神木隆之介主演の連続テレビ小説朝ドラらんまん」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか※土曜は月~金曜の振り返り)。9月28日放送の第129回では、万太郎(神木)が病身の寿恵子(浜辺美波)のため急ピッチで図鑑づくりを進める様子が描かれた。手を貸してくれたのは、懐かしい人々。年を経ても変わらないそれぞれのキャラクターに、視聴者からも感慨の声が上がった。(以下、ネタバレを含みます)

【写真】最終話、浜辺美波“寿恵子”を優しく抱きしめる神木隆之介“万太郎”

なつかしい顔ぶれが勢ぞろい!

幕末から明治、そして激動の大正・昭和を舞台に、高知出身の植物学者・槙野万太郎が植物学の道を突き進む姿を描いてきた「らんまん」。最終週「スエコザサ」では、関東大震災を乗り越え昭和の世を迎えた万太郎たちの物語が綴られていく。

129回は、理学博士号授与式から帰った万太郎と寿恵子の姿から始まった。寿恵子が患っている病は、原因も治療法もわかっていないという。寿恵子のためにも、一刻も早く図鑑を完成させなければならない。万太郎は、これまで縁のあった仲間たちに次々と声をかけ、力を合わせて図鑑づくりを推し進めた。

■「やっとおんなじ道を行けるのぅ」

万太郎のもとに集結したのは、実に懐かしい顔ぶれだった。植物学教室の画工だった野宮朔太郎(亀田佳明)は植物画を、“一番弟子”であり娘婿でもある山元虎鉄(濱田龍臣)は解説文を引き受け、藤丸次郎(前原瑞樹)や、波多野泰久(前原滉)の紹介でやってきた大学院生たちも作業を手伝った。

そして、万太郎の理学博士号取得を祝うためやってきた広瀬佑一郎(中村蒼)も、図鑑の索引づくりを引き受けてくれた。幼い頃からの友で、上京後も折に触れて万太郎の前に現れ、行く道を指示してくれていた佑一郎。そんな彼ともついに「やっとおんなじ道を行けるのぅ」と固く手を握り合った。

植物採集仲間として登場した人々の中には、“小畠”なる人物も。演じるムロツヨシは大河ドラマ「どうする家康」で豊臣秀吉を怪演中とあって、サプライズ登場に視聴者からも驚きの声が上がり、X(旧Twitter)とYahoo!リアルタイムランキングでともにトレンド1位に躍り出る反響を呼んだ。

■「深夜のざれ言なんだけどさ…」

そんな中、話題を集めたのが長屋時代の隣人・堀井丈之助(山脇辰哉)。若い頃の万太郎波多野、藤丸たちが徹夜で「日本植物学雑誌」の編集作業を行っていた時にともに夜を明かし「深夜のざれ言なんだけどさ」と夢を語っていた丈之助も立派に年をとり、貫禄たっぷりの姿で図鑑の作業に加わった。

「深夜のざれ言なんだけどさ」と、おなじみのセリフも登場。「なんで俺まで?シェイクスピア全集を届けに来ただけなのに。むしろ全力で祝われに来たのに!」と口調も当時のままだが、「シェイクスピア全集」や「演劇の博物館を作りたいな、早稲田に頼むしかないかな~」といった言葉の端々から浮かび上がってきたのは、シェイクスピア全集を翻訳し「早稲田大学坪内博士記念演劇博物館」に携わったことでも知られる坪内逍遥。視聴者からも「丈之助さん、やっぱり坪内逍遥だった!」「丈之助=坪内逍遥、確定!!」の声が上がった。

ラスト1話を残し、懐かしい顔ぶれが勢ぞろいした第129回。放送後は「#朝ドラらんまん」に加え「佑一郎くん」「野宮さん」「丈之助さん」「演劇博物館」「坪内逍遥」といった関連ワードが次々とトレンド入りする盛り上がりとなった。

9月29日(金)は最終話を放送する。竹雄(志尊淳)と綾(佐久間由衣)が新酒を持ってやってきて、万太郎と寿恵子は家族で楽しい時間を過ごす。そして、図鑑がついに完成する。

「らんまん」第129回より/(C)NHK