ナポリでまたしても選手と指揮官が対立した。イタリアカルチョメルカート』が伝えている。

昨シーズンのセリエA王者ナポリ。33年ぶりに訪れた栄冠の最大の立役者であるルチアーノ・スパレッティ監督(現:イタリア代表)は、契約を巡る不信感もあり仲違いする形でシーズン後に退任。今季からはルディ・ガルシア監督が指揮を執るも、新生ナポリセリエA開幕5試合で2勝2分け1敗と王者らしからぬスロースタート。第4節のジェノア戦以降は指揮官と主力選手の間に距離があることも報じられる。

昇格組ジェノアドローに終わった一戦ではジョージア代表FWクヴィチャ・クワラツヘリア、24日に行われた第5節のボローニャ戦ではナイジェリア代表FWビクター・オシムヘンがそれぞれ指揮官への不満を隠そうともしなかった。

クワラツヘリアはジェノア戦の89分、2点ビハインドを追いついて2-2とし、さらに逆転まで…というシチュエーションでガルシア監督から交代を命じられ、ピッチ上であからさまに不満を示す仕草。結局ナポリは勝ち越せないまま終わった。

オシムヘンも0-0で迎えたボローニャ戦の86分、交代を受け入れられず、指揮官に面と向かって大げさなジェスチャー。PKを外したフラストレーションもあったと推察できるが、非常に見苦しい光景であり、ナポリはやはりドローに終わった。

オシムヘンに対してはガルシア監督自ら試合後の記者会見で一定の理解を示し、キャプテンのDFジョバンニ・ディ・ロレンツォはロッカールームで教育的指導に及んだと報じられる。大きく対立する前に責任ある者たちが動いた格好だ。

ただ、『カルチョメルカート』によると、オシムヘンは昨夏のプレシーズン中にもスパレッティ前監督を激怒させ、ファンの目の前で練習から追い出されたことがあったという。

この時は更生し、昨季の大活躍、そしてスパレッティ前監督との信頼関係構築は誰もが知るところ。繰り返されたオシムヘンの悪癖は良くないものだが、ガルシア監督のコントロール能力も気になるところだ。