9月21日から24日にかけて、「東京ゲームショウ 2023」(以下、「TGS2023」)が千葉・幕張メッセで開催された。

【画像】セフィロスのド迫力アクションも! 『FF7リバース』最新スクリーンショットなど

 同イベントに出展したスクウェア・エニックスのブース内には、2024年2月29日に発売を予定している話題作『FINAL FANTASY VII REBIRTH』(以下、『FF7リバース』)の試遊台が設置され、来場者が長蛇の列をつくっていた。

 本稿では、同タイトルのプレイアブルデモから受け取ったインプレッションをお届けする。

■魔晄都市ミッドガルの脱出から、忘らるる都までを収録。リメイク3部作の第2弾『FF7リバース』

 『FF7リバース』は、1997年にリリースされた「ファイナルファンタジー」シリーズのナンバリング第7作『FINAL FANTASY VII』(以下、『FF7』)のリメイクタイトル。オリジナル版の発売以来、技術的な進化を続けてきたスクウェア・エニックスが放つ、近年でも屈指の注目作だ。

 『FF7』のリメイクプロジェクトは、同タイトルがシリーズ有数の人気を誇るナンバリングであることもあり、大規模化。ひとつの物語を3作で完結させる方針をとっている。『FF7リバース』は、2020年4月にリリースとなった『FINAL FANTASY VII REMAKE』(以下、『FF7リメイク』)に続く、3部作の2作目。魔晄都市ミッドガルを脱出したクラウドたちの、その先の物語(「忘らるる都」まで)が収録される。

 2024年2月29日発売予定で、価格は、通常版が税込9,878円、デラックス・エディションが税込15,800円、コレクターズ・エディションが税込49,800円(※)。対応プラットフォームは、PlayStation 5のみとなる。

※1…デラックス・エディションには、ミニサウンドトラック、アートブック、スチールブックケースが、コレクターズ・エディションには、その3点に加え、登場キャラクターであるセフィロスのフィギュアや、各種DLCが同梱される。

■何気ない会話やアクション、背景の作り込みに注目。マテリアの収集・付け替えといった『FF7』らしい要素の体験も

 今回、TGS2023で行われた『FF7リバース』のプレイアブルデモには、2つのプレイモードが用意されていた。ひとつは、「FATED BIGINNINGS : SEPHIROTH & CLOUD」と題された、クラウドとセフィロスの5年前のニブルヘイムでの物語。もうひとつは、「THE WORLD OF FFVII REBIRTH : JUNON AREA」と題された、神羅軍から逃げるクラウドたち(クラウド、ティファ、エアリス、バレット、レッドXIII)のジュノンエリアにおける広大な荒野の探索だ。

 まずプレイしたのは、前者の「FATED BIGINNINGS : SEPHIROTH & CLOUD」。こちらのモードの魅力は何と言っても、本編では敵役であるセフィロスを操作できる点。プレイ中には自由にカメラを動かせるため、本来であれば、じっくりと眺められない彼の佇まいを隅々まで確認できた。

 バトルシステム・操作感は、概ね前作から踏襲されたもの。『FF7リメイク』をプレイしていれば、スムーズに『FF7リバース』の世界へと没入できそうだ。もちろん今作からのプレイヤーに向け、あらゆる場面で親切・丁寧なガイダンスが差し込まれるため、新規層も構える必要はない。そのあたりからは1つのプロジェクト・作品としてのインターフェースの完成度もうかがえた。

 特筆すべきは、背景や、何気ない会話・アクションの作り込みだ。『FF7リバース』では探索の最中にも、パーティーにいるキャラクターたちの雑談が繰り広げられる。こうした要素には、各キャラクターの個性や、それぞれの関係性などを垣間見ることも。また、背景にあるちょっとしたオブジェクトなども精密に描写されており、一部はプレイアブルキャラクターのアクションによって干渉することも可能だ。鉄製の手すりをクラウドがカッコよく乗り越える瞬間を目の当たりにしたとき、私はひとりで試遊していたにもかかわらず、驚きの声を上げてしまった。

 なお、今回のプレイアブルデモでは、クラウドのみマテリアの付け替えが可能だった。「FATED BIGINNINGS : SEPHIROTH & CLOUD」の道中には、そのような仕様を考慮してか、さまざまなマテリアが拾えるアイテムとして落ちていた。それらを探しつつ、ひとつずつ性能を確認し、実際に装着してみるという工程には、RPG、ひいては『FF7』らしい楽しさも感じられた。『FF7リバース』には、「新たな効果を持つマテリアの追加」という新要素があることも明らかとなっている。製品版では、試遊以上の楽しさを味わえるに違いない。

 ニブルヘイムの魔晄炉を最奥部まで進むと、ボス・マテリアキーパーとのバトルに突入。「FATED BIGINNINGS : SEPHIROTH & CLOUD」では、クラウド、セフィロスともに高い能力を有しているため、余裕を持って戦闘を進められた。バトル中には、2人の軽妙なやりとりを盛り込んだムービー演出も。このあたりも、スクウェア・エニックスが社運を賭して制作している話題作ならではの注目ポイントだろう。

 操作を通じてセフィロスの佇まいを見れば見るほど、「味方だったら良かったのに」と、物語の根底を揺るがす、身も蓋もない望みが頭をよぎってしまった。それほどに、セフィロスのパーソナリティへと迫っていたのが、「FATED BIGINNINGS : SEPHIROTH & CLOUD」だった。もしかすると、こうした感情もまた、『FF7』のストーリーをより感動的に描くための伏線なのかもしれない。発売がますます楽しみになる体験だった。

■チョコボにまたがるレッドXIIIの姿は必見!?ブース内には、『FF7リバース』に関連する魅力的な展示も

 一方の「THE WORLD OF FFVII REBIRTH : JUNON AREA」では、チョコボに乗り、広大な荒野を駆け巡る5人(4人と1匹?)の姿を見ることができた。こちらのモードでは、「アイテムクラフト」や「ワールドレポート」「チョコボストップ」「チョコボでお宝探し」といったサブシステムの体験も。もちろんレッドXIIIを動かせるバトルにも十分な目新しさがあったのだが、主軸はこうした要素にあったように感じた。

 「FATED BIGINNINGS : SEPHIROTH & CLOUD」のプレイに時間を割いてしまったこともあり、「THE WORLD OF FFVII REBIRTH : JUNON AREA」は、ジュノンにたどり着くところまででタイムアップ。前者のクリアまでのボリューム感を考えると、おそらく半分ほどの進行度だったのではないだろうか。

 少ない試遊時間のなかで目を引いたのは、チョコボにまたがるレッドXIIIの姿。モフモフにモフモフが乗っているという視覚情報の面白さに、思わずカメラを向けてしまった。

 スクウェア・エニックスのブース内には、『FF7リバース』が今回の出展の目玉ということもあり、試遊台以外にも同タイトルに関連するさまざまな展示があった。特別版パッケージに収録されるコレクションの実物を見られるショーケース、本編でクラウドが乗っているバイク『ハーディ=デイトナ』の原寸大レプリカ、今後リリースに合わせて展開される『FINAL FANTASY VII REBIRTH 発売記念くじ』やオリジナルフィギュア、LPレコードなどだ。そのどれもが来場者の視線を釘付けにし、やがて訪れるXデーへの期待を膨らませるものとなっていた。

 『FF7リバース』の発売まで、あと5か月。本稿にまとめたインプレッションを、ぜひその目で、耳で、手で実際に体感してほしい。

(文=結木千尋)

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