"アーティスト 布施琳太郎"の最新作!カバーイラストを漫画家・押見修造が描き下ろし!!

株式会社パルコPARCO出版)は布施琳太郎著『涙のカタログ』を2023年11月11日より全国書店、ネット書店ほかにて発売いたします。多彩な作品発表形態、展覧会の実績や受賞歴を持つ著者の初出版となる記念碑的作品集です。

スマートフォン登場以降、つながり過剰の社会のなかで失われた、「孤独」や「二人であること」の回復をテーマに、執筆、絵画や映像作品制作、キュレーター活動ほか、多彩な発表を展開し、いま最も注目を集めるアーティスト布施琳太郎の初詩集。 2022年にPARCO MUSEUM TOKYOにて開催した展覧会「新しい死体」や「名前たちのキス」で発表された作品、雑誌『文學界』への寄稿作品「黒より冷たい海のメディア」を再編集。さらに「涙」をテーマにした書き下ろし作品を多数収録した全30篇。 「涙」。それは喜びと悲しみ、快楽と苦痛という相反する刺激に対する同一の生理反応である。 「涙」という現象を主題として、人間の中の矛盾や定義の出来ない曖昧さを訴求し、「海」「死」「性」のモチーフへと広がりながら1冊の中で世界が映像的に交錯してゆく。

これは「涙」のカタログです。このカタログは整理できなかった過去のためにあります。

ひとつひとつが流れなかったかもしれない「涙」の一滴。

  • 内容抜粋

うれしくて泣く子どもを見たことはないけれど、あなたはうれしいときに涙を流す
(「あらゆる年齢の子供達のためのパーソナルコンピュータ」より抜粋)

うれしいとかなしいが
ひとつになる
痛い、気持ちいい
嫌い、吐きそう 愛してる、近づかないで
すべてが等しい重量で
まぶたに色をつける
(「涙-1」より抜粋)

これは涙のカタログです。このカタログは整理できなかった過去のためにあります。諦めではありません。未整理のものたちに居場所を与えたい。涙の理由をひとつにしたくない。母の死因は落下でした。あなたの涙は、あなたのためだけに流してもいいのです。
(「涙-1」より抜粋)

  • カバーイラスト/装丁

コミック『惡の華』『おかえりアリス』(ともに講談社)『血の轍』(小学館)など、人物の繊細な心理描写に定評がある押見修造氏がカバーイラストを描き下ろし。布施琳太郎の熱烈なラブコールに呼応した本作の為の一点ものです。装丁は、布施琳太郎との2人展「砂の本 THE BOOK OF ARENA」を開催中のデザイナー・八木幣二郎が担当しました。

アーティスト。1994 年生まれ。東京藝術大学美術学部絵画科(油画専攻)を卒業。東京藝術大学大学院映像研究科(メディア映像専攻)を修了。主な展覧会は「新しい死体」(2022 / PARCO MUSEUM TOKYO)「惑星ザムザ」(2022 /小高製本工業跡地)「すべて最初のラブソング」(2021 /東京・The 5th Floor)、「沈黙のカテゴリー」(2021 /名村造船所跡地〔クリエイティブセンター大阪〕)「隔離式濃厚接触室」(2020 /ウェブページ)など。「文學界」「美術手帖」「現代詩手帖」「ユリイカ」への寄稿をはじめとし執筆活動でも注目を集めている。受賞歴に、平山郁夫賞(2022)、第16回美術手帖芸術評論募集「新しい孤独」佳作入選(2019)。Forbes JAPAN 30 UNDER 30 2023「世界を変える30歳未満」にも選出。2024年3月の企画展「ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?--国立西洋美術館65年目の自問|現代美術家たちへの問いかけ」を控える。

  • 書誌情報

タイトル:涙のカタログ

著者:布施琳太郎

予価:2,200円(税別)

仕様:B6判/並製

頁数:112頁

ISBN:978-4-86506-434-6

発売日:2023年11月11日

https://publishing.parco.jp/books/detail/?id=452

配信元企業:株式会社パルコ

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