2023年5月に新型コロナウイルス感染症の分類が5類に変更となり、人々の生活にも大きな変化が訪れました。そのような環境下でビジネスパーソンが抱えるストレスについても変化していくことが予想されます。
 そこでチューリッヒ生命保険株式会社(本社:東京都中野区、代表取締役社長:太田健自)は、全国1,000人のビジネスパーソンを対象に、今年で6回目になるストレスについての調査を実施しました。現在ビジネスパーソンが抱えているストレス原因に加えて、コロナ禍を経て起きた働き方に関する変化や、「ウェルビーイング」に関する認知度などについての調査を実施しました。

【調査結果サマリー

・ポイント1 ビジネスパーソンのストレスの要因第1位は3回連続で「給与・賞与(金銭面)」

 ビジネスパーソンが勤務先でストレスを感じる1番の要因は、3回連続で「給与・賞与(金銭面)」との結果になりました。また、2020年、2021年の調査結果と比較したところ、「仕事内容」、「上司・部下以外の社内の人間関係」、「上司との関係」、「仕事環境」と同じ項目が3回連続でトップ5に入る結果となりました。これらが多くのビジネスパーソンのストレスや悩みになっていることが見えてきます。

・ポイント2 コロナ禍でストレス発散方法が変化。新たに始めた発散方法の1位は「身体を動かす」

 新型コロナウイルス感染症の流行前のストレス発散方法、コロナ禍で始めた発散方法、5類に変更後にも行っている発散方法をそれぞれ聞いたところ、流行前はトップだった「美味しい物を食べる」が5類後は2位に、2位だった「睡眠・休息をとる」が1位にそれぞれ変化しました。また、「旅行に行く」「買い物をする」「飲み会に行く」といったストレス発散方法は軒並み下がり、外出自粛の影響を感じさせる結果となりました。一方、コロナ禍で始めたストレス発散方法としては、「身体を動かす」が1位となりました。

・ポイント3 半数以上が「ウェルビーイング」について「知らない」と回答

 チューリッヒ・インシュアランス・グループおよび当社では、身体的、精神的、社会的に良好な状態であることを意味する「メンタルウェルビーイング」の促進に向けた社会貢献活動に注力しています。そこで、「ウェルビーイング」の認知度を調べたところ、全体では44.4%の人が「内容まで詳しく知っている」「ある程度内容を知っている」「言葉だけは聞いたことがある」と回答しました。一方で「知らない」と回答した人が55.6%にのぼるなど、認知度はそこまで高いとは言えませんでしたが、20代・30代男性では、それぞれ19.2%、16.0%の人が「内容まで詳しく知っている」と回答し、平均の8.8%を7ポイント以上、上回る結果となり、若年層には比較的浸透していることがわかりました。

【調査概要】

1. 調査の方法:株式会社ネオマーケティングが運営するアンケートサイト「アイリサーチ」のシステムを利用したWEBアンケート方式で実施

2. 調査の対象:アイリサーチ登録モニターのうち、全国の20歳~59歳の有職者を対象に実施

3. 有効回答数1,000人(20代・30代・40代・50代、男女:各125人)

4. 調査実施日2023年8月21日(月)~2023年8月22日(火)

Q1 あなたが普段、仕事をする上で、最もストレスを感じる要因を教えてください。

(単数回答)n=1,000

 普段、仕事上で最もストレスを感じる要因について聞いたところ、最も多かったのは「給与・賞与(金銭面)」(20.1%)で、経済的な不安が3回連続で1位という結果になりました。次に多かったのは「仕事の内容」(17.4%)で、「上司・部下以外の社内の人間関係」(14.0%)、「上司との関係」(12.5%)と続きます。また、3回分のトップ5を比較すると回答があまり変わっていないことから、特に経済面でのストレスが近年の悩みとして大きいことが明らかになりました。

※ビジネスパーソンが抱えるストレスに関する調査2020(https://www.zurichlife.co.jp/aboutus/pressrelease/2020/20200423)

