21日から30日は秋の全国交通安全運動、各地でさまざまな取り組みが行われている。そこで交通安全に関する記事の中から反響の大きかったトップ3を発表。交通違反の実情を取材した第2位はこちら!(集計期間は2017年1月~2022年12月まで。初公開日 記事は取材時の状況)
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 毎年、全国交通安全運動の春と秋に取り締まりが強化されるわけだが、どれだけ気を付けて運転していたとしても、残念ながら捕まってしまった経験はだれでも一度はあるのではないか。実際に日刊SPA!サイト上にて「交通違反のエピソード」を募集してみたところ、多くの回答が得られた。彼らの事例をもとに、これからの安全運転にぜひ活かしてほしい。

◆交通違反の残念エピソード集 ―間違えやすい標識編―

 今回は、アンケートの回答から“間違えやすい標識”にかんするエピソードを紹介。道路状況によってはわかりにくかったり、見えづらかったりする場合もある。

◆“斜め左用”の青矢印に釣られ、さよならゴールド免許=会社員・あやたかさん(51歳男性・千葉県

都内某所の五差路の交差点で左折信号待ちをしていました。左方向に青矢印が表示され、前の車が動きだして交差点に進入。続いて私も交差点に左折進入したところ、警察官に2台とも止められてしまったんです」

 警察官は電柱の陰に隠れていたそうだ。何事かと思いきや、表示されていた矢印は左折用ではなく、“斜め左”用の青矢印とのことだった。警察官がこう続ける。

「この交差点は間違いやすいんだよ」

 あやたかさんが憤る。

「だったら陰に隠れていないで、間違いかけている車に注意を促せばいいのに、違反するのを待って捕まえる。事故が起こらないように未然に防ぐのではなく、取り締まりを優先する警察官の姿勢と仕事ぶりに呆れました」

 結局、「違反は違反だから」と切符を切られてしまった。常に安全運転を心掛け、無事故無違反だったあやたかさんだが、こうしてゴールド免許を失ってしまったそうだ。

◆湘南の太陽がまぶしくて=自営業・小松さん(50歳男性・東京都

「20年ほど前、湘南の海沿いを早朝に走行していたときの話。朝日が正面から差し込むので運転しづらかった。信号のないT字路(左側は海岸)を右折したところで覆面パトカーに止められました」

 右折禁止の標識はやや高い位置に設置されており、まぶしい朝日でほとんど見えない状態だったという。

「早朝で後続車や対向車もなく、警察官と歩いて標識を確認したときも朝日でよく見えない状態。それでも警官曰く『標識があって、あなたは違反をしたのだから』と切符を切られましたが、なんとかならないものかと思いました」

◆いつの間にか制限速度が変わっており…=無職・下田さん(67歳男性・大阪府

兵庫県龍野市で左右とも田んぼで見通し良好。制限速度50kmを55km程度で走行していると、全く同じ条件の道路が右へカーブ。小さい橋があり、そこを超えるといきなり制限速度が40kmに変わっていた。気づかず、そのまま55kmで走行してしまいネズミ捕りにあってしまった」

 このように、いつのまにか制限速度が変わっていたり、そもそも標識がわかりにくかったりするケースもあるだろう。そんな道に限って取り締まりが行われている場合もある。先述のあやたかさんの例をはじめ、“取り締まりのための取り締まり”には、多くのドライバーがなんともいえない理不尽さを感じているようだ。

<取材・文/日刊SPA!取材班>

※写真はイメージで、本文と関係ありません