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あす6日(金)にかけて、北海道や東北を中心に台風並みの暴風や高波、大雨による土砂災害や川の増水・氾濫に警戒。交通機関が大きく乱れるおそれがあるため、最新の気象情報・交通情報をこまめに確認して下さい。また、北海道では、6日は高潮にも警戒が必要です。

低気圧が急発達 今季初の西高東低の冬型へ 台風並みの暴風に警戒

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北日本付近で低気圧が急発達中です。あす6日にかけて次第に西高東低の気圧配置となり、この時期としては強い寒気が流れ込むため、大気の非常に不安定な状態が続く予想です。雷を伴った激しい雨や、落雷、竜巻などの突風に警戒が必要です。低気圧が北海道付近で台風並みに発達するため、北海道や東北では、暴風や高波に警戒が必要です。

5日に予想される最大風速(最大瞬間風速)は
北海道地方 20メートル(35メートル)
東北地方  18メートル(30メートル)

6日に予想される最大風速(最大瞬間風速)は
北海道地方 25メートル(35メートル)
東北地方  23メートル(35メートル)
の見込みです。

最大瞬間風速35メートルというのは、看板が落下・飛来したり、道路標識が傾くなど、台風並みの暴風レベルです。北海道や東北では、あす6日にかけて公共交通機関が大きく乱れるおそれがあるため、最新の交通情報、気象情報をこまめに確認して下さい。

また、海上では6日にかけて高波に警戒が必要です。

5日に予想される波の高さは
北海道地方東北地方 4メートル
6日に予想される波の高さは
北海道地方      7メートル
東北地方       6メートル
の見込みです。
北海道太平洋側東部では、6日夕方から夜のはじめ頃にかけて高潮による低い土地の浸水に警戒して下さい。

6日にかけて大雨にも警戒

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北海道や東北を中心に、6日にかけて雷を伴った激しい雨が降り、大雨となる所があるでしょう。

6日18時までの24時間に予想される雨量は、多い所で
北海道地方      100ミリ
東北地方        80ミリ
7日18時までの24時間に予想される雨量は、多い所で
北海道地方東北地方  50から100ミリ
の見込みです。

きょう5日は、北海道太平洋側を中心に記録的な大雨となりました。1時間雨量の日最大値は、北海道日高地方の浦河町中杵臼で75.0ミリ(午前10時32分まで)と観測史上1位の値を更新(統計開始:1978年)。また、3時間降水量の日最大値は185.5ミリ(午前10時30分まで)と、北海道内で10月の3時間降水量1位を更新しました(これまで北海道の10月3時間降水量1位は北斗市161ミリ:1991年10月15日)。

あす6日は、北日本の日本海側を中心に大雨となる予想です。
土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒してください。また、北日本では、落雷や竜巻などの激しい突風にも注意してください。発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど、安全確保に努めてください。また、降ひょうのおそれもありますので、農作物や農業施設の管理にも注意してください。

北海道中心 過去最大を超える大雨に厳重警戒

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この図は、対象期間内に予想される24時間降水量の最大値と、その降水量がそれぞれの場所において過去最大の降水量と比較して何%に達するのか、ということを示しています(※既往最大比)。

これが100%前後に達すると、甚大な被害の発生する可能性が高まり、150%を超えると犠牲者の発生数が急増する可能性があるという研究結果があります。

あす6日を中心に、既往最大比は北海道後志で120%程度に達する予想です。甚大な被害の発生する可能性が高まるため厳重な警戒が必要です。

※ 既往最大比とは、解析雨量が1kmメッシュ化された2006年5月以降に観測された雨量の最大値との比のこと。

※ 本間基寛,牛山素行:豪雨災害における犠牲者数の推定方法に関する研究,自然災害科学,Vol. 40,特別号,pp. 157-174,2021.

北海道・東北 あす6日は台風並みの暴風・高波 交通影響に警戒 日本海側中心に大雨