共通戦術装輪車!?、ではなく海兵隊LAV-25でした。

74式、90式、10式が並んだのは最後

富士山の麓、静岡県小山町にある富士駐屯地で2023年9月30日(土)、陸上自衛隊富士学校の開設69周年を記念する式典が実施されました。

富士学校は、戦闘職種と呼ばれる普通科(いわゆる歩兵)、機甲科(同戦車兵)、特科(同砲兵)の3職種に携わる人材の育成などを担う教育機関で、その支援を行うために隷下に富士教導団という実動部隊を編成しています。

教育訓練などを行うために、富士教導団を中心として陸上自衛隊が保有する主要装備を幅広く取り揃えていることが富士学校の特徴でもあります。戦車も最古参の74式戦車から、数的主力である90式戦車、いちばん新しく、かつ高性能な10式戦車の3種類を装備しています。

ただ、陸上自衛隊では、今年(2023年)度末をもって74式戦車を全車退役させる計画のため、富士学校が前出した3種類の戦車を同時運用するのは最後になります。だからか、訓練展示では90式戦車10式戦車が2両ずつしか登場しなかったのに対し、74式戦車は4両が同時に姿を見せ、空包射撃などを実施していました。

それ以外でも、今年は近傍のキャンプ富士からアメリカ海兵隊が式典に参加しており、主要装備のひとつであるLAV-25装輪装甲車LAV-AT対戦車ミサイル車が、星条旗海兵隊旗を掲げて、観閲行進に参加していました。

観閲行進で、観閲部隊指揮官である富士教導団長を乗せて走る10式戦車。団長乗務を示す桜星2つのプレートが砲塔上面に立てられている(乗りものニュース編集部撮影)。