新型コロナウイルスの余波はいまだこんなところにも表れているようだ。現在アメリカの海兵隊では迷彩服が不足しており、その対策として制服の規則が緩められることになったそうだ。
海兵隊では通年の標準制服として、森林を模したウッドランド柄の迷彩服が採用されている。
ところが現在、コロナにより生産数が削減されたことで、迷彩服が品薄で入手困難な状況となっている。
そこでエリック・スミス海兵隊総司令官は、その対策としてしばらくはそれ以外の迷彩服の着用も認めると海兵隊に伝えている。
スミス総司令官によると、現在の迷彩服不足は新型コロナの影響によるもので、解消するのは2024年秋頃になるだろうという。
この品不足は新型コロナの影響によるもので、生産数が安定する2024年秋までには解消されるだろう
それまで現地司令官・大隊・戦隊は、その代わりとして難燃性の戦闘服や砂漠用迷彩服の使用が許可される
生産が安定するまで他の柄の軍服も認める
卓越した戦闘技術を誇る海兵隊であっても、品不足には太刀打ちできない。
・合わせて読みたい→アメリカ陸軍設立240周年記念。軍服の変化を2分間で
スミス総司令自身も現状が好ましくない事はわかっているが、今しばらくの忍耐が必要だと訴えている。
海兵隊が本来認められない迷彩服を着なければないのは印象が悪い。
だが、そのせいで海兵隊が困難な状況に陥るのもあってはならないことだ。我々はこの問題の解決に取り組んでいるが、少々の忍耐が必要だ
このような発表がされたが、米海軍が運営する小売サービス「My Navy Exchange」では、そもそも砂漠柄の迷彩服すら在庫切れとなっているという。
こうした迷彩服もまた2024年秋まで品薄が続く見込みであるそうだ。
2022年夏から品薄状態に
海兵隊のスポークスマンであるジョン・パリー少佐は、こうした品不足は2022年夏に初めて報告されたとメディアに答えている。
通常、海兵隊の新兵には、ウッドランド柄迷彩服3着と、砂漠柄迷彩服2着が支給される。
しかし最近では、ウッドランド柄2着と砂漠柄1着しか支給されておらず、新兵の多くが実戦用の難燃性素材でできた戦闘服(FROG)を着用して訓練を受けているのだそうだ。
こうした迷彩服不足を受けて今回その規則が緩められたわけだが、だからといって海兵隊が勝手に好きな服を着れるという意味ではない。
パリー氏は、「こうした決定は海兵隊が任務への備えを維持し、日常の作戦に影響が出ないようにするためのもの」であると答えている。
そのため個々の海兵隊隊員が、実用性に乏しい服を自分の勝手な判断で着れるわけではないのだそうだ。
References:Marine Corps relaxes uniform standards due to camouflage shortage / written by hiroching / edited by / parumo
コメント