※ビジネスパーソンが抱えるストレスに関する調査2021(https://www.zurichlife.co.jp/aboutus/pressrelease/2021/20210804)

Q2 あなたの勤務先で導入されている働き方の制度を、1.~3.それぞれについて教えてください。

1.新型コロナウイルス感染症流行前より導入されていた制度

2.新型コロナウイルス感染症流行がきっかけで新たに導入された制度

3.新型コロナウイルス感染症法上の分類が5類に引き下げ後(2023年5月以降)も継続されている制度

(それぞれ複数回答)n=1,000

 勤務先で導入されている制度について、1.新型コロナウイルス感染症流行前からある、2.流行をきっかけに導入された、3.5類引き下げ後も継続されている、のそれぞれについて伺いました。コロナ禍前から最も多く導入されていたのは「時短勤務」(16.3%)で、次が「フレックスタイム制」(15.5%)、そして「在宅勤務」(13.8%)と続きます。一方で、新型コロナウイルス感染症の流行を経て導入された制度の1位は「在宅勤務」(22.7%)。次いで「コロナ休暇・ワクチン接種休暇」(16.7%)となっています。「在宅勤務」はコロナ禍を経て継続している制度でも25.8%で1位となっており、一般的に定着しつつある制度だと考えられます。「コロナ休暇・ワクチン接種休暇」も9.9%と約1割の企業が継続しており、コロナ禍を経て大きく導入が進んだ制度の一つと言えるでしょう。

Q3 導入している制度の中で、導入されていてよかったと思う制度を教えてください。

(複数回答)n=538 ※勤務先で制度が導入されていると回答された方のみ

 導入されてよかった制度について聞いたところ、「在宅勤務」が48.5%と圧倒的な支持を得ました。また、コロナ禍を経て導入が進んだ「コロナ休暇・ワクチン接種休暇」も20.8%と2位に入りました。ほかにも「フレックスタイム制」(20.1%)、「時差出勤」(19.5%)も一定の評価を得ていることが見えてきます。

Q4 では、導入している制度の中で、導入されていてストレスを感じる制度を教えてください。

(複数回答)n=538 ※勤務先で制度が導入されていると回答された方のみ

 一方でストレスを感じる制度について聞いたところ、70%以上の人が「特にない」と回答しました。ただ、「在宅勤務」については8.4%の人がストレスを感じています。コロナ禍を経て最も導入が進んだ制度でもあるため、制度としての精度が高くなく、また、コミュニケーションの面でストレスを感じている人も一定数いると考えられます。今後は社員の意見を反映するなど、よりよい形にしていくのが理想的といえるでしょう。

Q5 新型コロナウイルス感染症法上の分類が5類に引き下げ後(2023年5月以降)、緩和されたストレスの内容を教えてください。

(複数回答)n=1,000

 対して新型コロナウイルス感染症の分類が5類に引き下げられた後に緩和されたストレスは、「マスク着用が任意になった」が38.7%でトップとなりました。また、「人と会う機会が増えた」(22.6%)、「接待や飲み会が復活した」(17.8%)、「出張や外出の制限がなくなった」(14.9%)、「消毒や換気などの手間がなくなった」(14.1%)と続き、行動制限がなくなりつつある動きを歓迎する声もあることがわかります。

Q6 新型コロナウイルス感染症法上の分類が5類に引き下げ後(2023年5月以降)、ストレスに感じた内容を教えてください。

(複数回答)n=1,000

 新型コロナウイルス感染症の分類が5類に引き下げられた後、ストレスに感じたことを伺ったところ、「電車など人混みが多くなった」(30.2%)が1位となりました。2位は「マスクをする人が少なくなった」(22.7%)で、マスク着用が任意になったことでストレスが緩和された人と、ストレスに感じる人とが混在している実態が見えてきました。3位の「感染症対策が任意となり、感染リスクを気にするようになった」(17.3%)と、感染リスクが上がったことに対してのストレスが上位を占め、新型コロナウイルス感染症が人々に与える影響が引き続き大きいことを感じさせる結果となっています。

