「美容室がちょっと苦手…」という人も多いのではないだろうか?コンビニや信号機の数より多いと言われている美容室。厚生労働省が2023年1月に発表した「衛生行政報告例」によると、理美容室の店舗数は約38万軒と過去最高の数値であった。店舗数が増えているということはそれだけ利用者や利用頻度が増加しているということ。しかしその中には美容室が苦手な人も多い。今回はそんな美容室で本当にあった1人の女性のトラウマ体験を漫画で紹介する。

【漫画】美容師がこの席を選んだドン引きの理由とは…!?

この漫画の作者である万福さんは、もともと美容室に少し苦手意識があった。おしゃれな空間で働くおしゃれなスタッフ、そしてその場限りの会話も苦手だった。

行きつけの美容室も見つからず、いつも入念に美容室を探していたのだが、この日はSNSでよさげな美容室を見かけて予約。いざ来店すると客は少なく席は空いているのに、隅っこの奥まった席に案内され、そのときから少し嫌な予感はしたという。

その後、ブリーチの施術が始まると男性の美容師さんが突如「どうしてこの席にしたか分かる?」と聞いてきた。質問の意図がわからないでいる万福さんに、その美容師は「君さー」と矢継ぎ早に偏見に満ちた言葉を畳みかけてくる。そして彼女をその席に案内した衝撃の理由について明かすのだった…!!その理由にドン引きした万福さんはすぐに帰りたくなったものの、すでにブリーチの施術が始まっていて、帰りたくても帰れない状況…。この体験について万福さんに話を聞いてみた。

――美容室が苦手でない人も嫌になりそうなエピソードですが、この漫画をSNSにアップしたときの周りの反応はいかがでしたか?

この漫画を載せたときに、友人やいろいろな人から「私も同じような経験ある!」と結構連絡をいただきました。ここまでのことはないにしろ、共感してもらえたことで私自身もこの出来事を浄化できたような気がします。

――ほかにも苦手だな…と感じたエピソードはありますか?

まだ自分に合う美容師さんと出会えておらず、いまだに美容院難民なので、苦手なエピソードは死ぬほどあります。美容師という仕事上、施術中の距離が近いからなのか、距離感がバグってる人も多く…後ろからスマホの画面が見えてしまうのは仕方ないとは思うのですが、「それいいですよね!」「俺も好きです」など話しかけられるのは、ちょっと驚きます。

テレビ番組の企画でエピソード漫画を描いたこともある万福さん。自身がアダルトチルドレンだったことから、今後そういう人たちのメンタルケアができるようになりたいと話す。アダルトチルドレンとは、虐待や育児放棄、アルコールやギャンブル依存症の親の元で育ち、大人になっても生きづらさを感じている人たちのこと。

また、“毒親”や、毒親とまではいかなくても過保護や過干渉などによって“親の期待に応えないと思って心を病んで育った人”のことも指す。現在は「喫茶れんたる」で“レンタルされる人”として働いているといい、「この職業もアダルトチルドレンも知名度が低いので、これからそのような漫画も描いていきたいと思っています」と語ってくれた。元々はコロナ禍で家時間が増えたことから描きはじめた漫画だが、今後は月4~5本くらいを目標にアップしていく予定とのこと。内容はpixivと重複するが、TikTokには音楽付きで載せているのでそちらも要チェック!

取材協力:万福

席は空いているのに、奥まった隅っこの席に案内された主人公。この席にどういう意味があるのか?/(C)万福