今年の秋はスパイダーマンの秋になりそうです。まず今年の6月に公開され話題を呼んだアニメーション映画スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』のブルーレイ&DVDセットが10月4日にリリース。10月20日には待望のプレイステーションのゲーム『Marvel's Spider-Man 2(マーベル スパイダーマン2)』が発売。そして11月3日・10日には日本テレビ系金曜ロードショーで『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』が2週にわたって放送。またUSJの人気アトラクション『アメージング・アドベンチャー・オブ・スパイダーマン・ザ・ライド』が2024年1月22日に終了することもあり、いま大人気だそうです。
スパイダーマン好きにとってはハッピーなシーズンですね。

実は僕は9月12日にアメリカ、ロサンゼルスで実施された『Marvel's Spider-Man 2(マーベル スパイダーマン2)』の発表会に行っていました。アメリカ、ブラジル、アジアのメディアを中心に招待され、日本からも多くのゲーム・メディアの方が参加。僕はゲーマーではないのですが、スパイダーマン・アイテムとしてどう思うか?という立場で呼ばれたのです。

ちなみにアメコミ文化においてゲームというのはすごく重要なアイテムです。
バットマン人気に貢献したのは「最も高い評価を得たヒーローゲーム」ということでギネス記録にもなった『バットマン アーカム・アサイラム』だし、また日本でマーベルX-MENの知名度をあげたのはカプコンのゲームです。
このスパイダーマンのゲームも高評価を得た2018年の『Marvel's Spider-Manマーベル スパイダーマン)』、2020年の『Marvel's Spider-Man: Miles Morales(マーベル スパイダーマン マイルズ・モラレス)』の続編となります。

Marvel's Spider-Man 2(マーベル スパイダーマン2)』のゲームとしての魅力は、ゲーム・メディアの方々がそれぞれの媒体で素晴らしいレビューをあげているのでそちらを参照していただくとして、僕が本イベントで感じたことをレポートします。

まずこのイベント自体、すごく凝っていました。
単に試遊台が置いてあるだけではなく、会場全体がスパイダーマンの世界になっているのです。まず受付がオズコープ社(スパイダーマンの宿敵グリーン・ゴブリンの正体であるノーマン・オズボーンの会社)のそれを模している。そしてこのゲームに出てくるヴィラントカゲ人間のリザード/コナーズ博士のラボ、スパイダーマンを追う狩人クレイヴン・ザ・ハンターの部屋、さらに標本という形でシンビオート(ヴェノムの素)がフォトスペースとして設けられていました。従って試遊をするか、こうしたフォトブースでキャラになりきって撮影するかなんですね。

これはゲーム自体がスパイダーマンの世界に没入できることを売りにしているわけですから、ゲームのPRの場もスパイダーマンの世界になっているわけです。
ちなみにゲーム上手ではない自分の感想ですが、とにかく蜘蛛糸(ウェブ)を使ってビルの間をスィングして移動するスパイダーマンならではのアクションが爽快。
またこのゲームには2人のスパイダーマンピーター・パーカーとマイルズ・モラレス(『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』ではマイルス・モラレスですがゲームの方はマイルズなのです)が出ていますが、ピーターの方はなんとなくトム・ホランドを思わせますね。

このゲームのメイン・ヴィランの一人はヴェノム(ちなみにこのゲームで声を演じているのが、ホラー映画キャンディマン』シリーズの"キャンディマン"役のトニー・トッドです)なんですがクレイヴン・ザ・ハンターもフィーチャーされています。
例のハリウッドの俳優ストライキ等なければ、このキャラを主人公にした映画『クレイヴン・ザ・ハンター』(アーロン・テイラー=ジョンソン出演)が2023年10月6日に公開されていたはずで、さらにもりあがっていたかもしれませんね。

とにかくスパイダーマン気分を十分に味わわせてくれるゲーム。今年はいろいろなハロウィン・イベントが復活するでしょうからスパイダーマンに扮する人も多いでしょう。
スパイダーマンになってみたいけどコスプレの経験がないという方は『Marvel's Spider-Man 2(マーベル スパイダーマン2)』でスパイダーマンになりきってみてはいかがでしょうか?

(文/杉山すぴ豊)

ロサンゼルスで行われた『Marvel's Spider-Man 2(マーベル スパイダーマン2)』の発表会での杉山すぴ豊さん