AIを活用したアダプティブな対話式 ICT 教材の開発と提供を行う株式会社すららネット(本社:東京都千代田区、代表取締役:湯野川孝彦)の子どもの発達支援室では、不登校の子どもの保護者161名を対象に「子どものゲームとの付き合い方」について調査を実施しました。
調査結果から、親の子育てスタイルが子どものゲームとの付き合い方に影響を与えていることが示唆されました。調査結果を踏まえ、ゲームも勉強も上手にコントロールできる子育て法について子どもの発達支援室室長が解説します。

ゲーム時間のルールを設けるも、ご褒美やペナルティがない

「消極的子育てスタイル」が4割以上

子どもがゲームをする際、ゲームをする時間についてのルールが設けられている家庭は56.4%で、半数以上がルールを設けていることがわかりました。1日当たりのゲーム時間の制限としては、最も多かったのが1日1~2時間の間で22.4%、夜〇時までのような時間帯の制限を設けているのは28.2%でした。また、勉強や宿題をしたら、お手伝いをしたらゲームができるなどのような、親が子供にしてほしい行動ができた場合のご褒美としてゲームの時間を延長するインセンティブを設けている家庭は41.7%いる一方で、特に設けていない家庭は65.4%と最も多くいました。逆に、ルールを守らなかった場合にゲーム時間を短縮したり、ゲームを没収するなどの33.9%いますが、特に制約を設けていない家庭は60.3%と半数以上でした。

このように、ルールを設けるもご褒美やペナルティがないという方針は、ゲームに対してだけでなく子育て全般にも同様の傾向がみられます。親の子育てスタイルについての質問については、しつけやルールは避けつつ欲しいものは与える、子どもに過度な要求をしないようにし寄り添うようにするという方が41.7%と最も多いことがわかりました。このような子育てスタイルは「消極的子育てスタイル」と呼ばれています。

子どもへの寄り添い具合と子供に対する要求具合で分類

子どもに好影響をもたらすのは「民主的スタイル」

子育てスタイルは、子どもへの寄り添い具合と子供に対する要求具合の2軸で分類することができます。今回の調査で最も多かった消極的スタイルの特徴は、親からのルールが少ない点です。子どもとの会話は多く、子どもの自主性に任せてはいるものの、パソコンやゲームの時間が長いのに宿題はやらないという傾向があります。

無関心スタイルは子どもに過度な要求もしないが寄り添うこともしない、イメージとしては昔の仕事ばかりして家庭を顧みないお父さんのような子育てスタイルです。独裁的スタイルは、子どもが小さいころにやりがちで、親の考えを子どもに押し付けてしまう傾向がみられます。教育に必要なものは積極的に与えているので、子育てをしっかりしているように見て取れます。子どもを怒鳴りつけたりするのは独裁的スタイルに分類されます。そして調査で2番目に多い子育てスタイルの民主的スタイルがあります。子どもの成長において好影響をもたらすのは民主的スタイルと言われています。

ゲームも勉強もコントロールできる子どもになるように民主的スタイルを目指す

まずは親子の「仲良し貯金」を

子育ての民主的スタイルは、子どもへの要求も強いが同じくらい寄り添うようにしているのが特長です。子どもの気持ちを考慮し、よく話ができている状況と言えます。実はよく話し合いをすることが難しい場合があります。これは、親子の「仲良し貯金」が足りない可能性が高いと言えます。仲良し貯金とは、お母さん、お父さんのいうことは聞いても良いかなと子どもから思われる関係性のことです。お母さん、お父さんと話すと良いことがある(楽しい、嬉しい等)の連続性が良好な関係性を築き上げ「仲良し貯金」を貯めていきます。「仲良し貯金」があると、ゲームや勉強のコントロールができるようになる親子の関わりにつながっていくのです。

仲良し貯金」によるゲームと勉強への効果と影響

子どもがゲームをやめて勉強を始めるようにするには、普段から子どもの事を褒めているかどうかに関係してきます。良い行動をすれば褒められるという親子の関係性が一番の土台となります。つまり「仲良し貯金」です。

そのうえでゲームと勉強に関するルールを作り、ルールを破った時のペナルティまで決めておくことでルールの意義が出てきます。ここまであれば自己コントロールが醸成され、学習習慣が身につき成績向上までの道のりが見えてきます。「仲良し貯金」を貯めて民主的スタイルでの子育てをぜひ目指していきたいものです。

「仲良し貯金」(=ほめ方)ってどうやるの?

正しくほめるスキルを習得できる「ほめビリティ講座」

実は“ほめる”ことにはコツがあります。単にほめ言葉をかければよいのものでもありません。そこで正しいほめ方を知りたい方に、すららネットの子どもの発達支援室では、「ほめビリティ講座」を開講しています。

「ほめビリティ講座」は療育で行われているペアレントトレーニング同様、保護者の方々が子どもとのより良い関り方を学びながら日常の子育ての困りごとを解消し、楽しく子育てができ るよう支援する保護者向けのプログラムです。一般的なペアレントトレーニングは発達障がいのお子さまの保護者の方々を対象としていますが、「ほめビリティ講座」は発達障がいのお子さまに限らず、不登校のお子さまや子育てに悩む全ての保護者の方々を対象となるよう改良を施し、かつオンラインで提供しているのが特長です。 

<ほめビリティ講座のご案内> https://surala.jp/home/column/another/15208/

【「不登校の子どものゲームとのつき合い方と子育てに関する実態調査」概要】

■実施日:2023年9月6日~16日

■対 象: ICT教材「すらら」を家庭利用している全国の不登校の子どもの保護者161名

■方 法:インターネット

解説者プロフィール】

すららネット子どもの発達支援室 室長 佐々木章太

「すらら」家庭学習部門事業者責任者。「すらら」家庭学習の保護者サポーター「すららコーチ」統括マネージャー。放課後等デイサービスの学習支援、自身もすららコーチとして生徒指導にあたる。「すらら」利用者の総合窓口として毎年500名以上の保護者の悩み相談を受けている。子どもの発達科学研究所 学びの発達アテンダントアドバンスコース受講修了。KABC-IIアドバンスト講習会受講修了。

配信元企業:株式会社 すららネット

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