交差してるのに乗り換えられない…

接続駅は両社とも無し

東京都は2023年9月22日(金)、建設事業が進められている東京メトロ有楽町線の分岐延伸区間「豊洲~住吉」(別称:豊住線)について、6月の説明会での質疑応答内容を公表しました。

この整備計画は、豊洲駅から北東へ分岐し、JR京葉線が地上に出てくるあたりで北へ進路変更。「四ツ目通り」にそって、東陽町駅を経由し、半蔵門線と合流して住吉駅へ至るものです。全長は約5.2km。途中駅は「枝川」「東陽町」「千石」が設置される予定です(それぞれ仮駅名)。

ところで、この「豊住線」のルート、JR京葉線の越中島~潮見で交差していますが、乗り換え駅はありません。あともう少し東で交差していれば潮見駅と接続できそうですが、地元説明会ではそれを指摘する声もありました。

「JR 京葉線潮見駅と接続する議論はなかったのか」

これに対し東京都は、ルート検討にあたって「急曲線、勾配を設けないといった鉄道としての運行の安全を担保した形で計画しております」と回答。さらに円滑な建設のため「既設のライフラインに関係する埋設物や護岸、橋脚などの支障物をなるべく避けることを基本とし、公共用地を極力通過する」という条件もあったといいます。

もっとも、JR京葉線地下鉄有楽町線は、東側の「新木場駅」で互いに接続しています。逆方面でも、東京駅方面は両者とも並行して山手線に接続するほか、有楽町線はさらに池袋方面や地下鉄各線に連絡しています。建設上のデメリットを受け入れてあえて潮見で乗り換える意義も、さほど高くないと判断したと言えるかもしれません。

有楽町線と京葉線(画像:写真AC)。