近年、男子サッカー界でも女性審判の活躍が増えてきた。昨年末のFIFAワールドカップでは日本人の山下良美審判も大会に派遣されている。

そうしたなか、イタリアセリエAでの光景が物議を醸すことになった。問題視されたのは、7日に行われたレッチェ対サッスオーロ戦の試合直前のシーン。

女性のフランチェスカ・ディモンテ副審が男性主審から握手を拒否されたような光景があり、「性差別」だという指摘がされたのだ。

【動画】女性副審がムシされる!?話題になった握手シーン

ただ、実際には主審のほうが先に手を差し伸べており、単にタイミングが合わなかっただけにも見える。

Rai』によれば、ディモンテ副審も「握手なし?ただの誤解。私たちは素晴らしい関係にある」と述べたという。

「試合前、通路内で審判団はキャプテンたちと挨拶を交わす。

私が驚きと気まずい表情をしていたのは、単に不意を突かれたから。

リスペクトとデリカシーが必要な重い話題に触れるために短い映像が悪用されているのを残念に思う。

女性への敬意欠如と暴力は私の心にとても近いものだけど、今回はそうではない」

性差別を否定しており、男性であるサッキ主審もそれに同意している。

「私も彼女もこんな反応は想像していなかった。

私は彼女が握手しようとしているのが見えていなかった。

男性であれ女性であれ、私が握手を拒否することは絶対にあえりえない。真逆のことが暗示されたのは非常に残念だ。

我々は多くの人から見られていること、常に注視されていることを自覚している。

だが、同僚への握手拒否という悪意ある行為をしたかのように見られることは腹立たしいし、男として審判としての評判を傷つけるものだ。

彼女とは素晴らしい関係にあるし、試合後にはこのエピソードを笑い合った」

38歳のサッキ主審は、セリエAやセリエBで笛を吹いてきた人物。

一方、ディモンテ副審は今年6月に行われたモーリスレベロ(旧トゥーロン)での日本対モロッコ戦でも副審を務めている。

セリエAの女性副審、男性主審がムシ!?「映像悪用」と女性副審が性差別否定