元純烈の小田井涼平がMCを務める「一度は行きたい極上宿 小田井涼平のあい旅」(毎週木曜 夜8:00-9:00、BSJapanext〈263ch〉)は、全国各地の文化とグルメ、地元の人との触れ合いを通して、その土地の魅力を発掘していく旅番組。9月21日の放送では前回に引き続き、番組初となる北海道苫小牧市の極上宿を訪ねる。アイヌ文化の楽器にチャレンジした。

【写真】ウポポイで小田井が楽器・ムックリの演奏を奏でる

ミシュランガイド北海道・三つ星の極上宿で創作懐石に舌鼓

小田井が訪れた極上宿は、ミシュランガイド北海道で三つ星を獲得した、「心のリゾート 海の別邸 ふる川」。太平洋の大海原を一望できるロケーションが特徴的だ。

待ちに待った夕食は北海道の創作懐石。最初に運ばれた刺身盛り合わせには、毛ガニ、マツカワカレイ、マイカ、つぶ貝、ドナルドサーモンが彩り豊かに並んでいる。合わせるのは醤油やポン酢ではなく、“マーマレード塩檸檬”という変わり種だ。初めて組み合わせる味わいだったが、小田井は「まず柑橘の風味が膨らんで、噛んだ時にお魚の味がぴょって覗く感じがするんですよ」と大絶賛。満面の笑みとともに喜びを表した。

そんな新鮮な海の幸を引き立てるのは、オール旭川素材の地酒・農家の酒。爽やかな味わいに目を丸めた小田井は、「喉越しというか、越さない。喉から直接入ってくる感じ」と持ち味である独特な表現で感動を口にする。

この日のメインとして食卓に上がったのは、白老牛と道産豚の檸檬しゃぶしゃぶ。「白老牛」とは2008年の「北海道洞爺湖サミット」で各国首脳に提供された黒毛和牛だ。檸檬しゃぶしゃぶは、そんな「白老牛をさっぱり食べたい」というリクエストに応えて生まれた一品なのだとか。さっそく口にした小田井は「美味い! 美味いです!」と満面の笑みを浮かべ、「しっかりした濃いお肉の味がついてるんですけど、意外と歯応えしっかりあるんですね」「噛んで噛んで味が出てくる」と大喜び。北海道が誇る滋味深い素材をたっぷり堪能したようだ。

■小田井、ウポポイアイヌ文化を学ぶ

翌朝、小田井が訪れたのは、アイヌ文化が色濃く残る白老町のウポポイ(民族共生象徴空間)。ウポポイとは、伝承者の少ないアイヌ民族の歴史や文化を伝えるセンターのこと。北海道先住民族であるアイヌ民族史を主題とした国立博物館、世界観や暮らしを学ぶことができる公園などが建設されている。

漫画『ゴールデンカムイ』のヒットで広く知られるようになったアイヌ。生活の全ての中心となる囲炉裏にはアペフッチカムイ(火の神)が宿るとされ、炭がパチパチと焼ける音は、カムイ(神)の言葉だと信じられていた。

興味深い話を聞いたあとで、小田井がアイヌ民族の伝統的な楽器であるムックリ(口琴)にチャレンジすることに。ムックリは自然界の音や演奏者の感情を表現するためのもので、特殊な加工がされた木の板を口の前に構え、括り付けた紐で横に引くことで「ビヨン」「ボヨン」といった音が鳴る。かなり特殊な楽器とあって小田井も演奏に苦戦していたが、初めての体験をしっかり楽しめたようだ。

最後に訪れたスポットは、日本屈指の温泉スポットである登別。日和山が噴火した時の爆裂火口跡で、周囲1キロメートルのひょうたん型の沼・大湯沼になっている。大湯沼は森林浴と共に楽しめる足湯で、ひたすら山道を登った先にあるそう。

辿り着いた足湯は、渓谷のように見える谷からお湯が流れ込むという仕組みだった。熱めの濁ったお湯に足をゆっくり浸した小田井は「めちゃくちゃ気持ちいい…海の砂浜みたい」と語り、「スケールが違うな、の一言。大自然の恵みが与えた大温泉」と大自然のなかで味わう足湯の壮大さを賞賛した。

■頑張り屋、小田井のいま

2022年をもって純烈を卒業した小田井。当時は紅白にも出場するなど、凄まじい中高年人気のなかで激動の日々を送っていたという。ある番組では、妻・LiLiCoから新幹線で帰ってきた小田井が「何も映っていないテレビをじっと見続けていた」というゾッとするエピソードを明かしている。

そんな小田井は卒業後、間もなく「一度は行きたい極上宿 小田井涼平のあい旅」といった旅番組のMCに。忙しかった純烈時代に一区切りがついたあとに休息期間を設けず仕事を受けたのは、自身が目標にしていた“旅番組”のオファーだったという面も関係あるはずだ。

忙しく立ち働く小田井だからこそ、癒しの湯に浸かるようす・地元の美味を味わったときの説得力もひとしおだ。生来の人好き、歌で培った表現力、ステージ上で磨いたトーク。これからも小田井の旅番組では、彼が歩んできた“これまで”を感じさせてくれることだろう。

小田井涼平、北海道・苫小牧ロケでアイヌの楽器・ムックリに初挑戦/※提供画像