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来年3月には大学を卒業される愛子さまのご進路には注目も

9月27日に、産経新聞が1面で報じた自民党の萩生田光一政調会長へのインタビューが、永田町で話題になっているという。

「インタビューで萩生田政調会長は、安定的な皇位継承策を巡る党内の議論を自らが責任をもって進めるという意向を明言しました。また、“私のもとで受け皿を作っていかなければならない”“政調会長続投にあたり、岸田首相とも皇位継承策の議論を進めるという話をした”などと明かしています。

しかし、“受け皿を作る”といっても、党内には『皇室問題等についての懇談会』という議論の場が立ち上がっています。懇談会は立ち上げの初会合を開いて以降に開催されていませんが、すでにそうした場はあるわけです。萩生田氏がどういった意図を込めて発言したのか、憶測が広がっているのです」(政治部記者)

上皇さまの退位を受け設置された政府の有識者会議は、2021年12月に最終報告書をまとめ翌年までに国会に提示。有識者会議での議論を受け、翌2022年1月、与党として議論を深めるために立ち上がったのが「皇室問題等についての懇談会」だった。麻生太郎副総裁が座長を務め、座長代理に茂木敏充幹事長が就いている。

「懇談会では、党役員会メンバーも加わる形になっていて、初会合では当時政調会長を務めていた高市早苗経済安全保障担当相も出席しています。萩生田さんも今後出席するはずの懇談会での議論を活性化する、ということならまだ理解できますが、わざわざ“受け皿を”と言及した真意を掴みかねます。

なぜなら見方によっては、“議論を進められていない”座長の麻生さんや茂木さんのメンツを傷つけかねない形になってしまうのです。一部には『萩生田さんによる麻生さんへの挑戦だ』などと囁く関係者もいるほどで、今後の懇談会の議論に影を落としかねないと危ぶんでいます」(自民党関係者)

萩生田氏が所属する自民党最大派閥の安倍派は、会長を務めていた安倍晋三元首相の死去以降後継者が定まらず、8月までに“リーダー不在”の状況が続いてきた。

「結局、8月末に常任幹事会を設置する形で、会長を決めずに派内の有力議員による集団指導体制となりましたが、一連の過程で会長経験者の森喜朗元総理の発言力が強まるなど、安倍派内には動揺が続いています。萩生田氏さんは派閥内の有力者として存在感を発揮したい局面だともいえます」(前出・自民党関係者)

高齢化も進み、女性皇族が結婚によって皇籍を離れるなど、現在の皇室典範では皇族数の減少は避けられない現状は続いている。

「政府の有識者会議による最終報告書では、皇族数を確保する方策のひとつとして、旧宮家の男系男子を養子として皇族とする案や、女性皇族が結婚後も皇室に残ることを可能にする案などが挙げられています。しかし、この先も議論が進まなければ、その間に現在独身でおられる皇族方が結婚され、皇室を離れるケースも出てくる可能性があるのです。

とくに、次代の皇室にとって愛子さまに期待される役割は年々大きくなっています。しかしこの現状が続く限り、愛子さまの将来の選択肢は限定され続けてしまうのです。皇室に残るためには、結婚という人生の選択肢をあきらめなければならないからです。

国会での議論の停滞は、皇室の存続の危機を放置するばかりでなく、愛子さまの人生の選択肢にも大きな影を落としかねないのです」(皇室担当記者)

一刻も早い議論の進展が望まれる皇室の問題。与党内の対立で、影響が及ばないことを祈るばかりだがーー。