2023年に入って、TwitterはXに名称を変更し、InstagramにはThreadsという新サービスが追加された。ソーシャルメディアにとって激動の時代といえる状況で、新たなSNSサービスも続々登場している。そこでリアルサウンドテックでは、以前の調査結果をもとに、次世代の注目SNSのひとつである『GRAVITY』を、30代の女性ライターと20代の女性モニターの2名が実際に体験した模様をお届けする。(編集部)

 『GRAVITY』は、共通の趣味で繋がった人たちと匿名で楽しめるSNS。ほかのSNSのように文章や画像を投稿するだけでなく、「音声ルーム」で声のコミュニケーションをとることも可能です。また、「グラじゃんポン」や「グループチャット」、「コミュニティ」など、友だちを増やすための機能もたくさんあるので、アカウントを始めてすぐにコミュニケーションが生まれるという特徴も。匿名性が高く、拡散機能もないためセルフブランディングも不要、自分のペースでのんびりとSNSを楽しむことができます。

 今回そんな『GRAVITY』を体験するのは、ファッションや美容が好きな30代の私(Nana Numoto)と、音楽好きな20代大学生のSさん。ファッションやエンタメが好きな私たちが、共通の趣味で盛り上がれる友だちと出会うために『GRAVITY』をはじめます。

【写真】ファッション・美容好きライターと20代大学生が『GRAVITY』を試してみた!

・ライター:Nana Numoto
もともとSNSが大好きで、頻繁に投稿するタイプ。新しいSNSを試してみたい気持ちが強く、clubhouseやThreads、Bondeeなど流行ったSNSには全て飛びついてきた。趣味はファッションと美容。次のネイルのデザインを考えたり、好きなブランドの新作について話せる友だちを増やしたい。

・モニター:Sさん
ロックバンドが好きな現役大学生。レコード会社や音楽メディアでインターンをしており、アーティストの最新情報に明るく、最近はVTuberにも興味を持っているため、様々な分野の人と繋がりたい。

 まずはアカウントを作成し、それぞれのテーマを決めて友だち作りをスタート。『GRAVITY』では自分でアイコンの写真を用意する必要がなく、用意された可愛いイラストアイコンの中からできるので気軽にはじめられました。アイコンを決めたら、興味のあるジャンルを選んでさっそく気になるユーザーさんを探し始めます。面白いと感じたのは、アカウント登録してすぐでも、ホーム画面の「みつける」タブや「新着」タブに選んだジャンルに合わせた投稿が自動で流れてくること。まだ誰もフォローしていなくても、私が関心のあるペットの投稿や、かわいいスイーツの写真などが流れてきて、すぐに気になる投稿に出会うことができました。

〈ポイント1:映えなくてOK! 気軽に投稿してみよう!〉

 さっそく私は「#ファッション」のハッシュタグを使って投稿。同じくモニターのSさんは「#セカオワ」のハッシュタグを使って投稿しました!

〈ポイント2:友だちがつくりやすい!? コミュニティ機能を使ってみよう!〉

 投稿に対しての反応が気になりつつも、まずはじめに「コミュニティ」機能を使ってみます。

 『GRAVITY』には「恋愛の星」「音楽の星」「ゲームの星」など、趣味の話題でもちきりのコミュニティがいっぱい! 今回は「Beautyの星」に参加。ネイルやコスメ、スキンケアの投稿をまとめて見ることができるので、参考になる情報にも出会えます。私は週末にネイルの予定があったので、ネイルの投稿を中心に「いいね」をつけてみました。

 するとここで、先ほどの投稿に反響が! はやくもフォローや「いいね」が増えていて、開始1日目にして友だち候補が見つかりました。反響があると投稿がますます楽しくなり、何気ない日常のことまで気軽に投稿するように。

 普段はお風呂で湯船に浸かりながら投稿したり、朝のコーヒータイムにメッセージや「いいね」などの通知をチェックしています。最近はファッションだけでなく読んでいる本の投稿や、ペットの写真も投稿するようになりましたが、飾らない投稿でも「いいね」が集まるので、新しい居場所ができたような気持ちになりました。

