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愛子さまは今年もティアラなどの宝飾品一式の新調を固辞され、叔母の黒田清子さんのものを使われ続けている /(C)JMPA

「両陛下と愛子さまがいらっしゃっていたとは……。警備の方の多さで気づきそうなものですが、そうした気配はいっさいありませんでした。ほかの来場者に、迷惑をかけたくないというお気持ちがあったのでしょう」

こう話すのは、9月23日から24日にかけて開かれた、日本臨床獣医学フォーラムが主催するイベントに参加した首都圏の動物病院関係者だ。天皇ご一家も24日に参加されたこのイベントでは、人と動物との暮らしを考えるというテーマのもと、天皇ご一家とも親交が深い獣医師も講演を行った。

「天皇ご一家が御所で飼われている保護犬の由莉は、セラピー犬として小児病棟などを訪れる活動をしています。幼いころから動物と慣れ親しみ、“働く犬”に強い関心を寄せておられた愛子さまも、目を輝かせて講演に耳を傾けられていたそうです」(宮内庁関係者)

学習院大学の夏季休暇も終わり、愛子さまは大学生活最後の学期を、コロナ禍で対面できなかったご友人たちとの時間を取り戻されるかのように過ごされている。

「ご友人らと教室を移動されるときは、たくさん笑って、よく話し込まれていると聞きました。卒業論文のための資料と向き合われる時間も増やしていらっしゃるそうです」(前出・宮内庁関係者)

就職先や大学院への進学が決まっていく大学4年生も少なくないなか、愛子さまの大学ご卒業後の進路への注目度も高まっている。宮内庁内では以前から、天皇陛下と雅子さまも学ばれた英国へのご留学がささやかれてきた。

「これまでも、天皇陛下と雅子さまが学ばれたオックスフォード大学が、愛子さまの留学先の大学として“最有力”だとみられてきました。また同大には秋篠宮さま、そして三笠宮家の彬子さまも留学されています。

留学先として英国が選ばれるのは、皇室と英王室の関係が深く、警備体制や学校関係者などの協力が得やすい環境にあることが大きいとされています。

しかしいま、“愛子さまのご留学が延期になった”と一部で報じられたのです。たしかに、来年春に大学を卒業して夏に海外へ留学ということになれば、9月にも留学先を決めて調整を始めないと間に合いませんが、具体的な動きが見られないのです」(皇室ジャーナリスト)

なぜ、愛子さまが英国留学を“断念”しようとされているのか。

「愛子さまは、長引く物価高や円安で苦しむ国民がいることに両陛下と同じように胸を痛められているようです。こうした状況が続くなかでの海外ご留学を、愛子さまは躊躇われているというのです」(前出・宮内庁関係者)

■生活全体に貫かれる“国民目線”のご姿勢

一般国民と異なり、天皇家の皇族が留学する場合、単身でその国に渡ることはない。元宮内庁職員で、皇室解説者の山下晋司さんはこう話す。

天皇陛下が留学されたときは、当時東宮侍従だった富士亮さんと、同じく当時東宮ご一家の護衛の責任者だった警察官僚の末綱隆さんの2人が外務省に出向し、外務事務官として現地で陛下のお暮らしを支えていました。2人は公務として陛下に同行したので、渡航費や滞在費などは当然公費で賄われています」

愛子さまは、女性皇族が成年に伴い新調するティアラなどの宝飾品一式の制作を一昨年から固辞し続けられ、叔母の黒田清子さんから借り受けてお使いになっている。ティアラや留学を固辞されるばかりではなく、“国民目線”は、生活全体に貫かれている。

「愛子さまが9月5日に那須御用邸から帰京された際にお召しになっていた紺色のワンピースは、『GU』の2490円のものでした。また9月中旬に、都内の遊園地でのグループデートを報じられたときには、『ユニクロ』のブラウスを着ておられたのです。

公務で着用されるお召し物では、カジュアルなものは取り入れられませんが、オフの時間に低価格なファストファッションを愛用されており、国民と目線を合わせる姿勢を、両陛下から受け継がれているように思います」(前出・皇室ジャーナリスト)

愛子さまのお気持ちを、天皇陛下と雅子さまは尊重されながらも、将来的なご留学に向けて背中を押されていてーー。

「愛子さまが学習院女子高等科2年生のころに、学校のプログラムで3週間ほど英国へ短期留学しましたが、帰国後に愛子さまが現地での体験をお話しになる様子に、雅子さまはご成長ぶりに感動され、大変お喜びになっていました。天皇陛下もご著書『テムズとともに』(紀伊國屋書店)で、留学で得られる経験や国際的な知見を高めることの意義を強調されていらっしゃいます。

こうしたことからも両陛下は、愛子さまに“急がずとも留学してほしい”と強く望まれているように感じています。『源氏物語』など平安期の日本文学作品への研究を続けられる愛子さまに、日本と世界を結びつける学びを深めてほしいと、両陛下も期待を高めていらっしゃることでしょう」(前出・宮内庁関係者)

“清貧の誓い”を胸に秘めつつ、学業と向き合われる愛子さま。両陛下と国民の期待をも背負われて、世界へと羽ばたかれる日が待ち遠しい。