週刊少年サンデーにて連載中の同名コミックをアニメ化した「葬送のフリーレン」(毎週金曜夜11:00-11:30、日本テレビ系/ABEMA・ディズニープラスHuluほかにて順次配信)。その第5話「死者の幻影」が10月6日に放送された。今回、フリーレンは旧友である戦士アイゼンの弟子・シュタルクを仲間に勧誘するため、とある村を訪れる。(以下、ネタバレを含みます)

【写真】フリーレン(CV.種﨑敦美)の肩にもたれる弟子のフェルン(CV.市ノ瀬加那)

■亡き人の幻を見せる魔物「幻影鬼(アインザーム)」

「魂の眠る地(オレオール)」を目指して旅をするフリーレン(CV.種﨑敦美)とフェルン(CV.市ノ瀬加那)。ふたりは立ち寄った村で奇妙な事件に遭遇する。その村では行方不明者が続出し、村人はこの事件について「幽霊共に連れ去られた」と語るのだ。ふたりは事件について情報収集を開始。聞き込みの末、本事件に現れた幽霊はどれも失踪者の知り合いであり、生前の姿をしていたことを知る。

事件の犯人に心当たりがあるフリーレン。彼女は村人が失踪した地点をフェルンと共に訪れ、フェルンに本事件の真犯人が「幻影鬼(アインザーム)」ではないかと予測していることを語る。“その人にとって大切だった人の幻”を見せる魔物・幻影鬼。フリーレンは彼らを「その種の魔物のなかでも狡猾で貪欲で人しか捕食しない偏食家」と評する。そして、過去に出会った時のことを振り返り、「私は命乞いする師匠の幻影を撃ったよ」「気分のいいものじゃない」そう話した。

幻影鬼と遭遇したフェルンが見たのは、師匠であるハイター(CV.東地宏樹)の姿だった。瞬時に戦おうとするフェルンに、幻影のハイターは優しく語りかける。動揺し、身動きが取れなくなってしまうフェルン。助けに入ろうとしたフリーレンの前に、続いてヒンメル(CV.岡本信彦)の幻影が現れ行く手を阻む。しかし、幻影のヒンメルが口にしたのは意外な一言だった。「撃て」。フリーレンは「そうだね。ヒンメルならそう言う」と返し、これを退ける。ふたりは幻影鬼を無事打ち破り先に進む。

■竜から村を守った英雄・シュタルクとの出会い

フリーレンたちは旅路の途中、リーゲル峡谷にて紅鏡竜を発見。魔法攻撃で撃退しようとするが、圧倒的な硬さを誇る紅鏡竜にはほぼダメージを与えられず、反撃から必死に逃げ回ることになる。前衛を仲間にする必要を感じたフリーレンは、近隣の街にいるという戦士アイゼン(CV.上田燿司)の弟子・シュタルク(CV.小林千晃)に会いにいくことを決める。

シュタルクは竜から村を守った英雄として慕われ、「あの方は竜を前に一歩も引かず、長い睨み合いの末に竜は去っていきました」と語られる。竜が村を襲われないのは、シュタルクがいてくれるおかげだと考えていたのだ。しかし、この理解には齟齬があった。シュタルクは偶然紅鏡竜を退けたに過ぎず、魔物との戦闘経験はゼロ、魔物を恐れて立ち向かおうとしない臆病者だった。

その過度な臆病さに呆れるフェルンは「こいつは駄目です。ほかを当たりましょう。」と切り捨てようとする。しかし、フリーレンはシュタルクの臆病さに、彼の師である戦士アイゼンの面影を見て「こいつは竜と戦える。できるはずだ」とフェルンを説得。シュタルクに「一晩だけ時間をやる。よく考えろ。このままじゃいけないことくらいわかっているはずだ」と言い残し、一度村へと戻っていった。

■シュタルクの情けない姿に「そんなことだろうと思ったよ!!」

X(旧Twitter)には多くの感想が投稿され、この日「シュタルク」という言葉が日本のトレンドにランクインした。特に投稿が目立ったのはシュタルクが臆病者だと判明した瞬間。それまでのクールな振る舞いとのギャップに「そんなことだろうと思ったよ!!」「情けない顔してるwww」「ドラえもんに泣きつくのび太みたいだ」と言ったコメントが多数投稿された。

一見ただの臆病者に見えるシュタルク、はたして彼の本当の実力はいかなるものなのか。その答えは次回の第6話「村の英雄」で明らかになるだろう。

■文/はるのおと

アニメ「葬送のフリーレン」第2話が放送/(C)山田鐘人・アベツカサ/小学館/「葬送のフリーレン」製作委員会