ビートたけしが初めて書き上げた恋愛小説を、主演に二宮和也、ヒロインに波瑠を迎えて映画化した『アナログ』の初日舞台挨拶が10月6日TOHOシネマズ日比谷で開催され、二宮と波瑠をはじめ、桐谷健太、浜野謙太、藤原丈一郎、板谷由夏、タカハタ秀太監督が登壇。二宮がイベントに向かう道中、大野智に遭遇したことを告白。会場を驚かせた。

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手作り模型や手描きのイラストにこだわるデザイナーの悟(二宮)と、携帯を持たない謎めいた女性、みゆき(波瑠)の恋を描く本作。悟とみゆき喫茶店で偶然出会い、連絡先を交換せずに「毎週木曜日に、同じ場所で会う」という約束をしてかけがえのない時間を過ごすが、悟がプロポーズを決意した当日、みゆきが突然に姿を消してしまう。

この日は「大切な人に会える喜び」を描いた本作にちなみ、ウェブ上で募集した「大切な人に直接会えた時の喜び」に関するエピソードを集めたメッセージボードを背景に、トークを展開した。ボードには登壇者のメッセージもつづられていたが、二宮は「お客さんに会場で会えたこと」、波瑠は「海外での長期ロケの時に家族が会いに来てくれたこと」とコメントを寄せ、「年末年始も、一人で海外で過ごしていた時期があった。ホテルに一人でいたんですが、私の撮影のスケジュールに合わせて、家族が日本から会いにきてくれて。ゆっくりご飯を食べたりできて、すごく心が柔らかくなりました」とうれしそうに振り返っていた。

また本作を「誰と観たいか?」という質問については、二宮が「この映画は一人で観て、観終わった後に会いたい人が誰なんだろう、浮かんでくる人は誰なんだろうと、確かめてみてもいいのかなと思う。それはこの映画の一つの楽しみ方かなと思います」とにっこり。波瑠は「恋愛映画って家族と観られないと思うんですが」と口火を切り、「『アナログ』は観られる。恥ずかしくなる場面がないし、親と観るのもいいのかなと思います」と想いを巡らせていた。

二宮演じる悟を慕う大阪支社の後輩、島田紘也役を担当した藤原は「メンバー全員。『なにわ男子』の7人で観たいです。自分の作品を観られるのはちょっと緊張するんですが、観たいです」と希望。さらに「今日、10月6日は…」と切りだすと、二宮が「結成5周年だもんな」とすぐさま「なにわ男子」の記念日について言及した。会場から拍手があがるなか、藤原は「めちゃくちゃうれしいんですけど、自分の口から言おうと思っていた!食い気味で!」と正直な気持ちを吐露して、これには二宮も「そうだったの!言ってよ!」と爆笑。藤原は「知ってくださっているのはうれしい。結成日と『アナログ』の公開日が重なる。これはめちゃめちゃいいことやなと思って。縁起がいいなと。本当にうれしいです。幸せな日を皆さんと過ごせて」と目尻を下げ、周囲から「おめでとう!」と祝福を浴びていた。

原作者のビートたけしからは、「よかった、よかった。ありがとう」と照れながら賛辞を送られたという二宮。最後の挨拶では「同じ1日はないし、大変な1日もあれば、すごくうれしい1日もある。毎日一生懸命に生きるべきだなと、この映画を観た時に改めて思わされた」と本作から受け取った想いを吐露した。「なにが起きるかわからないなかで、自分たちはずっと生きて行くんだなと思いながら」と続けつつ、「今日は会場に来る途中に、元気に歩いている大野智に出会いました」と嵐のメンバーである大野に遭遇したと告白。会場からどよめきが起こるなか、二宮は「すごく元気に歩いていました。車を運転している時に、なんか見たことがある人が歩いているなと思って、びっくりした。こんなことがあるんだと。『なにをしに行くの?』というから、『いまから舞台挨拶なんだよ』と。『へえー、頑張ってー』と言っていました」と楽しそうに笑い、「縁でつながっているんだなと、思わざるを得ないシチュエーション。毎日、一生懸命生きていくもんだなと改めて思った。そういうおもしろい出会いもある」としみじみと話していた。

取材・文/成田おり枝

二宮和也、「おもしろい出会いがある」と人生における奇跡、縁について想いを吐露した