沖縄県国頭村の近海で致死量の毒を持つ、体長1.7メートルの巨大ウミヘビ種が発見され、ダイバーたちに衝撃を与えたのは、2021年3月のこと。その牙はウエットスーツを貫通することから、沖縄美ら島財団などを中心に、周辺海域では注意喚起を行ってきた。

 UMAの中にも巨大なウミヘビは存在するが、その代表格が、各国の海洋でしばしば目撃されている「シーサーペント」だろう。世界のUMA事情に詳しいジャーナリストが解説する。

「大ウミヘビとも呼ばれるUMAで、中世以降には目撃談が多数存在しています。旧約聖書の『ヨブ記』や『イザヤ書』でも、伝説の巨大な聖獣として描かれています。ただ、生物学的な検証では、その多くがクジラや海牛類、リュウグウノツカイなど、現存する既知生物の目撃例だったと考えられてきました」

 とはいえ20世紀以降もなお、目撃談はあとを絶たず、その数は数百件から数千件にも及ぶ。政府機関の中でも、専門家を交えての議論が行われてきたという。

1734年7月にデンマークのルター派宣教師ハンス・エゲデが船上から見たという証言以降、船の全長よりも大きかった、あるいは、大きなヒレを持ち長く尖った鼻でクジラのように水を吹き出していた、などの目撃談が多く出ました。一部の研究者の間からは、クジラのイチモツではないのか、との見方も出ています。だとしても、それがはたして船よりも大きいかどうか」(前出・世界のUMA事情に詳しいジャーナリスト)

 1915年7月にイギリスの汽船イベリアン号が、大西洋でドイツ潜水艦U-28に撃沈された際、海から巨大なシーサーペントが出現したと、潜水艦の乗組員6名が証言している。彼らが目撃したのは体長20メートルほどのワニ状の生物で、頭が細長く、足には水かきがあったという。

「そうなれば、とうていクジラのイチモツとは考えづらい。やはり海に生息するUMAと考えて間違いないのでは」(前出・世界のUMA事情に詳しいジャーナリスト)

 現在も世界各地で目撃情報が絶えないシーサーペント。その正体が明かされる日を待ちたい。

ジョン・ドゥ

アサ芸プラス