もはや完全にアジア憧れのシン・高級車といえる新型アルファード&ヴェルファイア

【新型アルファードは高級ホテル並み】裏テーマは「瞬眠」!? エグゼクティブラウンジがすごすぎた『小沢コージの遊べるクルマ』の画像一覧

MonoMax本誌にて好評連載中の「小沢コージの遊べるクルマ」では、自動車ジャーナリスト小沢コージさんが、ただの移動手段として使うだけではもったいない、遊びたくなる魅力を秘めたおすすめの1台を紹介しています。

今回は、「もはや完全にアジア憧れのシン・高級車!」と小沢さんが評するトヨタのラグジュアリーミニバン、アルファードヴェルファイアを取り上げます。

❝アルヴェル❞は中国はもちろんタイやマレーシアでも大人気!

日本が生んだアジアのゴージャスミニバン兄弟、トヨタの新型アルファードヴェルファイアが遂にデビュー。今回は最上級グレードでFFモデルが850万円!からという、飛行機のビジネスクラス並みの2列目シートを持つ、アルファードのエグゼクティブラウンジをチェックした。

まず注目は一体感が増したエクステリア。鋼鉄の腹筋=シックスパックのようだったフロントグリルは面積を増してよりリッチに。同時にサイドの抑揚が増し、エレガントでマッチョな方向に。一方ヴェルファイアも同様の進化だが、シンプルな水平クロームメッキが強調され、予想以上に美しくなった。

インテリアもソフト樹脂、ウッド調パネルが高級ホテルを思わせる質感になると同時に巨大な14インチモニター、12.3インチデジタルメーター、ヘッドアップディスプレイを標準装備。さらに今回乗った2列目シートの快適性を追求したエグゼクティブラウンジのシートがすごい。チーフエンジニア曰く「お客様に乗った瞬間寝ていただく」ことを考えて新設計され、サイズはもちろんマテリアルも吟味。シート付け根には新開発の防振ゴム、座り心地や振動吸収を考え、背もたれ、座面に別々の二重のウレタンを用意。折り畳みテーブルもサイズ拡大とともに精度が増し、スマホライクなコントローラーも用意されている。

一方ボディサイズは全長5m弱×全幅1.85mでほぼ変わってないようだが、骨格は新世代のGA-Kプラットフォームを最適化して投入。そのほか環状骨格や補強ブレース、従来モデル比5倍の構造用接着剤を投入し、ボディ剛性は50%もアップ。パワートレインもメインの2.5Lハイブリッドのパワー&燃費の向上とともに、ヴェルファイアには新たに2.4Lターボを投入。狙いはメルセデスやロールスなど高級セダン並みの走りと質感の獲得だ。

そもそも国内で火がついたアルヴェル人気だが、今やタイやマレーシアなどのアセアン、中国本土にも飛び火。このセダンを超えるミニバン高級車の勢いは当分止まりそうにない。

ベンツ&ロールス・ロイスに負けない走り味! GA-K骨格と徹底的ボディ剛性メニューがすごい

新型アルファードは走りの上質化にこだわった新型となる4代目では本気で世界の高級セダンメルセデス・ベンツSクラスやロールス・ロイスに迫る走り味を狙ったアルファード。しかし開口部が広く剛性で不利な箱型ミニバン。今回は骨格にクラウンなどに使われたGA-Kプラットフォームを初採用。

さらに前後環状骨格に極太ロッカー構造、ミニバン初のブレースバーや2種の構造用接着剤を増量して投入し、エグゼクティブラウンジは2列目専用に防振ゴムを開発。座面や背もたれにも専用の二重構造のウレタン素材を採用し徹底的に上質化にこだわった。そのメニューがすごい !

「ミニバンは顔が命!」の常識を打ち破れ。セダン並みの塊感を狙ったキャラデザイン

新型アルファードは鋼鉄の腹筋の如きグリルを採用

新型アルファードのリアスタイル旧型が全長5m弱×全幅1.85mの立体駐車場に入るギリギリサイズになっていたアルヴェル。ミニバンは縦横ともギリギリが常で、デザインで勝負できるのは前後マスクの造形ぐらい。そこでアルファードは鋼鉄の腹筋の如きグリルを採用。

ヴェルファイアはストライプグリルを編み出していたが4代目は限界にチャレンジ !ヴェルファイアはストライプグリルを編み出していたが新型では限界にチャレンジ ! スライドドアの開きシロを伸ばしてまでドアの厚みの余裕を獲得、塊感のあるサイドに仕立てた。

スライドドアの開きシロを伸ばしてまでドアの厚みの余裕を獲得、塊感のあるサイドに仕立てた結果「顔が命」と呼ばれたミニバンなのに全体のセクシーさで勝負できるカタチに。オマケアルファードヴェルファイアのキャラ分けまで進化 !

デジタル感とリッチ感は「高級ホテル並み!」 エグゼクティブラウンジの進化が止まらない

上質なソフトタッチ樹脂や上質パネルを全面に採用ただでさえ上質化した新型アルヴェルのインテリア。スペースはほぼ不変だが造形はよりラウンジっぽくなり、上質なソフトタッチ樹脂や上質パネルも全面採用。

エグゼブティブラウンジは14インチディスプレイ、12.3インチメーターを標準装備特に850万円スタートのエグゼブティブラウンジは、14インチディスプレイ、12.3インチメーター、シートベンチレーター標準装備で当然2列目の快適度が圧倒的。

850万円スタートのエグゼブティブラウンジはシートベンチレーターを標準装備ボックス型でサイズに余裕あるだけでなく、オットマンやヒジ掛け、シートヒーターも内蔵し、レクサスLS並みのマッサージャーまで搭載。

スマホライクなコントローラーやオーバーヘッドコンソールでエアコンなどの操作が可能それをスマホライクなコントローラーやオーバーヘッドコンソールで操作可能。一瞬で寝られる!

トヨタ アルファード スペック

新型トヨタ アルファードの価格は¥5,400,000~

トヨタ アルファード ¥5,400,000~
国内最多販売ラージミニバン。最適化したGA-Kプラットフォームと独自補強でボディ剛性50%増し。今回は定番2.5Lガソリンとパワー&燃費向上の2.5Lハイブリッドにパワフルな2.4Lターボも追加。上質な「アル」とスポーティな「ヴェル」のキャラ分けも進化している。

スペック
●全長×全幅×全高=4,995×1,850×1,935㎜ ●車両重量=2,230㎏ ●エンジン=直列4気筒 ●総排気量=2,487㏄ ●エンジン最高出力=140kW(190PS)/6,000rpm ●エンジン最大トルク=236N・m(24.1kgm)/4,300-4,500rpm ●モーター最高出力=フロント134kW(182PS)/リア40kW(54PS) ●モーター最大トルク=フロント270N・m(27.5kgm) /リア121N・m(12.3kgm) ※数値はハイブリッド車2WD エグゼクティブラウン

小沢コージさん。 愛情あふれる独自の視点でクルマを語るバラエティ自動車ジャーナリスト。雑誌を中心にWebなどにも多数寄稿。2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員も務める

小沢コージ
愛情あふれる独自の視点でクルマを語るバラエティ自動車ジャーナリスト。雑誌を中心にWebなどにも多数寄稿。2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員も務める。

取材・文・撮影/小沢コージ 写真提供/トヨタ

【新型アルファードは高級ホテル並み】裏テーマは「瞬眠」!? エグゼクティブラウンジがすごすぎた『小沢コージの遊べるクルマ』