仙台放送は、国立大学法人東北大学加齢医学研究所(川島 隆太教授)と共同開発した「運転技能向上トレーニング・アプリAI版」を含む新しい脳のトレーニング「BTOC(ビートック)」を、アート引越センターと連携し、同社の乗務員への提供を開始することになりました。

 

仙台放送「BTOC(ビートック)」アート引越センターへ提供

 

「BTOC」は、「Brain Trainer On Cloud」の略で、「運転技能向上トレーニング・アプリAI版」(特許取得済)の主要機能を、法人や団体でも利用しやすいクラウドサービスへと進化させたもので、業務でクルマを運転する様々な業界で社会実装が進んでいます。

「物流業界の2024年問題」など安全管理環境が大きく変化する中、乗務員の安全運転能力の向上、安全運転寿命の延伸を目指し、両社が連携して2023年10月1日から運用を開始します。

アート引越センターでは運転経験が比較的浅い若年層ドライバーの運転能力向上を目指し、まずは地域を限定してのトライアル実施となります。

BTOCを導入するアート引越センター

 

背景

 

仙台放送は、東北大学加齢医学研究所と産学連携により共同開発した「運転技能向上トレーニング・アプリ※1」のスマートフォン版のサービスを、2020年から保険会社や自治体向けに提供し、ドライバーの運転技能向上や認知機能低下の抑制、安全安心なモビリティ社会の実現に向けて取り組んでまいりました。

また2021年4月からは、同アプリにAI(人工知能)を搭載。

個々のトレーニング状況をAIが解析し、プレイヤー毎に最適なトレーニングへ調整する機能を拡張するなど、「運転技能」「認知機能」「感情状態」の向上だけでなく、安全運転管理や商品開発など、データ活用の幅を広げてきました。

※1 東北大学加齢医学研究所と仙台放送が産学連携により共同開発した「トレーニング・アプリ」で、東北大学加齢医学研究所・川島 隆太教授による脳科学研究の成果と仙台放送が開発・放送している脳のトレーニング番組『川島隆太教授のテレビいきいき脳体操』の知見から開発されました(特許6284171号)。

テレビやタブレット等の端末を利用した「作業速度訓練による安全運転能力向上プログラム」で、実際の運転行為や疑似運転行為(シミュレーター等)を伴わない日常的な認知トレーニングにより、運転技能の維持・向上を目指すものです。

 

監修

 

東北大学加齢医学研究所 川島 隆太教授

<プロフィール>

認知症患者の脳を活性化させる「学習療法」を提唱するほか、仙台放送川島隆太教授のテレビいきいき脳体操』などを監修。

脳活動の研究成果を新作業の創出へつなげようと尽力している。

ポジティブに年を重ねることを提唱するスマート・エイジングの研究を行うスマート・エイジング学際重点研究センター前センター長

脳科学の力でドライバーの事故を防ぐ』

ドライバーの事故は、脳科学の観点からすると、脳機能の低下、主に大脳の前頭前野の知覚、予測の力が落ちることが原因と考えられます。

言い換えれば、前頭前野をトレーニングすると、運転のほぼ全ての場面、例えば何か危険なものを察知する能力、それを避けようとする判断の力が向上します。

今回開発した「運転技能向上トレーニング」は、運転の場面に即した前頭前野を使うトレーニングを組み合わせています。

地方では運転ができないと、人生の質が下がってしまいます。

安全運転能力を伸ばすことで、いつまでも活き活きと暮らしていただける社会を創生することができるのです。

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