モーガン・ウォレンの『ワン・シング・アット・ア・タイム』が返り咲き、通算16週目の首位を獲得した、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。

 2023年3月3日にリリースされた『ワン・シング・アット・ア・タイム』は、1位に初登場した3月18日から6月3日付まで12週連続で首位を独占して、2週間後の6月24日から7月8日付まで3週をキープした後、今週(10月14日付)14週間ぶりに返り咲き、通算16週目の首位を獲得した。

 なお、初登場の3月18日付から今週までのランクイン総週は31週で、31週間連続でTOP4をキープし続けている。

 首位獲得週16週は、2011年から2012年にかけて通算24週をマークしたアデルの『21』以来の最長記録で、自身の記録としても前作『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』(2021年1月23日3月27日付)が達成した10週を大きく上回り、自己最長記録を更新している。

 『ワン・シング・アット・ア・タイム』は、今週の集計期間(2023年9月29日10月5日)にアルバム・ストリーミングが71,500、アルバム・セールスが2,000、トラックによるユニットは1,000をそれぞれ記録して、合計74,500枚ユニットを獲得した。週間ストリーミングは、全36曲で9,756万回を記録している。

 週間ユニットは前週から2%増加したものの、1位を獲得した作品の記録としては低い数字で、2022年5月7日付でトップに立ったプシャ・Tの『It's Almost Dry』が記録した55,000以来の最小値だった。

 初登場から2週連続で首位を獲得したロッド・ウェーブの『ノスタルジア』は、今週2位にダウン。週間ユニットも20%減少の71,000に下降した。同様に、オリヴィアロドリゴの『ガッツ』も23%減少の67,000に落ち込み、2位から3位にダウンした。

 続いて今週4位には、エド・シーランのニュー・アルバム『オータム・ヴァリエーションズ』が初登場して、以下に続く7作目のTOP10入りを果たした。

5位『+ / プラス』(2012年)
1位『x(マルティプライ)』(2014年)
1位『÷(ディバイド)』(2017年)
1位『No.6 コラボレーションズ・プロジェクト』(2019年)
1位『=(イコールズ)』(2021年)
2位『- (サブトラクト)』(2023年)
4位『オータム・ヴァリエーションズ』(2023年)

 なお、2023年は5月20日付で2位に初登場した『- (サブトラクト)』に続く2作目のランクインで、デビュー・アルバム『+ / プラス』から7作全てがTOP5入りを果たしている。

 『オータム・ヴァリエーションズ』の初動ユニットは62,000で、その内訳はアルバム・セールスが46,500(今週のトップ・セールス)、アルバム・ストリーミングが15,000(全14曲で1,878万回)、トラックによるユニットが500だった。

 本作は、自身が設立したGingerbread Man Recordsから初めてリリースした作品で、プロモーションにあたるリード・シングルやミュージック・ビデオが発表されていないことも話題を呼んだ。

 先週5位にダウンしたザックブライアンの『ザックブライアン』(59,000ユニット / 11%減少)は同位をキープ。シザの『SOS』(48,000ユニット / 3%減少)も6位、トラヴィス・スコットの『ユートピア』(46,000ユニット / 4%増加)も7位をそれぞれキープして、テイラー・スウィフトの『ミッドナイツ』(43,000ユニット / 2%増加)は先週の10位から8位に再浮上した。

 先週2位に初登場したドージャ・キャットの『スカーレット』は、初週から42%減少の41,000にユニット数を落として今週9位に急落。10位は、ペソ・プルマの『Genesis』(41,000ユニット / 5%減少)が先週の9位からワンランクダウンしている。

 次週は、10月6日にリリースしたドレイクのニュー・アルバム『フォー・オール・ザ・ドッグス』が上位にランクインする可能性が高い。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは10月13日以降掲載予定となります。

◎【Billboard 200】トップ10
1位『ワン・シング・アット・ア・タイム』モーガン・ウォレン
2位『ノスタルジアロッド・ウェーブ
3位『ガッツ』オリヴィアロドリ
4位『オータム・ヴァリエーションズ』エド・シーラン
5位『ザックブライアンザックブライアン
6位『SOS』シザ
7位『ユートピア』トラヴィス・スコット
8位『ミッドナイツテイラー・スウィフト
9位『スカーレットドージャ・キャット
10位『Genesis』ペソ・プルマ

【米ビルボード・アルバム・チャート】モーガン・ウォレン通算16週目の首位、エド・シーラン初登場4位