EFLカップ3回戦マンチェスター・ユナイテッドvsクリスタル・パレスが26日にオールド・トラッフォードで行われ、3-0で勝利したユナイテッドが4回戦進出を決めた。

大会連覇を狙うユナイテッドは、今シーズンのEFLカップ初戦で同じプレミアリーグ勢のパレスをホームで迎え撃った。先週末に行われたバーンリー戦を1-0で制し、公式戦連敗を「3」でストップしたテン・ハグのチームは、その試合からGKオナナとダロト、カゼミロ、ハンニバルを除く先発7人を変更。

加入後初先発のアムラバトに加え、負傷明けのヴァランとマウントを起用したほか、マルシャルやペリストリといった控えメンバーを起用。なお、並びはアムラバトを左サイドバックに配した[4-3-3]の可変式の布陣を採用した。

4日後には同じオールド・トラッフォードでのリーグ戦の対戦を控える両チームの対戦。ホームのユナイテッドは両サイドバックが状況に応じてカゼミロの脇にポジションを取りつつ、ペリストリとガルナチョがタッチライン際に張って幅を取る形で相手守備攻略を目指していく。

ボールを握ったものの、相手の[4-4-2]のコンパクトな守備ブロックを揺さぶり切れず、決定機はおろかフィニッシュまで持ち込めないホームチーム。

ただ、古巣対戦となったGKディーン・ヘンダーソンの治療とGKジョンソンへの交代というアクシデントによる短い中断を良いきっかけとし、一気に流れを掴んだ。

21分、相手陣内左サイドからマウントがボックス右付近のペリストリへミドルレンジのパスを通すと、ペリストリは絶妙なトラップからアンダーラップしたダロトに短く繋ぐ。勢いに乗ってボックス右に侵入したダロトがグラウンダーの折り返しを入れると、中央のガルナチョが右足で巻き込む形のシュート。これがゴールカバーのDFの足を弾いてゴールネットを揺らした。

さらに、畳みかけるホームチームは26分、波状攻撃からボックス中央に抜け出したペリストリに決定機。ここは相手DFリチャーズの好守に阻まれたが、このプレーで得たマウントの右CKをゴール前でフリーになったカゼミロがストロングヘッドで合わせ、27分の追加点とした。

この連続ゴールによって少しペースを落としたテン・ハグのチームは、カップ戦ということもあり、徐々にリスクを冒して前に出てきたパレスの反撃を受ける形に。だが、エゼら主力不在で精度、打開力を欠くイーグルスの攻めを余裕を持って撥ね返していく。以降は3点目に迫る決定機こそ作れなかったが、相手に1本のシュートも許さない安定した試合運びで前半を終えた。

迎えた後半、テン・ハグ監督は負傷明けのマウントを下げてリンデロフを投入。スウェーデン代表DFを左サイドバック、アムラバトを本職の中盤に配置転換する。

後半もボールの主導権を握ったユナイテッドはファーストチャンスをゴールに結び付ける。55分、相手を押し込んだ流れからボックス手前右でクリアボールを回収したカゼミロがゴール左のスペースへ絶妙な浮き球のボールを落とすと、これに反応したマルシャルが難度の高い左足のハーフボレーをゴール右隅へ突き刺した。

この3点目で大勢が決した中、両チームは4日後の再戦を意識した戦い方にシフト。ユナイテッドは60分過ぎにヴァラン、アムラバトを下げてエバンス、ファーストチームデビューの19歳MFゴアを同時投入し、主力のプレータイムをコントロールする。68分にはザハのラストパスに抜け出したマテタにこの試合最初の決定機を許すが、ここはGKオナナのビッグセーブで敷しっかりと凌いだ。

その後、ハンニバルとマルシャルを下げてファン・デ・ベーク、ホイルンドの投入で5枚の交代枠を使い切った赤い悪魔は試合をクローズに入る。

試合最終盤にかけては互いにゴールに迫るオープンな攻防を繰り広げたが、3-0のままタイムアップを迎えた。この結果、連覇を目指すEFLカップ初戦を完勝で制したユナイテッドパレスとのリーグ前哨戦にも大きな弾みを付けている。