Q7 あなたのストレス発散方法について、1.~3.それぞれについて教えてください。

1.新型コロナウイルス感染症流行前から行っていたストレス発散方法

2.新型コロナウイルス感染症流行後から始めたストレス発散方法

3.現在のストレス発散方法

(それぞれ複数回答)n=1,000

 普段の生活で抱えるさまざまなストレスをどのように発散しているのか、新型コロナウイルス感染症流行前のストレス発散方法、コロナ禍で始めた発散方法、現在の発散方法について尋ねました。流行前は「美味しい物を食べる」(38.4%)が1位、「睡眠・休息をとる」(38.3%)が2位となっています。コロナ禍を経て現在は、1位が「睡眠・休息をとる」(36.8%)と逆転。コロナ禍を通して体調管理が重要視され、身体を休めることに目を向ける人が増えたことと、コロナ禍での外出自粛を受けて、美味しい物を食べに行く習慣を抑制せざるを得なかったことが理由であると考えられます。

 外出自粛の影響を最も受けているのは、「旅行へ行く」です。流行前のストレス発散方法としては30.4%だったものの、現在の発散方法では23.3%と7.1ポイント低下しました。また、「買い物をする」(29.4%→22.7%)、「飲み会に行く」(15.8%→9.7%)、「人に話を聞いてもらう」(14.0%→11.2%)と、他人が関わるストレス発散方法も数字が下がっていることがわかります。一方で、コロナ禍で始めたストレス発散方法としては「身体を動かす」が8.4%でトップとなりました。外出自粛などで身体を動かす機会が減ったこともあり、意識的に運動してストレスを発散する人が増えたと考えられます。

Q8 新型コロナウイルス感染症流行がきっかけで新しく始めた趣味を教えてください。

(複数回答)n=1,000

 続いてコロナ禍をきっかけに始めた趣味について聞いたところ、「動画鑑賞」が13.7%で1位、「クッキング系」(7.0%)、「散歩」(6.9%)、「ランニングなどスポーツ関連」(6.7%)となりました。インドアの趣味や、身体を動かす趣味が上位に来ており、外出自粛の影響を感じさせる結果となっています。

Q9 様々なストレスにより精神面の不調や不安を感じることがありますか。

(単数回答)n=1,000

 次に、ストレスによって精神面の不調や不安を感じることがあるかを尋ねたところ、「とても感じている」(12.5%)と「やや感じている」(29.9%)が合わせて42.4%、「まったく感じていない」(10.0%)、「あまり感じていない」(15.6%)が合わせて25.6%となりました。

 約4割の人がストレスによって精神面の不調や不安を感じており、現代人にとっては、ストレスと上手くつき合っていくことが重要だと考えられます。

Q10 どのようなストレスから不調や不安を感じていると思いますか。

(複数回答)n=424 ※精神面の不調や不安を感じていると回答された方のみ

 さまざまなストレスにより精神面の不調や不安を感じていると回答した方に、ストレスの要因を聞いたところ、「経済面の不安によるストレス」が43.2%で1位に、続いて「職場での人間関係によるストレス」が42.7%と僅差で2位、次が35.8%の「仕事の負担感によるストレス」になりました。これは前述の「仕事上で最もストレスを感じる要因」の1位~3位と共通しており、経済面、人間関係、仕事の負担が大きなストレスとなっていることが見て取れます。

Q11 あなたは「ウェルビーイング」という言葉を知っていましたか。

(単数回答)n=1,000

 身体的、精神的、社会的に良好な状態であることを意味する概念として「ウェルビーイング」という言葉があります。この「ウェルビーイング」という言葉を知っているかどうかを尋ねたところ、「内容まで詳しく知っている」(8.8%)と「ある程度内容を知っている」(14.0%)が合わせて22.8%となりました。一方、「知らない」と回答した方は55.6%でした。半数以上が「ウェルビーイング」という言葉について、聞いたこともないということがわかります。

 性別、年代別では、男性20代の19.2%、男性30代の16.0%が「内容まで詳しく知っている」と回答し、逆に女性40代の60.8%、女性50代の64.0%は「知らない」と回答していることから、男性の若年齢層の認知度が高く、女性高年齢層の認知度が低いことが見えてきます。

Q12 あなたは「ウェルビーイング」について関心がありますか。

(単数回答)n=1,000

 続いて「ウェルビーイング」について関心があるかどうかを聞いたところ、「とても関心がある」(9.6%)、「やや関心がある」(24.0%)が合わせて33.6%となり1/3以上の人が「関心がある」と回答しました。

Q13 以下の項目について、どの程度そう思いますか。

(それぞれ単数回答)n=1,000

 「ウェルビーイング」につながる各項目について、尋ねたところ、「身体的な健康状態は良好だと思う」が「とてもそう思う」(13.3%)と「ややそう思う」(34.1%)を合わせて47.4%となりました。また、「家族、友人、職場の人、近隣の人などと良好な人間関係が築けている」も41.6%の人が「そう思う」と回答しています。

 一方で「収入やお金の使い方など、経済的な面で満足できている」では40.7%の人が、「ボランティア活動、コミュニティ活動などを通じて有意義な人生を送れていると思う」では44.7%の人が、「そう思わない」と回答しています。

 「経済面」での満足度が低く、ストレスを感じている人が多いことが今年の調査での特徴として表れています。昨年からの電気代、ガソリン代の高騰や、全般的な物価高なども影響して、多くの人が経済面によって思うように生活できていない実態が見えてきました。

 コロナ禍が収束していく中で、人々のストレスがどのように変化していくのか注視していくことは、ストレス社会を生き抜くうえで重要なことだと考えられます。

チューリッヒ生命保険株式会社について

 チューリッヒ生命保険株式会社は、チューリッヒ・インシュアランス・グループの日本における生命保険事業の主要拠点として1996年に開設した日本支店の会社形態を日本法人へ変更し、2021年4月より営業しています。

 主に働き盛りの世代からシニア世代の方々に、「革新的な保障性商品」と「高品質なサービス(Z.Q.:チューリッヒ・クオリティー)」を乗合代理店、銀行窓販およびインターネットなど、「お客様にとって利便性の高い選択権の活かせるチャネル」を通じて、ご提供しています。

チューリッヒ・インシュアランス・グループについて

 チューリッヒ・インシュアランス・グループ(以下、「チューリッヒ」)は、210以上の国や地域で5,500万以上の個人および法人のお客さまに対し、幅広い商品・サービスを提供する世界有数の保険グループです。チューリッヒは、150年前の設立以来、保険業界に変革をもたらし続けています。近年は、従来の保険サービスの提供に加え、人々の健康促進や気候変動による影響への対応力を高めるといった予防を目的としたサービスの提供も行っています。

 チューリッヒは、「明るい未来を共に創造する」というパーパスを掲げ、世界で最も社会的責任と影響力のある企業の一つとなることを目指しています。チューリッヒは、2050年までに温室効果ガスのネットゼロの実現を目指しており、S&Pグローバル・コーポレート・サステナビリティ・アセスメントでも、世界で最もサステナブルな保険会社の一つと評価されています。また2020年には、ブラジルの森林再生と生物多様性の回復を支援する「チューリッヒ・フォレスト・プロジェクト」を立ちあげました。

 チューリッヒ・インシュアランス・グループはスイスチューリッヒ市に本拠を置き、約56,000人の従業員を有しています。チューリッヒ・インシュアランス・グループ・リミテッド(銘柄コード:ZURN)はスイス証券取引所に上場しており、米国預託証券プログラム(銘柄コード:ZURVY)のレベルIに分類され、OTCQXにて店頭取引されています。当グループに関する詳しい情報はwww.zurich.comをご覧ください。

配信元企業:チューリッヒ生命保険株式会社

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