授乳

島根県松江市道の駅「秋鹿なぎさ公園」に設置された『段ボール授乳室』が、いま物議を醸している。

これは日本道路建設業協会が全国の道の駅150カ所に『段ボール授乳室』を寄贈する取り組みの一環で、無料で設置されたものなのだが、その事実が判明してからもSNS上ではセキュリティを不安視する声や、覗きにあう場合もあるのではと批判の声が数多く寄せられているのだ。


■段ボール授乳室 主婦全員が「使わない」

確かに鍵も無い授乳室での授乳は不安を感じても仕方がないと感じるが、実際に授乳を経験したことがある主婦はどう感じているのだろうか?

主婦5名に『道の駅に設置された段ボール授乳室』を使うか聞いたところ、全員が「使わない」という回答だったのだが、その理由がネット上の声とは違う予想外のものだった。


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■わざわざ施設内の授乳室は使わない

主婦からの意見を要約すると「道の駅は車で行くし、ショッピングモールデパートと違ってすぐに駐車場に戻れるのだから、わざわざ施設内の授乳室は使わない」ということ。

また、「授乳期間中は授乳ケープを常備しているし、車窓にカバーをかけて鍵を閉めて授乳した方が安心」といった声も聞くことができた。


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■紙おむつやお尻ふきをもらえたほうが…

さらに、複数の子供を持つ主婦からは「段ボール授乳室だと覗きなどの不安以上に、上の子が小さいと自分で勝手に開けてしまう可能性もあるし、外で待たせるわけにもいかないのでそもそも使うことができない」という声も。

また、「車も無しに道の駅に来て緊急で授乳をしなきゃいけない状況がわからない。段ボール授乳室をプレゼントするより、無料で紙おむつやお尻ふきをもらえたほうがよっぽど役に立つ」と、辛辣な意見もあった。


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■車のほうが手軽で安全

実際に主婦に話を聞いても「使わない」という意見はネットで目立つ意見と同様だったのだが、使わない理由が覗きなどを不安視することが第一だからではなく、車のほうが手軽で安全だからという意見ばかりだったのが印象深かった。

確かに道の駅の利用者はほとんどが車だということを考えると、自身で鍵をかけた個室を作れる状況があるにもかかわらず段ボール授乳室を使うのは、特別な理由がないかぎりなかなか無いのかもしれない。


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■設置以前から考えるべきではないか

また、主婦の意見にもあったが、段ボール授乳室よりも紙おむつなど消耗品を貰えたほうが嬉しいという意見も納得。道の駅だとおむつが売られていてもサイズが無かったり、そもそも売っていない場合もあるので、無料配布があると助かるのは間違いないだろう。

「段ボール授乳室は無料なのだから文句を言うべきではない」という意見より前に、そもそも段ボール授乳室が道の駅に必要なのか、ほかに子育てをする主婦が必要なものはあるのではないか? という視点で設置以前から考えるべきではないかと考えさせられる取材だった。

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(取材・文/Sirabee 編集部・熊田熊男

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