日本戦を前に、韓国国内では大一番への警戒が強まっている。(C)Getty Images

 来る10月7日、中国・杭州で開催中のアジア大会の男子サッカー決勝が行われる。総合力で駆け上がってきた日本代表と対峙するのは、大会3連覇に挑む王者・韓国代表だ。

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 3大会連続の金メダルが懸かる韓国は、勝てば、兵役免除の権利も手にできる。それだけに選手たちも、「この試合で負けたら、今までやってきたことがすべて消えてなくなる」(ホン・ソンヒョク談)と並々ならぬ闘志を燃やしている。

 もっとも、今大会に向けた韓国の本気度は相当だ。フランスの名門パリ・サンジェルマンに所属し、「至宝」と称えられるイ・ガンインら4人の欧州組に加え、オーバーエージ(OA)枠もフル活用。大学に属する、いわばアマチュア選手も登録された日本との戦力差は単純比較では上回っているようにも思える。

 がしかし、国内メディアでは「日本を侮るなかれ」という警戒が強まっている。日刊紙『朝鮮日報』は「日本が“大学生チーム”だと? 甘く見てはいけない」と銘打った記事を掲載。「金メダルを懸けてファン・ソンホンのチームと対戦する日本に『学生選手』が含まれているのは事実だが、韓国でよく見られる『大学選手』とは概念が違う」と断じ、日本の若武者たちの実力を強調した。

「今大会の日本のメンバー22名のうち、半分弱の10人が所属するのは大学だ。さらに選手たちの平均年齢も韓国より2歳ほど若く、全員がプロであるファン・ソンホンとチームの厚みに大きな差があると言える。一部では日本を『大学生チーム』と揶揄する人もいる。しかし、日本の選ばれた10人の大学生たちは、ただ進学してきた学生選手ではない。彼らはJリーグの『特別指定選手』であることを知っておく必要がある」

 同紙は、今大会で目立った活躍を見せる山内翔(筑波大→ヴィッセル神戸)や日野翔太(拓殖大→サガン鳥栖)のようにJリーグの公式戦に帯同できる「特別指定選手」の貴重性を指摘。さらに彼らの経験値の多さを訴えたうえで「いずれも高いポテンシャルを認められ、各級年代別代表も経験している『エリート』たちだ」と断言。「堅実な組織力で決勝まで勝ち上がってきた。韓国が今大会に対戦してきたなかで、最も厳しい相手となるのは間違いない」と論じた。

 アジアの頂点を懸けた頂上決戦はいかなる結末を迎えるか。いかなる結果になろうとも、若きサムライたちにとって貴重な経験となるのは間違いない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

日本を「大学生チームと侮るな!」 韓国紙が日韓戦を前に超警戒「彼らはポテンシャルを認められた“エリート”だ」【アジア大会】