NPB・プロ野球

野球解説者江本孟紀氏が自身のYouTubeチャンネルで、日本プロ野球機構(NPB)にクライマックスシリーズの廃止を提言した。

【動画】江本孟紀氏がCSの廃止を提言


■現在の状況に江本氏が…

江本氏は優勝を決めた9月以降、阪神タイガースオリックス・バファローズが現在クライマックスシリーズの相手が決まらず待ちの状態になっていることについて「間の抜けた時間がある」と指摘する。

そのうえで「せっかくがんばってきたオリックスの強さとか阪神の強さ、 これが優勝ぶっちぎってきたこの2チームが日本一を決める戦いをさせてあげるというのが、本来の姿だと思う」とコメント。

そして「たしかにプロ野球人気がなくて、クライマックスシリーズ交流戦含めて、いろんな手を使ってきて今日があるというのは、それはわかりますよ。 しかし、そういうことであればもう今は、各球団公式戦はもう十分お客様も入って、コロナ禍も収まって、12球団ほとんど黒字でしょ? 今年も」と語った。


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■基本的には廃止がいい

さらに江本氏は「昔は1、2球団しか黒字球団がない、みんな赤字球団で苦労したプロ野球界ではありますけども。それで考えてこういう制度を作ったと。それは良いでしょう。それも役割を果たして終わってしまえばね、やはりこれは本来の姿に戻すべきだと私は思っている。それでお客さんが離れることはありえない」と指摘。

続けて「私は今年はとくにこういう状況になったら、やっぱりプロ野球のあり方として、クライマックスシリーズのあり方を変えるべきではないかと。基本的には廃止が1番いいと思いますけど、改善をしてくださいと、とにかく。終了時点で早めに日本シリーズをやる、セ・リーグパ・リーグの1位同士が対戦するという、戦う盛り上がりを一気に持ってくるという仕組みをどうやって作ったらいいかということを考えるべき」と提言した。


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■オリックス対阪神を見たい人が…

江本氏は現行のCSについて「2位3位のプレーオフありきではないと思うんですよね。これはある種の救済的なものであって、本来の実力を見る制度ではありません。わずか5試合と3試合で日本一のチームがひっくり返るなんて納得がいかないわけですよ」と語る。

かつてパシフィック・リーグで前後期制が採用され、すぐに廃止されたことに触れ「今回の良い例だと思うんですよね。オリックスと阪神の日本シリーズを見たいファンがたくさんいると思う」とコメント。

さらに「今年はどうにもなりません。今年のことを考えて、どこで決めるか知りませんが、実行委員会やNPBが本来1番大事なプロ野球のあり方を、もう1度検討してもらいたい」と話していた。


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■賛否あるCS

クライマックスシリーズは今年のパ・リーグのように3位争いに注目が集まり消化試合が減る、短期決戦で高い集客が期待できるなどの利点がある。

一方で1年間戦い、優勝をつかんだチームが日本シリーズを戦うことができず、シーズンで不調に終わった2、3位球団が日本一になるケースがあるため、廃止を訴える声も根強い。

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■江本氏がCS廃止を主張

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(文/Sirabee 編集部・佐藤 俊治

「クライマックスシリーズは廃止が1番いい」 江本孟紀氏がNPBに提言