自身の内向的でHSPな実体験を元にした漫画を発信しているここみさん(@cocomi_3)。2022年8月には初の著書となる「私は私を幸せにする方法を知ってるんだ」を刊行し、多くの共感を呼んでいる。

【本編を読む】人といるのに孤独になってしまう「飲み会」

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【書籍より引用】

幼少期から集団の中にいると、いつもどこか緊張していてぎこちない。なんとなくまわりから浮いていて、でも1人の時間と家族といる時間だけは、自分らしくいられた。そんな自分を変えたくて無理をする日々。人生が合っていないような、ぬぐえない違和感…。頭と心と体がちぐはぐなまま生きていた。

ある日、自分が「内向的」で「HSP」だということを知ると、今までズレていた人生のピントが初めて自分に合った気がした。これは「私が私を取り戻す」までのキロクである。

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人によっては「あるある」と共感したり、「へ~」という新発見があったり、はたまたクスリと笑えたり、ほっこりしたりもしてしまう…。そんなエピソードをお届けしていきます。今回は、飲み会が苦手な理由について。

■飲み会が苦手!

飲み会は、難しい。四の五の言わず楽しめよといわれそうだけど、難しいのです。

社会人になりたての頃は、飲み会をはじめとするにぎやかな場所に行けば行くほど、人生は楽しいものになると思っていました。断ったら印象が悪くなる・何かのチャンスを逃すと思って、無理やりテンションを上げて参加する日々。その結果、たいして飲んでいないのに二日酔いのような気分になり、そもそもが乏しい私のエネルギーは完全に枯れ果てるのでした。

当時の会社では、「上司のビールが半分になったら注ぐんだよ」と教えられましたが、こういう謎のマナー(?)は特に難しい!次は違うものが飲みたいかもしれないのに勝手に注ぐのは失礼な気がするし、かといって話を遮るのも失礼な気がする。瓶を構えて待っていても変だし、そもそもなんで飲み切ってから注ぐんじゃダメなの??…もう勝手にやってくれ!!と思っていました(笑)。

今はお酌もパワハラ・セクハラにあたるかもしれないということで、こういった習慣はなくなっているのかもしれません。受け継いできたマナー(?)もあるのだと思いますが、自分のことは自分で、という方がお互い気楽に過ごせそうです。

また、飲み会の翌日も憂鬱でした。お礼を言いに行った方がいいのかな。でも、タイミングが難しい。それに、飲み会の時の陽気なテンションとは打って変わって次の日の朝はものすごくテンションが低かったりするので(二日酔いなのかもしれませんが)、その差にまた動揺してしまいます。別に怒っているわけではないというのはわかるのですが、相手の顔色を気にしすぎるのはもはや本能なので仕方ないのです。

基本的に「会」がつくものは苦手です。飲み会、会議、発表会、集会、司会、入会…会社…おっとっと。色々とグチってしまいました。ごめんなさい。

念のため補足させていただきたいのですが、私は「飲み会のすべてに意味がなく、くだらないことだ」と言いたいのではありません。

飲み会などでのぎこちない出会いが、心地よい大切な関係に発展することもありました。フットワークが重い自分では経験しえないような、面白い経験談を聞くのも楽しいです。場を自然に盛り上げてくれる友達は救世主のように見えます。

また、人との交流の場によく行く人がチャンスをつかみやすいというのも事実なのでしょう。なので、「そういう場は苦手だから」といって全てを排除してしまうことが良いこととは思っていません。

でも、無理をしすぎる必要はないのです。飲み会は、エネルギーがあるときや、無理してでも行きたい!というときにだけ行く。参加するからには楽しもう・楽しんでもらおうという気持ちを持つ。

それでも上手くいかないときもあるけど、それは気質上仕方のないことで、人として劣っているわけではない。きっと飲み会苦手仲間もいるはずなので、探してみようかな。そんな心構えでいればいいのではないかなと思っています。まぁ、結局一人反省会はしてしまうのですが…。

一方で、コロナ禍で人との交流が出来ずストレスを抱え、辛い思いをしている人がいることも忘れないようにしたいです。どういう状況でどれくらいのストレスを感じるかは人それぞれ。完全にはわかりあえないとしても、相手の苦しみを軽視せず、お互いに知ろうとしていけたらいいなと思っています。

私は私が幸せになる方法を知ってるんだ/第3話「飲み会が苦手!」より