惜しくも故障によって早期離脱を余儀なくされた大谷。しかし、彼の見せつけた異次元の活躍に対する評価は揺るぎない。(C)Getty Images

 メジャー6年目は無念の幕切れとなった。それでも大谷翔平エンゼルス)に対する米メディアの評価は揺るぎない。現地9月29日には、米スポーツ専門局『CBS Sports』が今季のMLBにおける各個人賞を予想する記事を掲載。アメリカン・リーグMVP部門では二刀流スターの名が刻まれた。

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 当然の予想ではある。今季の大谷は初めてシーズンMVPに輝いた21年を超えると言っても過言ではないハイスタッツを残したからだ。

 打ってはア・リーグ最多の44本塁打、打率.304、95打点、OPSリーグトップの1.066。投げても10勝(5敗)を挙げ、防御率3.14、奪三振率11.39、WHIP1.06。さらに史上初となる「シーズン2桁勝利&40本塁打以上」の金字塔も打ち立て、文字通り歴史な活躍を見せた。

 もっとも、シーズン終盤はケガに泣いた8月23日レッズ戦で右肘側副靭帯の損傷が明らかになって投手としての離脱が決定。さらに今月4日のオリオールズ戦前に行った打撃練習中に右脇腹を痛め、打者としても欠場を余儀なくされた。

 惜しくもレギュラーシーズンの完走はできなかった。ゆえに一部の米メディアでは受賞に対する懐疑論も飛び交ったが、ありとあらゆるトピックを提供した大谷への評価は、やはり揺るぎない。『CBS Sports』は「たとえ肘の靭帯損傷によってシーズンを早めに切り上げたとしても、オオタニの2度目のMVP獲得を妨げる理由にはならない」と断言した。

「オオタニの仕事量は他の追随を許さない。打者として599打席に立ち、投手としても531人の打者と対戦した彼は、合計1130打席に関与したことになる。彼の次に多いのはローガン・ウェブの850回(すべて投手として)だ。そして、これだけの仕事量を平均的なパフォーマンスでこなしたわけではない。彼はリーグトップの本塁打数を放ちながら、リーグ最高クラスの投手だった」

 同局はMVP予想の次点として、アメリカン・リーグの西地区で優勝争いを展開したレンジャーズの強打者コーリー・シーガーをピックアップ。だが、「(MVPの)勝者を決めるのは非常に簡単な作業だ。怪我は最悪の出来事であったし、エンゼルスもひどかった。それでも、今シーズンのオオタニは我々の生涯で最もインパクトのある選手であった」と強調。大谷の示した価値が唯一無二であると訴えた。

 多くの米メディアで、大谷の獲得が有力視されている今季のMVPレース。はたして、注目の争いはいかなる決着を見るだろうか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

「他の追随を許さない」大谷翔平のMVP獲得を米放送局が断言! 強打者シーガーとの争いも「勝者を決めるのは簡単だ」