ジャニーズ記者会見

ジャニー喜多川氏の性加害問題をめぐり、2日に開催されたジャニーズ事務所の記者会見が荒れている。質疑応答時に特定の記者を指名しない「NG記者リスト」に、メディア関係者から怒りの声が上がっている「一社一問」。さらに会場内には「禁止事項」が複数あって…。


■質疑応答タイムが物議

井ノ原快彦、東山紀之

会見前半では、東山紀之社長よりジャニーズ事務所の社名を「SMILE-UP.(スマイルアップ)」に変更し被害者への補償をおこなっていくこと、さらにはタレントのマネージメント業務を行う新会社(名称未定、ファンから公募予定)を設立することが発表。

一転して後半はペン記者の質疑応答となり、「一社一問」という深く追及ができない質問スタイル、さらには時間の関係もあり大半の記者が指されないという状況に、会場から激しい怒号が上がる一幕もあった。


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■流出した「NG記者リスト」

ジャニーズ、スマイルアップ記者会見

そんな中、5日に取り沙汰されたのが質疑応答時に特定の記者を避ける「NG記者リスト」。

同日、記者会見を取り仕切っていた外資系コンサル「FTIコンサルティング」はその存在を認め、「限られた会場使用時間の中で会見の円滑な運営準備のために弊社が作成」「ジャニーズ事務所は一切関与していない」とメディア各社に釈明文を公表。「多大なご迷惑とご心配をおかけしましたことを心より深くお詫び申し上げます」と謝罪した。

なお、“円滑な進行”のため、いかなる理由でNG記者を決めていたのかについては言及されておらず、会見後FTIコンサルティングに取材を申し込んだが回答はなかった。


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■現場での「移動禁止」

このNGリスト、流出すれば今回のような騒ぎになることは明白だが現場での管理は予想外にずさんで、このペーパーを手に記者席を見て回る女性スタッフの姿をsirabee記者も目撃している。

また、現場では事前に「移動禁止」という記者会見では稀有なルールが敷かれており、会場最前の床スペースで撮影を行っていたスチルカメラマン陣にもその指示が出されていた。

後方のムービーカメラに映りこまないように移動禁止というのなら理解できるが、会見中、誰の邪魔にもならない脇に移動しようものなら、すぐスタッフが飛んできて「移動しないように」と注意を受ける状況だった。


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■明かしてはならない「会場名」

会見は都内ホテルでおこなわれたが、開始直前、司会者から突如『会場名は明かさないで下さい』ともアナウンスが。

「ファンが集まってしまうから、などの理由もあったと思うが、何かしらのやましさがあるのではと現場で感じた」と語るのはフリーランスのスチルカメラマン。

とある芸能記者は「ジャニーズ問題はアメリカをはじめ世界各国で取り沙汰されており、同社のみならず日本の芸能界そのものに疑問の目が寄せられる流れに。アメリカに本社がある外資系コンサルが現場を仕切ったのはその証左。もう日本国内のPR会社やコンサルでは手に負えないと判断したのだろうけど…」とした上で、「あんなに仕切りが多い会見だったのに、今回の大ポカが露見。もう使われないんじゃないか」と推察。再び暗雲がたち込めてきた。

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(取材・文/Sirabee 編集部・キモカメコ 佐藤

ジャニーズ会見、会場内でメディア各社に言い渡されていた複数の「禁止事項」