女性審判として記録を樹立し続けているフランス人のステファニー・フラパール審判員が、また新たな歴史を作ることになるようだ。9日、イギリスメディア『BBC』が伝えている。

 現在39歳のフラパール審判員は、2009年に国際サッカー連盟FIFA)選出の国際審判員となり、豊富なキャリアを有している審判。2019年4月には、アミアン対ストラスブール戦の主審を務め、女性審判として初めてリーグ・アンの試合を担当。2020年12月にはユヴェントス対ディナモ・キーウ戦で主審を担当し、女性審判として初めてチャンピオンズリーグ(CL)を裁いたほか、2022年12月にはFIFAワールドカップカタール2022のコスタリカ代表対ドイツ代表戦で主審を務め、女性審判として初めて男子W杯で笛を吹くなど、すでに多くの実績を積み上げている。

 そして、今回の報道によると、フラパール審判員は13日に行われるイングランド代表対オーストラリア代表の国際親善試合の主審を担当することが決定。これにより、フラパール審判員はイギリスの首都ロンドンにある『ウェンブリー・スタジアム』で男子の国際試合を担当する初の女性主審となる。

 フラパール審判員が主審を務めることが決定したことを受け、FA(イングランドサッカー協会)の審判業務責任者を務めるピーター・エルズワース氏は「ステファニーは素晴らしい審判だ。ウェンブリー・スタジアムの満員の観衆の前で、彼女と彼女のチームがオーストラリア戦で笛を吹くことを嬉しく思っている。彼女らをイングランドフットボールの本拠地に迎えるのを楽しみにしている」とコメントしている。

『ウェンブリー・スタジアム』で笛を吹くことになったフラパール主審 [写真]=Getty Images