プレミアリーグ第8節、ルートン・タウンvsトッテナムが7日にケニルワース・ロードで行われ、アウェイのトッテナムが0-1で勝利した。

開幕無敗を継続する2位のトッテナムは、17位のルートン・タウンとのアウェイゲームで連勝を狙った。前節のリバプール戦では相手の先制点の取り消し含め、幾つかの判定が有利に働いたことは間違いないが、自分たちのスタイルを最後まで貫いた末、後半アディショナルタイムに劇的ゴールを奪い切って勝利したポステコグルーのチーム。

ミッドウィークに延期分のバーンリー戦(1-2で敗戦)を戦った昇格組との一戦ではリバプールと全く同じスタメンを採用。ただ、負傷のソロモンらに代わって負傷明けのブライアン・ヒル、ロ・チェルソがベンチに戻ってきた。

[3-4-3]から[4-4-2]への布陣変更で臨んだルートンに対して、ホームのトッテナムが開始直後から猛攻を仕掛けていく。開始3分と4分にはクルゼフスキのクロス、マディソンのショートスルーパスに抜け出したリシャルリソンにボックス内で続けてビッグチャンスも、ここはGKカミンスキの好守などに阻まれる。さらに、7分にはソン・フンミンのスルーパスに抜け出したペドロ・ポロにビッグチャンスも、右足のシュートはわずかに枠の右へ外れた。

以降もソン・フンミンがボックス内で果敢に足を振っていくなど相手陣内でハーフコートゲームを展開するトッテナム。しかし、この序盤にゴールを奪い切れずにいると、20分を過ぎた辺りから相手のカウンターで深い位置まで運ばれるシーンも散見。

前半半ばを過ぎると、試合はややターンオーバーの多いオープンな展開に。こうなると、遅攻に加えてカウンターからも攻め込むシーンが増えていくが、30分にパプ・サールの持ち上がりからボックス右でパスを受けたクルゼフスキのシュートは相手GKの好守に遭う。

その後、前半終盤には再び攻勢を強めたトッテナムだったが、マディソンらの再三のシュートは枠を捉え切れない。すると、前半ほぼラストプレーではすでに1枚カードをもらっていたビスマがシミュレーションで2枚目のカードをもらう痛恨の退場に。スコアは0-0のイーブンも後半を1人少ない状態で戦うことになった。

迎えた後半、トッテナムはリシャルリソンを下げてホイビュアを投入。マディソンを左サイドに移した[4-4-1]の布陣に変更した。

数的優位を手にしたルートンがより前に出てきたことで、後半は立ち上がりからオープンな展開が続く。すると、この立ち上がりに一人少ないアウェイチームがセットプレーからゴールをこじ開ける。

52分、3度続いたCKでショートコーナーを選択したマディソンがボックス右ライン際での鮮やかな突破から正確なプルバック。これをゴール前にいたファン・デ・フェンが左足インサイドでうまくコースを変え、値千金のプレミア初ゴールとした。

体力が残っている時間帯に先制点を奪ったトッテナムだが、ここから早い時間帯の同点を目指すルートンの攻勢に晒される。60分にはボックス左で仕掛けたモリスに左足のシュートをニアに飛ばされるが、GKヴィカーリオの好守で凌ぐ。

後半半ばを迎えて攻撃的な3枚替えを敢行したルートンがさらに攻勢を強めると、なかなかカウンターに出られなくなったトッテナムは76分に2枚替え。ソン・フンミンとマディソンを下げてエメルソン、スキップを投入し、クルゼフスキを最前線に残した[5-3-1]の布陣に変更。残り15分とアディショナルタイムで専守防衛の構えを見せる。

一連の交代で余裕をもって守備が可能となったトッテナムは、ルートンの拙攻にも助けられて以降は危なげなく時計を進めていく。そして、最終盤のパワープレーも凌ぎ切ったポステコグルーのチームは数的不利を撥ね返す勝負強いパフォーマンスで開幕無敗を継続。翌日に2位のアーセナルと首位のマンチェスター・シティビッグマッチを前に暫定首位に浮上した。