チャンピオンズリーグ(CL)のグループA第2節、マンチェスター・ユナイテッドvsガラタサライが3日にオールド・トラッフォードで行われ、アウェイのガラタサライが2-3で逆転勝利した。

グループ大本命バイエルンとの初戦を3-4の敗戦でスタートしたユナイテッド。初勝利を目指した第2節では、コペンハーゲンとの初戦を2-2のドローで終えたガラタサライをホームで迎え撃った。

直近のクリスタル・パレス戦で0-1の敗戦を喫し、早くもリーグ戦4敗目とテン・ハグ監督への風当たりも強い状況で臨んだ勝ち点3必須の一戦では先発1人を変更。ペリストリに代えてハンニバルを復帰させた。また、女性に対する暴行疑惑でしばらくチームを離れていたアントニーがベンチに戻ってきた。

ユナテッドはこの試合でブルーノ・フェルナンデス、ホイルンド、ラッシュフォードを前線に並べた[4-3-3]でスタート。立ち上がりは左サイドを起点に幾度か際どいシーンを作り出す。

以降も相手を押し込む時間帯が続くと、遅攻ではなく得意のカウンターからゴールをこじ開ける。17分、中盤のカゼミロからのフィードに反応したラッシュフォードが右サイドのスペースに抜け出してボックス付近で高速クロスを供給。ゴール前にフルスプリントで走り込んだホイルンドは、ややマイナス気味となったボールをうまく頭で合わせると、クロスバーの内側を叩いたボールがゴールネットを揺らした。

幸先よく先制に成功したホームチームは、直後にもホイルンドの背後への飛び出しでGKムスレラに際どい対応を強いるなど畳みかける攻めを見せる。だが、一瞬の隙を突かれて同点に追いつかれる。

23分、最後尾のダビンソン・サンチェスからのロングフィードに反応したザハがDFダロトとの競り合いでうまく身体を入れてボックス中央に侵入。最後はブロックしながら右足のジャンピングボレーシュートを放つと、ダロトにディフレクトしてループシュートの形となってゴール左隅に決まった。

トッテナムDFと元クリスタル・パレスFWのコンビにまんまとやられたユナイテッドは、ここからギアを入れ直して勝ち越しゴールを目指していく。29分にはボックス左に侵入したアムラバトのプルバックを中央のマウントがシュートするが、相手DFの好ブロックに阻まれる。

ここから畳みかけたいところだったが、以降はガラタサライに押し返され、たびたびボックス内への侵入を許す場面も。前半終盤にかけてはイーブンの展開に持ち込まれた。

その後、前半終了間際の44分にはマウントに2度目の絶好機が訪れるが、ボックス中央でフリーで放った右足シュートはゴール前の味方ハンニバルブロックされる不運に見舞われ、勝ち越しゴールとはならなかった。

迎えた後半、ユナイテッドハンニバルを下げてエリクセンハーフタイム明けに投入。アタッカータイプからパサータイプをピッチに送り込み、攻撃に変化を加える。

立ち上がりから押し込む展開の中で53分には絶好機。エリクセンの絶妙なダイレクトスルーパスに反応したラッシュフォードが相手陣内右サイドを独走。そのままボックス内に持ち込むが、GKとの一対一の局面で左を並走するB・フェルナンデスへのラストパスを選択するが、これは決死の戻りを見せたDFブイの見事なクリアに阻まれた。さらに、直後のセットプレーの流れからマウントが強烈なミドルシュートを放つが、今度はGKムスレラのファインセーブに遭う。

連続での決定機を逃したものの、以降も優勢に試合を進めるホームチーム。59分にはゴール前でマウントから足元にパスを受けたホイルンドが冷静な切り返しからの豪快な左足シュートでゴールネットを揺らす。だが、ここは戻りオフサイドでゴールは認められず。

それでも、ゴールの匂いを色濃くさせるホームチームは67分、相手のミスを突いて勝ち越しに成功。セルジオ・オリヴェイラのバックパスに対して、DFサンチェスが痛恨のスリップ。このボールをかっさらったホイルンドが驚異的な加速で一気にボックス内に持ち込むと、最後はGKとの一対一を巧みなチップキックで制した。

これでホームチームが完全に試合の主導権を掌握するかに思われたが、ここから悪夢の展開が待っていた。

まずは71分、ガラタサライが右サイドでのスローインの流れからユルマズが右サイドのスペースへ抜け出し、冷静にマイナスの折り返しを供給。これを直前に決定機を外していたケレムがきっちり右隅へ流し込み、すぐさまスコアをタイに戻す。

さらに、76分にはGKオナナが不用意な縦パスをボックス手前のメルテンスにカットされると、何とかリカバリーを試みたカゼミロがボックス内で後ろからスライディングタックル。このファウルガラタサライにPKが与えられると共に2枚目のイエローカードをもらったカゼミロが無念の退場となった。

このPKはイカルディが枠の左に外して事なきを得たが、81分にはアムラバトの縦パスをサンチェスに頭で撥ね返されると、オフサイドラインぎりぎりで中央を抜け出したイカルディ汚名返上の見事なチップキックのシュートを流し込まれて逆転を許した。

その後、アントニーやマルシャルの投入で数的不利ながらもリスクを冒して同点を目指したユナイテッドだったが、割り切って守備に回ったアウェイチームの守備を最後までこじ開けることはできなかった。

この結果、初戦に続く守護神オナナの失態に加え、決定力不足と課題を露呈したユナイテッドが、グループステージ2連敗。一方、敵地で会心勝利のガラタサライは初勝利を収め首位のバイエルンとの連戦に臨むことになった。

久保所属のザルツブルクvsソシエダ、三笘所属のマルセイユvsブライトンなど
CL・ELはWOWOWで放送&配信!
>無料トライアル・放送予定など詳しくはこちら