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サッカーを一切プレーしたことのない22歳の学生がプロサッカークラブと契約し、キャプテンの後任を務めることになった。このいわくつきの所属を、『JOE.co.uk』や『The Sun』など複数の欧州メディアが報じている。


■サッカー未経験者がプロに

チェコ3部リーグのFKウスティ・ナド・ラベムは、現在リーグ戦で勝ち点10を獲得し、6位につけているサッカークラブだ。そんなクラブに、22歳の法学部生であるマルティン・ポダイスキーさんという人物が加入した。

ダイスキーさんは現役の学生であるとともに、クラブのペミスル・クバン会長が経営する不動産会社ヴィアジェムで働く従業員でもある。

何よりサッカーゲームFIFA』以外で実際にはプレーしたことはないが、チームの後押しもあってチェコサッカー協会に正式に登録。

ヤクブ・マレス選手の後任としてキャプテンを務めることになり、実戦でプレーするチャンスが巡ってきたのだ。


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■「この夏最も奇妙な所属」と揶揄

サッカー未経験者のプロデビューを「この夏最も奇妙な所属」と揶揄する声もあがっている。『The Sun』の取材にクバン会長は「彼の父親が、息子の経験のために50万コルナ(約320万円)という途方もない金額をクラブに支払ったんです」と内情を明かした。

クバン会長はさらに「50万コルナが床に転がっているのを見過ごすわけにはいきません。もし誰かがこのようなお金をくれるなら、誰にでもプレーさせますよ」と語る。


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■来年春デビューを予定

ダイスキーさんのデビュー戦は来年の春になる見込みで、その前にチームでのトレーニングを開始する。3部チームの選手としては、10分間プレーするだけの限定的なものになるそうだ。

クバン会長は「ファンは交替要員のベンチにいるだけのマルティンを、最初のホームゲームですぐに見ることができるでしょう」と、当分はリーグ戦で起用しないことを明言している。


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■クラブへの苦言も…

ダイスキーさんと契約したクラブについて、世間の意見は様々だ。

SNS上では「私は51歳で、右の股関節を手術したばかり。サンデーリーグで少しプレーした経験があります。現金をちらつかせたら、会長は私を獲得するでしょうか?」と自身をアピールする人もいる。

またあるサポーターは「経済的な面はわかるけれど、素人をサブ出場をさせるなんて、サッカー選手になるために人生を捧げ厳しいトレーニングを積んできた若者の顔に泥を塗るようなもの」と、お金で選手と契約したクラブに苦言を呈している。

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(文/Sirabee 編集部・ジェス タッド

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