 モニターのSさんも同様に「いいね」が増えた様子。Sさんは「コミュニティ機能」だけでなく「グループチャット」機能でも会話を楽しんでいて「まだフォローしあっていなくても気軽に話したいことを話せるのはグループチャットならでは」と新たな出会いでのコミュニケーションも楽しんでいました。また、Sさんは「相手の年齢や所属などがわからないので、先入観なく会話を楽しめるのも『GRAVITY』の良さだと感じました」とのこと。年齢や肩書にとらわれず、共通の趣味で繋がれる面白さは私も感じていたことでした。

〈ポイント3:声で繋がることができる! 音声ルームの魅力とは?〉

 投稿にも慣れてきたので、私は「音声ルーム」機能も使ってみました。「雑談・日常」や「ゲーム・アニメ」などテーマごとにルームが作られているので、気になるルームに入室してみます。

 『GRAVITY』の私が入ったルームは、仕事の話や日々の雑談が中心で、みんなでカフェにいるようなまったりした空気感が魅力。私もチャットで会話に混ざることもありましたが、時には作業中にみんなの会話を聴くだけの使い方も。誰かが話している声を聴いていると落ち着くので、自然と作業も捗ります。複数で盛り上がれるところも音声ルームの特徴なので、「友だちの友だち」のような輪が広がっていくところは、まるでリアルの友人関係のよう。プロフィールから確認することができる「足跡」の数が増えていたので、「音声ルーム」にいたことをきっかけに投稿を見てくれる方もいるんだ! と驚きました。

〈ポイント4:相手に好きな質問ができる! 新機能「グラじゃんポン」とは〉

 続いて挑戦したのは、新機能「グラじゃんポン」。

 ここではランダムにマッチングした相手とじゃんけんをして、勝ったら相手に質問を投げかけることができます。それに回答しながらコミュニケーションをとっていくと「親密度」がどんどん上がり、100%になった段階で、はじめて相手のプロフィールを見られるように。チャットを送り合うたびにメーターが上がるドキドキ感が楽しめます。

 ランダムでのマッチングは同性か異性か、年上か年下かもわからないままチャットが始まるので、最初は少し緊張しました。ですが、質問が「あなたのファッションスタイルはどのようなものですか?」など答えたくなるようなものなので、いつの間にか夢中に。私は2回目で「早く親密度あげたい!」と思うくらい気が合う子と出会えたので、特におすすめの機能です! 

〈結論:GRAVITYは友だちがいっぱいできる!!〉

 こうして生活のなかで数日間使ってみたところ、フォロワー数は17人に。結果として『GRAVITY』は趣味のことを話せる友だちが作りやすいことがわかりました。ハッシュタグを使って近い趣味のユーザーと出会えることや、音声ルームで世代や利用時間帯が近い方と出会えることで、ほかのSNSよりも早い段階で親密度を上げられるように感じます。

 うれしかったのは、ファッションだけでなく私の好きな読書やバレエなど幅広い趣味の方を見つけられたこと。ほかのSNSではひとつのジャンルに特化したアカウントを作らないと相互フォローになりにくいので、友だちを作るまでに時間がかかりました。でも『GRAVITY』は「コミュニティ」や「音声ルーム」機能でも友だち作りができるので、投稿をひとつの趣味にしぼらなくても仲良くなれるチャンスがたくさんあります。

 モニターのSさんも「雑談のようなトークでも、コアな趣味の話でも色んな人が投稿していて、ハッシュタグを追ったり音声ルームやグループチャットを使いこなすことで、簡単に共通の趣味を持つ人と繋がることができた」と話していて、さっそく音楽について語り合える友人ができた様子。

 「情報の発信」や「バズりやすい内容」に偏りがちなSNSが多い中で、『GRAVITY』は何気ない日常のひとコマにも自然と「いいね」がつきます。日々の暮らしを応援しあえる関係は魅力的ですね。そして「音声ルーム」やチャットで他愛もない会話をしていると、「明日もまた頑張ろう!」という前向きな気持ちになれるのが心強い。推し活はもちろん、好きなコンテンツを楽しむ際には、ぜひ『GRAVITY』で語りあえる友だちを作ってみてはいかがでしょうか。

(文=Nana Numoto)