アニメ映画アリスとテレスのまぼろし工場』より、中島みゆきによる主題歌「心音(しんおん)」のミュージックビデオ(フルver.)が解禁された。中島にとって、初のアニメーション映像を使ったMVとなる。

【動画】『アリスとテレスのまぼろし工場』中島みゆきが歌う「心音(しんおん)」MVフルバージョン

 本作は、『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の脚本家であり、監督デビュー作『さよならの朝に約束の花をかざろう』で国内外から高い評価を得た岡田麿里の監督2作目。スタジオMAPPA初のオリジナル劇場アニメーション作品で、主人公・菊入正宗役を榎木淳弥、正宗の同級生・佐上睦実役を上田麗奈、謎の少女・五実役を久野美咲が演じている。

 主題歌は、中島みゆきの「心音(しんおん)」。作品世界に惚れ込んだ中島が、初めてアニメーション映画の主題歌を描き下ろした。このたび、同楽曲のミュージックビデオ(フルver.)が解禁。岡田監督監修のもMAPPAが制作し、映画本編からの“初出し映像”満載の映像となっている。

 MVでは、恋する衝動を武器に揺れ動く少年少女たちが、その衝動の先にある“未来へ”向かう姿が新たに描かれている。前半は、爆発しそうな恋の衝動を抱え、ぶつかり合いながらもお互いの存在を意識せずにはいられない正宗と睦実の姿を中心に映像が繋がっていく。「考えない どうでもいい 夜が塗り込めるでも渡さない 微(かす)かな熱僕の中の心音(しんおん)」という歌詞は、そんな彼らの心を声を代弁するかのようだ。

 そして映像は、ただ衝動に身を任せるままではなく、視線を定め、顔をあげて、先へ先へと手を伸ばそうとする正宗たちの姿へ。迷いのあった顔が、たくさんの怒りと後悔と絶望のあとに、決意を固めた表情に変わっていく。「僕は本当の僕へと 祈りのように叫ぶだろう 未来へ 未来へ 未来へ 君だけ で行(ゆ)け」という力強い中島の歌声は、それぞれが選んだ、すべての“未来”への願いが込められているようにも聴こえる。

 最後に、大学生くらいの女性が、工場の中ではにかみながらも何かを懐かしんでいるような表情が映し出され、映画に登場する全員が集合した“いつかどこかにあるかもしれない風景”で幕を閉じる。その風景は、<第3週から第5週の入場者プレゼント>にも描かれているもので、プレゼントは3種類集めると1枚の絵が完成する仕掛けビジュアルカードとなっている(数量限定配布予定 ※一部劇場を除く)。

 また10月7日には、岡田監督の故郷・秩父でメインスタッフ大集合のトークイベント&サイン会付き特別上映会の開催が決定。監督・脚本を手掛けた岡田をはじめ、副監督の平松禎史、キャラクターデザインの石井百合子、美術監督の東地和生の4名が登壇する。詳細は、映画公式サイト及び劇場ホームページにて。

 アニメ映画アリスとテレスのまぼろし工場』は公開中。

映画『アリスとテレスのまぼろし工場』場面写真 (C)新見伏製鐵保存会