丸はFA移籍後、リーグ連覇を達成した(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 去就が注目されていた巨人原辰徳監督が今季限りで退任することがわかった。10月4日付の新聞各紙が一斉に報じている。

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 昨年は4位に終わり、V奪回を掲げて臨んだシーズンだったが、特に8月、9月と大事な終盤の戦いで結果を残せず。優勝した阪神には8月に東京ドームで3連敗、9月に甲子園で3連敗を喫し、眼前で胴上げを見せられるなど、チームとしての実力差を見せつけられた。

 巨人監督史上、同一監督による2年連続Bクラスは球団史上初の屈辱となり、原監督は来季までの3年契約だったが、責任を取る形となった。後任には、現役時代から薫陶を受けてきた愛弟子の阿部慎之助ヘッド兼バッテリーコーチの昇格が有力視されている。

 一方、原監督の退任に伴って、チームにも大きくメスが入れられそうだ。2年連続Bクラスとチーム浮上が果たせなかった事実は大きい。機能できなかったポジションに厳しい目が向けられることは必須となった。

 丸佳浩は「優勝請負人」として2018年オフにFAで広島から巨人に移籍。原監督の現役時代の背番号「8」を引き継いで、移籍初年度の19年から2年連続でリーグ制覇を果たしたチームを支えた。一方、今季は夏場に不振のため二軍落ちするなど精彩を欠いた。今シーズンは120試合に出場し、打率・244、18本塁打、47打点。今季は5年契約の最終年を迎えており、果たして契約継続となるかが注目を集めそうだ。

 FA組からは2020年オフにDeNAから移籍してきた梶谷隆幸もなかなかチームの力になれない時代が続いた。入団当初から原監督はリードオフマンとしての活躍を期待するも、移籍初年度の21年は故障が相次ぎ、22年は左ひざの手術を受けるなど、1軍出場なしに終わった。迎えた今季、102試合に出場し打率・275、2本塁打、19打点。シーズン終盤は持ち味の勝負強さを発揮するシーンもあったが、契約最終年となる来季はいよいよ正念場となりそうだ。

 また、絶対守護神として知られる大勢も来季はその座を守れるかが注目を集めそうだ。6月下旬に右上肢のコンディション不良でファーム落ち後、慎重な調整を続けてきたが、9月にチームに再合流してからも、失点を続けるなど不安定な状態を露呈している。チームは今季も救援投手陣の防御率が悪く、終盤の投手起用が課題とされる中、大勢が復調を果たせなければ、来季は新たな守護神候補を探すことともなりそうだ。

 いずれにせよ屈辱にまみれたシーズンが終わる。上位チームとの力の差ははっきりしており、投打すべてにおいて選手たちのパフォーマンス向上が必須となる。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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