を舞台に、桐生一馬春日一番のダブル主人公によるストーリーが描かれる。



今回の試遊ではハワイの探索が楽しめた。春日や桐生ら4人のキャラクターを使い、チンピラと戦ったり、春日を操作してミニゲームを遊んだりできたほか、ストーリーを進めることもできた。

 

とくに印象的だったのはバトル。本作はターン制なのだが、出番が回ってきたキャラクターは一定の範囲を自由に動ける。仲間の近くにいって攻撃をくり出すと、強力な技に変化したり、連携攻撃に発展したりと前作からさらに戦略性が増していた。

 

さらに、桐生の必殺技「絆覚醒」を使うと、一定時間本人が自由に動いて敵を攻撃できるようになる。ターン制バトルが基本の本作で、桐生だけが一時とはいえアクションゲームと同じ感覚で動けるわけだ。ターン制で律儀に動いていたこれまでの流れから一転、今度は圧倒的な力で敵をつぎつぎとなぎ払っていくのは、ふつうのアクションゲームとはひと味異なる爽快感がある。


 



味方との位置によって変化する攻撃に、絆覚醒で敵に攻撃を叩き込みまくる桐生。本作はRPGの魅力である作戦や戦術に深みが増しているだけでなく、ターン制バトルとアクションバトルを切り替えられるというメリハリも用意されており、刺激の多いバトルに仕上がっていた。



 

各キャラクターたちに用意された固有技「極技」も印象的。今回の試遊では、仲間のトミザワが使える極技「タクシー送迎の極み」が使えた。敵に攻撃しつつ状態異常を付与するという点では普通の技と同じだが、その過程がおもしろい。

 

攻撃方法はトミザワが荒い運転で車体を暴れさせ、シートベルトなしで後部座席に乗せられた相手をあちこちに叩きつけるというもので、最後は山場に乗り上げた車が浮かび上がったところでトミザワだけ脱出。車を爆発させて車内の相手にとどめを刺すというもの。この時のリアクションが各キャラクターに細かく用意されているため、そのバリエーションを確かめるだけでも楽しそうだ。




さらに、ハンバーガーやピザを送り届けるミニゲームも試遊。春日が店員になり、制限時間内により多くの配達物をさばくのだが、歩道や車道を問わず走り回ったり、宙返りやスピンで車両を吹っ飛ばしたりと、こちらも極技に負けないくらいのハチャメチャ具合で終始楽しめた。今回は利用できなかったが、このミニゲームで得られる「デリバリーポイント」を使えば、さまざまな景品と交換できるようだ。



試遊する際に注意しておきたいのは試遊時間。用意された15分で、バトルやミニゲーム、探索をまんべんなくこなすのは難しい。RPGとアクションを融合させたバトルを楽しむのか、ハワイを観光するのか、それともストーリーの一端を楽しむのか。時間を有効に使うためにも、事前に予定を立てておこう。

人気作品「ペルソナ3」がフルリメイク! 「リロード」となって現行機に登場

 

ペルソナ3 リロード」は、2006年にプレイステーション2で発売された「ペルソナ3」のリメイク版。原典は、以降の「ペルソナ」シリーズの方向性を決定づけた記念すべきタイトルで、「1」や「2」の特徴だったダークな雰囲気と、「ペルソナ4」以降のおしゃれでスタイリッシュな作風を併せ持つターニングポイント的な作品である。追加エピソードを収録したアペンドディスクや、女性主人公を追加したPSP版も後に発売された。

 

 

今回の試遊では、「NEWMOON」と「FULLMOON」というふたつのモードから好きな方を選べた。NEWMOONでは、プレイヤーが挑むことになる「タルタロス」という塔の探索に加えて、敵であるシャドウとのバトルも楽しめる。FULLMOONはやや難しめで、1章のボスと戦えるほか、ボス戦に至るまでのダンジョン探索も収録されている。筆者はNEWMOONを選んだ。

 

 

タルタロスのエントランスでパーティー編成をして、さっそく階段を上って塔の内部へ。“塔”ということでひたすら登っていく構造になっており、その道中にはシャドウが徘徊している。

 

 

シャドウに触れるとバトルに突入。本作はターン制のバトルシステムに加えて「1MORE」というシステムを導入しており、相手の弱点をついた攻撃をすると、その攻撃を成功させたキャラクターは追加でもう1回自由に動くことができるというもの。状況に応じて特殊能力「ペルソナ」を使い分け、いかに相手の弱点を突けるかが勝敗の分かれ目と言っていい。

 

 

弱点を突かれた敵は動けなくなる。すべての敵をこの状態にすると、プレイヤー側は「総攻撃」が可能になる。これはパーティーメンバー全員による全体攻撃で、敵に大ダメージを与えられる。

さらに戦闘後には、経験値上昇やHP回復といった特殊効果を発動するカードや、新たな「ペルソナ」が手に入る「シャッフルタイム」がランダムで発生するのだが、1MOREを獲得するほどその発生率が上昇。総攻撃で敵を全滅させれば必ず発生する。

 

 

つまり敵の弱点を突くほどシャッフルタイムで追加の報酬を受け取りやすくなるわけだ。サクサク敵を倒せるのでテンポはよくなるし、「ペルソナ3 リロード」のバトルシステムも学べるし、といいことづくめ。報酬でモチベーションを上げさせつつ、同時にシステムを理解させていくという仕組みは見事だった。

 

 

特殊能力「ペルソナ」は基本的に1キャラクターにつき1体設定されているのだが、主人公は例外で複数のペルソナを使役できるほか、戦闘後のシャッフルタイムや「悪魔合体」システムで新たなペルソナを追加することも可能。

つまり、それだけさまざまな敵の弱点を突けるほか、味方の支援をこなせるようにもなるため、主人公の担う役割の幅はとても広い。プレイヤーの分身たる主人公のターンでどのような行動を取るかが、バトルの勝敗に大きく影響するという印象だ。

 

 

また、戦闘シーンやメニュー画面で表示されるユーザーインターフェースはとてもスタイリッシュ。彩度が高いためか色合いがイラストのようだ。その演出も、カットインが入ったり、挟まったりと非常に凝っている。

メニュー画面を開いてみると、資料集に掲載されている1枚絵を見ているかのような感覚もある。

 

 

それでいて、キャラクターの体力やターン中に表示される各種行動など、重要な情報は系統ごとにしっかりまとまっているため、ビジュアル重視の構成ながら情報が見づらいという印象はない。こうしたUIは大ヒット作「ペルソナ5」に至るまでに洗練されていった部分もあり、そういったシリーズの積み重ねがリメイク作である本作にもフィードバックされているのだろう。

 

 

試遊自体は終始順調で、制限時間の15分間を使ってタルタロスの1階から5階に到達。中ボス的な強敵2体との戦いにも勝ち、切りのいいところで終わらせることができた。

 


>> 【TGS試遊するならこのゲーム】「ソニック」「龍が如く8」「ペルソナ3」リメイク! どれも遊びたい! セガブースのタイトル4つをプレイレポート!【TGS2023特集】 の元記事はこちら
【TGS試遊するならこのゲーム】「ソニック」「龍が如く8」「ペルソナ3」リメイク! どれも遊びたい! セガブースのタイトル4つをプレイレポート!【TGS2023特集】