米フロリダ州魚類・野生生物保存委員会(FWC)の報告によると、同州にはワニ(アリゲーター)が約130万頭生息しているそうで、現地では「水があるところにはワニがいると思え」とまで言われる。そんなフロリダ州で現地時間22日、ワニが人間の遺体を口にくわえているのが目撃され、住民を恐怖に陥れた。米ニュースメディア『Daily Express US』などが報じている。

米フロリダ州ピネラス郡ラルゴの消防署に22日午後2時前、「近くの運河で遺体をくわえた4メートルほどのワニを目撃した」と1人の男性が駆け込んできた。

この男性は、就職活動中で面接に向かう途中だったジャマーカスブラードさん(Jamarcus Bullard)で、当時のことをこのように述べていた。

「ワニを見るのは初めてでね。『これは凄い』と思ってジッと見てみると、口に人間の胴体のようなものをくわえているのに気付いたんだ。最初はマネキンかと思ったけど、よく見ると青白い色をしていたよ。」

「それで本物のワニかどうか確かめようと石を投げると、ワニは水中に潜ってしまった。人間の胴体下部をくわえたままでね。」

こうして現場には、地元消防隊やフロリダ州魚類・野生生物保護委員会(FWC)のスタッフらが次々と駆けつけ、体長4.18メートル(13フィート8.5インチ)のオスのワニが捕獲された。ワニはその場で安楽死されており、ピネラス郡保安官事務所のダイビングチームがその後、運河から遺体を回収した。

なお現場は、ワニが多数生息することで知られる5エーカー(東京ドームの半分弱)の湖がある広大なリッジクレスト公園の近くで、ジャマーカスさんは「この近くには学校があるし、現場の前は幼い子供たちがよく通るんだ。これからは歩いて外出することができないね」と不安そうに語っていた。また近所の住民は「小さなワニはよく見かけるわ。でもこれほど大きい個体は見たことがない」「誰が被害に遭ったとしてもおかしくないわね」などと述べ、恐怖に震えているようだった。

そしてピネラス郡保安官事務所は現地時間23日午後6時にウェブサイトを更新し、被害者がサブリナ・ペッカムさん(Sabrina Peckham、41)であることを公表した。

これを受け地元メディアは、サブリナさんが薬物犯罪や窃盗、不法侵入などで複数回逮捕されていること、最後に不法侵入をしたのは7月14日で、遺体発見現場から1キロも離れていない場所であったことなどを報じ、サブリナさんの娘ブレウナ・ドリスさん(Breauna Dorris)はFacebookに次のように綴った。

「母が襲われたのはワニを挑発したためなどといった様々な噂が広がっているが、そんなことはない…。母は現場近くの森に住むホームレスの一人だった。辺りが暗い中、小川近くのキャンプ場に歩いて戻ろうとしたか、キャンプ場からどこかに行こうとしてワニに襲われたと信じている。」

「誰もこんな死に方をすべきではなく、家族は悲しみに暮れている…。」

サブリナさんの死因については現在、ピネラス郡保安官事務所とFWCが調査中で、この事故に関する新しい情報は同保安官事務所のウェブサイトに公開されるそうだ。

ちなみにインドでは先月、川で沐浴をしていた女性がワニ(クロコダイル)に襲われ死亡していた。当時の様子は対岸にいた人々が目撃しており、ワニが取ったあまりにも残酷な行動に震えあがったという。

画像は『Herald Sun 2023年9月25日付「Woman found in alligator’s jaws was arrested for trespassing in the same area two months agor」』『Daily Express US 2023年9月24日付「Woman found dead in 14-foot alligator’s jaws after trespassing pictured for the first time」(Image: GoFundMe)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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