株式会社カプコンが贈る2D対戦格闘ゲーム「ストリートファイター」シリーズの最新作『ストリートファイター6』を使用した日本最高峰の公式チームリーグ戦「ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2023(以下、SFL2023)」が開催中。9つのチームが激しくぶつかり合った総当たり戦の1st STAGEも終了し、本日10月10日からは勝ち残った上位6チームが激突する2nd STAGEが幕をあける。今回はそんな「SFL2023」を、eスポーツや格闘格闘ゲームよくわからない人でも楽しめるよう、注目ポイントや選手を紹介していこう。

【写真】各出場チームの注目選手を写真でチェック

まずはここだけ見てみよう 「体力ゲージ

 『ストリートファイター6』のルールはいたってシンプル。ふたりのプレイヤーがそれぞれに選択したキャラクターを操作してパンチやキック、必殺技を駆使して闘い、相手の体力ゲージを0にしたほうが勝ち。対戦格闘ゲームは複雑なシステムや専門用語が多くとっつきにくいイメージがあるかもしれないが、体力ゲージさえ見れば勝敗と試合の優勢劣勢が一目で分かるため、観戦の敷居はそれほど高くないのだ。しかも、「SFL2023」では解説者のハメコ。氏が初心者向けにキャラクターやシステムなどを説明してくれるので事前知識も必要なし。もし、試合を観戦して本作へ更なる興味が湧いたら、様々な情報が記載された本作の公式サイトを見てみてほしい。知識が広がって観戦がより楽しくなるだろう。

■編集部ピックアップ 各チームの注目選手たち その1

 2nd STAGEに進出を決めた上位6チームの中から、クランクイン!編集部が特に注目する選手を各チーム1名ずつ紹介していこう。ぜひ観戦の際には彼らにも注目してみてほしい。

「FAV gaming」 ときど選手

 最年長のsako選手を筆頭にときど選手、ボンちゃん選手、りゅうせい選手で構成された「FAV gaming」は、SFL2021の優勝チーム。

 足技を主体に戦うファイター「ケン」(操作タイプ:クラシック)を操るときど選手は“東大卒プロゲーマー”という肩書きを持つプレイヤーで、今年8月に開かれた世界最大の対戦格闘ゲームの祭典「EVO 2023」にて日本人選手としては最も高い4位に入賞している。東大卒の明晰な頭脳でシステムやキャラ性能を理解し、攻略を探究するストイックさで1st STAGEは5勝2敗という高い勝率を見せた。

「Saishunkan Sol 熊本」 Shuto選手

 熊本をホームとし、ベテラン選手のネモが率いる「Saishunkan Sol 熊本」は、Shuto選手やひぐち選手、ササモ選手など、新進気鋭の若手が多く所属するチームだ。

 Shuto選手は、前作『ストリートファイターV』から頭角を現したプレイヤーで、使用キャラは、高い攻撃力を活かした接近戦を得意とする「マリーザ」(操作タイプ:クラシックモダン)。対戦相手によってふたつの操作タイプを切り替えて戦う器用さと、優れた集中力、攻めに重きを置いたプレイスタイルを武器に、1st STAGEは4勝2敗という好成績を収めている。数ある若手選手の中でもかなり注目度の高い選手だ。

「魚群」 水派選手

 リーダー・マゴ選手を始め、まちゃぼー選手、水派選手、もけ選手と、昨年と同じメンバーで構成された「魚群」。同メンバーでのSFL参戦が3回目となる今回も、切磋琢磨してきた仲間たちとともに悲願の優勝を目指す。

 そんなチームの中でも特に注目したいのは、素早い動きと空中からの強襲で相手を翻弄する「キャミィ」(操作タイプ:クラシック)を使う水派選手だ。『ストリートファイターV』から競技シーンに本格参戦した彼は、普段の温和な雰囲気からは想像もできないほど攻撃的なプレイスタイルで相手を圧倒する。1st STAGEでは、出場した4試合を全て勝利で飾っており、2nd STAGEでの活躍にも期待がかかる。

■編集部ピックアップ 各チームの注目選手たち その2

「忍ism Gaming」 藤村選手

 リーダーのももち選手自らがオーナーを務める「忍ism Gaming」は、昨年に引き続き藤村選手、ヤマグチ選手、ジョニィ選手というメンバーで参戦。2018年より同じチームでプロ活動を続けるメンバー4名が培ってきた信頼と絆で勝利を取りにいく。

 ときど選手と同じく「ケン」(操作タイプ:クラシック)を使いこなす藤村選手は、『ストリートファイターIV』時代から強豪プレイヤーとして名を馳せ、『ストリートファイターV』でも様々な大会で好成績を納めてきた。長年の経験に裏打ちされた巧みな技巧と堅実な立まわりは、他チームのプレイヤーからも一目置かれるほどで、1st STAGEでは7勝1敗と圧巻の勝率を誇っている。怒涛の攻めで盤面を操作する「ケン」との相性もよく、確実にチームにポイントをもたらす中核的な存在だ。

「DetonatioN FocusMe」 竹内ジョン選手

 「DetonatioN FocusMe」は昨年と同じく、ベテランの板橋ザンギエフ選手をリーダーに竹内ジョン選手、ナウマン選手とお馴染みのメンバーで構成。そこに、前作『ストリートファイターV』でも無類の強さを誇ったふ~ど選手が新メンバーとして加入し、盤石の態勢となった。

 竹内ジョン選手は『ストリートファイターV』から活躍を見せる若手選手で、プロとしては珍しくパッド(コントローラー)を使用デバイスとしている。そのプレイスタイルはとにかく引き出しが多く、相手キャラが得意とする行動に対して“させない”“付き合わない”立ち回りに長けている。1st STAGEでは、第5節から使用キャラをトリッキーな攻めが特徴の「ラシード」に変更して勝ち星を量産。先述のshuto選手と同じく注目度の高い若手プレイヤーだ。

CYCLOPS athlete gaming OSAKA」 フェンリっち選手

 大阪に拠点を置き、所属選手4人の内3人がSFL初参戦というダークホース的存在。しかし、選手たちの実力は本物で、各々が「ストリートファイター」シリーズ以外の格闘ゲームでも大きな活躍を見せてきたドリームチームとなっている。

 『ストリートファイター6』から初登場した、遠距離戦タイプのキャラクター「JP」(操作タイプ:クラシック)を巧みに操る天才肌プレイヤーのフェンリっち選手は、これまでにアークシステムワークス株式会社の「ブレイブルー」シリーズや株式会社バンダイナムコエンターテイメントの『ドラゴンボール ファイターズ』などで輝かしい成績をおさめてきた。そんな彼が満を持してSFLに参戦。1st STAGEは序盤こそ振るわなかったが、第6節で20対0に追い込まれたチームの窮地を救って以降、持ち前の高い反応速度や入力精度を本格的に発揮して頼れる存在に。彼のプレイが『ストリートファイター6』の競技シーンにどのような影響を及ぼすのか注目していきたい。

 1st STAGEの試合は全てYouTubeの「Capcom Fighters JP」にアーカイブが残っているので、気になってくれた人は2nd STAGE開幕前に観戦してみてはいかがだろう。1st STAGEより、熾烈を極めること必至な2nd STAGE。個性豊かな選手たちが魅せる、超絶テクニックと、相手の行動を読む心理戦に刮目せよ。

「ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2023」2nd STAGEキービジュアル (C)CAPCOM CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED.